★阿修羅♪ > 政治・選挙・NHK198 > 483.html
 ★阿修羅♪  
▲コメTop ▼コメBtm 次へ 前へ
安倍政治、その強さと弱さ 奢れる者、久しからずの伝(サンデー毎日)
http://www.asyura2.com/15/senkyo198/msg/483.html
投稿者 赤かぶ 日時 2015 年 12 月 22 日 14:05:05: igsppGRN/E9PQ
 

安倍政治、その強さと弱さ 奢れる者、久しからずの伝
http://mainichibooks.com/sundaymainichi/column/2016/01/03/post-561.html
サンデー毎日 2016年1月 3日号


倉重篤郎のサンデー時評 連載81

 安倍晋三政権は一体いつまで続くのか? この素朴で重要な設問にどこまで答え切るか。政治記者の勝負どころである。

 まずは、軽減税率騒動の決着について、政策の是非は触れず、その政局的意味合いのみを考える。

 安倍官邸の判断は速かった。軽減枠1兆円という公明党の主張を丸のみし、4000億円を落としどころにしていた自民党執行部をあっさり寄り切った。

 そこには、明快な政局判断があった。自民党内民主主義を捨て、公明党の戦闘能力を取った。つまり、税制についてはすべて自民党税調を軸に決めてきた、という従来の慣例を尊重するよりも、平和の党の看板を汚してまで安保法制成立に協力し、かつ2016年の国政選挙では700万の組織票をバックに自民候補を応援してくれる政治集団への対価支払いを優先した。

 それはまた、安保から経済へという安倍政権のカラー転換を促進し、かつ、弱者対策重視という次の選挙へのキャッチフレーズ作りにもつながる選択であった。新聞業界にも軽減税率適用で恩を売った。そのための1兆円は安い買い物であった。かくしてこの政局は、安倍官邸側の圧勝に終わった。

 これが安倍政治の動態力学だとすると、静態力学はどうか。五つの物差しで政権強度を測った。

 第一に、その党内基盤である。麻生太郎財務相に言わせると、2本足(麻生、菅義偉(よしひで)官房長官)支持体制に高村正彦副総裁、谷垣禎一(さだかず)幹事長が加わり4本に補強された。派閥領袖(りようしゆう)にもこの体制をひっくり返す意思と能力が見られない。

 第二に、その対米強度である。米国との首脳関係がうまくいった政権は長持ちし(中曽根康弘、小泉純一郎政権)、そうでない政権は短命に終わる(田中角栄政権)というジンクスがある。安倍氏は、当初歴史修正主義者として警戒されたが、その後は安保法制実現(米軍への集団的自衛権一部容認・後方支援強化)、TPP(環太平洋経済協力)交渉の妥結という対米協力姿勢が評価されている。

 第三に、その対財界強度である。アベノミクスによる円安、株高政策、法人税の20%台前倒し減税は、輸出製造業中心の日本財界をいたく喜ばせた。財界の自民党への献金が軒並み復活したのはその蜜月時代の何よりの証しである。

 第四に、その対メディア強度である。かつて新聞もテレビも政治権力に対しては一定の距離を置き、批判的視点をその持ち味としていたが、安保法制論議で顕在化したのは、政権批判派(朝日、毎日、東京)と政権肯定派(読売、産経)というメディアの分断だった。政権からすると対世論操作をするフリーハンドが広がっている。

 第五に、その対野党強度である。憲法で国権の最高機関と定められた国会を構成するのは与党だけではない。国民の少数派を代弁する野党と対話し彼らの意向を取り入れるのが、与党としての度量であり、民主主義の建前である。安倍政権はその努力を怠ってきた。野党第1党である民主党の存在を軽視、維新カードを使うことで強気一辺倒の国会運営をしてきた。

 国内的な政治力学とは別次元で、安倍政権を支えているのが、中国の台頭、という歴史的事実であろう。日本人はこの中国の大国化という現象に二重の意味で適応できていない。一つは、日本人が戦後最も大切にしてきたアジアで一番の経済大国というポジションを中国に取って代わられたことに対する欠落感であり、もう一つは、あの戦争で中国をさんざん侵略、簒奪(さんだつ)したにもかかわらずその賠償、謝罪が不十分なまま今に至っていることへの贖罪(しよくざい)感と、逆もまたありうるという不安感である。

 安倍政権支持が底堅いのは、このある種日本民族のアイデンティティー危機に対するそれなりの回答があるからだ。経済的にはアベノミクスとTPP、軍事的には安保法制で中国を牽制(けんせい)、包囲する。

 ◇日中ともに賢明ならざる軍事的抑止力の強化 それ以外の選択肢を考えよ

 次に安倍政治の弱点を見る。面白いのはそれぞれの強みの中に脆(もろ)さが胚胎していることである。

 軽減税率枠の拡大は、手続き煩瑣(はんさ)化や線引きのあり方に対する数百万事業者の不満を呼ぶ。その政治力学をばかにしてはならない。1986年の売上税議論では党税調のドンであった山中貞則氏もそれを封じ込められず、結果的に中曽根政権の命脈を絶つことになった。

 党内基盤も然(しか)り。骨格そのものは麻生氏が言うように強固だが、一方でいまだに閣僚になれない多数の適齢者の不満は爆発寸前だ。政権が何らかの失態をおかせば、一気に噴き出すであろう。対米国では、新法制により米国からの対日軍事要求が増えるのは確実であり、ノーと言えば日米関係は崩れ、イエスと言えば、戦死者リスクを抱える不毛な選択を迫られる。

 政治と財界の過剰な癒着・介入は、スキャンダルをもたらすのみならず、民間企業の自発性を奪い、成長の阻害要因になる。政権派メディアの台頭は結果的に政権を弱体化させ、野党第1党への不義は、改憲も含め重要政策における広範な支持拡大への障害になる。

 何よりも、中国が対日融和政策に転換した時のことも念頭に置くべきだろう。安倍政権にはその想像力が欠けている。双方にとって賢明とは言えない軍事的抑止力強化以外の選択肢をどう考えるか。

 この強さと弱さが政権内部でどう化学変化しせめぎ合うか。強さが薄れ、弱さがそれを上回る局面はいつどういう形で来るのか。

 ダブル選挙になろうと単独であろうと、16年夏の参院選がその契機になることは間違いあるまい。それだけの政治決戦の場である。

 もう一つ言えることは単純である。奢(おご)れる者、久しからず。日本古来の無常観。そこにこそ安倍政治の盛衰を占うカギがある。


 

  拍手はせず、拍手一覧を見る

コメント
 
1. 2015年12月22日 17:25:03 : c7qPsmMVrA : HakSP55t13w[29]
≫奢(おご)れる者、久しからず。日本古来の無常観。そこにこそ安倍政治の盛衰を占うカギがある

憎まれ子世に憚る、無理が通れば道理が引っ込む・・・もある。

悪を正す正義の力が弱ければ、底なし地獄に弾きづり込まれる、
後は野となれ山となれと、、、大日本帝国侵略戦争、中国汚染垂れ流し、原発再稼働、、、自民党政治は不滅です


2. 反イルミナティー主義[1893] lL2DQ4OLg36DaYNlg0KBW47li2A 2015年12月22日 22:39:33 : 5bDLgt4Bmw : qoKwj761@cQ[45]
>>2
驕る平家は久しからずやという
言葉を正しく吟味していようだな。
ローマ帝国も、ヒトラーの第三帝国も
スターリンの社会主義も、天皇を
中心とした旧日本陸軍の帝国な独裁国家も
永遠には続かなかった。
だから自民党が永久不滅など笑止千万
だ!!

3. 2015年12月23日 10:32:52 : LY52bYZiZQ : i3tnm@WgHAM[256]
2015年12月23日(水)
釧路市議会 安倍批判ファイル問題の共産党議員質問

広報不掲載の言論規制

 北海道釧路市議会の全会派代表者会議で21日、日本共産党の梅津則行市議が4日に行った安倍政権批判のクリアファイル問題の質問と、同日の松永俊雄市議が行った蝦名大也市長の資産公開の記載漏れを指摘する二つの質問を「不適切だ」として、広報への不掲載を決めました。極めて異例な言論規制ともいえる事態です。

 共産党と自民クラブは掲載すべきだとしましたが、公明、市政進クラブ、新創クラブの3会派が不掲載、民主系の市民連合は「大勢に従う」と事実上、不掲載とする態度をとりました。

 梅津市議の質問は、道高教組が組合員に「アベ政治を許さない」と印刷されたクリアファイルを配布したことについて道教委が教職員に調査したことを適切かどうか市教委にただしたもの。道高教組の組合員へのファイル配布を問題視するのは、憲法に保障された表現の自由に反し、組合活動への介入でもあります。それを取り上げた質問を「不適切」とするのは論外です。

 また、松永市議の「後援会から計1350万円を借り入れたのに借人金ゼロとなっている」と指摘した質問に蝦名市長は「資産公開について私が記載を忘れていた。おわびして訂正する」と答弁していました。

市民からも抗議

 日本共産党釧路市議団の松永市議団長の話 議会制民主主義のもと、断じて許されるものではない。市民からも議会事務局に、はがきやメールなどで抗議や激励が届いている。さらに市民にこの問題を知らせ、市議会本来の役割を取り戻すようたたかいます。

http://www.jcp.or.jp/akahata/aik15/2015-12-23/2015122301_04_1.html


4. 2015年12月23日 13:38:21 : tHIVKuZsdo : _YgkBQOb_8U[114]
意地でも滅亡させてやる

5. 2015年12月23日 13:56:41 : c7qPsmMVrA : HakSP55t13w[30]

≫2、反ナントカ主義
>言葉を正しく吟味していないようだな。
↑ ??? 反ナントカ主義≫2は、まずは他人の文章を正しく読めないようだ、それでは「吟味」もできなかろう、「笑止千万だ」な。国語不得意?

まず言葉の訂正、

× ≫2
○ ≫1
× 「自民党が永遠不滅」
○ 「自民党政治は不滅です」

次に文章の読み方です

まずね、
「自民党政治は不滅です」というその文章は「悪を正す正義の力が弱ければ」という前提があっての結論となっている。一続きの文章は正しく読みましょう。
つまり、「自民党政治」は「悪」であると規定していることが大事。
「悪」は決して自分から善には姿を変えることはない、それどころか歯向かうものには容赦なく攻撃し押さえつける。だから「悪」なのである。彼らは、打倒されない限り生き続け、自然消滅もしない。
万物・形あるものは必ず消滅しますが、社会「悪」は人間がつくっているものでありそれを正す人間の力が勝らないとなくなることはない。「悪」は善を抑えつけて存在する。問題の結論は、「悪」と善とのたたかいということだね。

それから「自民党」ではなく、「自民党政治」という「政治」というのがミソ、丁寧に書けば“政治内容”ということだ。
「自民党政治」=「悪」、その内容が問題だということだ、
私の挙げた、大日本帝国侵略戦争、中国汚染垂れ流し、原発再稼働は、原発以外は自民党政治ではありません。つまり、その「政治」の内容を問題にしていることがわかるでしょう。だから≫2も、ローマ帝国、ヒトラー、スターリン、天皇(ただ旧日本陸軍だけ特定しているのはw・・)などを例に挙げたのだね。

そこで、反ナントカ主義は言う、それらは「永遠には続かなかった・・だから自民党(政治)が永遠不滅など笑止千万」と、歴史の単純パー評価をやっている。じゃ、自民党政治はこの先どうなるのか?反ナントカ主義はそれを説明しなければならない。書けるかな?
そのように、単純パー思考は大人のすることではありません。
ローマ帝国、天皇・大日本帝国侵略戦争、スターリンの政治、ヒトラーの政治、中国汚染垂れ流し、自民党・公明党の原発再稼働、、、
それらはみんなどれも、2000年以上に渡る権力者の欲望のための政治です。姿を変えてもその強者が弱者を支配して富と欲望を満たす政治の本質は延々と続いています。それどころではありません、今や地球環境まで彼らの利潤獲得の対象となり、そのサバイバル競争によって制御不能となり全人類の生存を脅かしている状況ではありませんか。「後は野となれ山となれ」という状態でしょう?違いますか?


反ナントカ主義は、コメントするなら、他人の文章を正しく読んだ上で、その文章の核心を「吟味」して述べなければならない。
「悪を正す正義の力」が社会を支配するようにならなければ、「悪」は永遠に「不滅です」。
反論できるのであればどうぞ、


  拍手はせず、拍手一覧を見る

フォローアップ:


★登録無しでコメント可能。今すぐ反映 通常 |動画・ツイッター等 |htmltag可(熟練者向)
タグCheck |タグに'だけを使っている場合のcheck |checkしない)(各説明

←ペンネーム新規登録ならチェック)
↓ペンネーム(2023/11/26から必須)

↓パスワード(ペンネームに必須)

(ペンネームとパスワードは初回使用で記録、次回以降にチェック。パスワードはメモすべし。)
↓画像認証
( 上画像文字を入力)
ルール確認&失敗対策
画像の URL (任意):
投稿コメント全ログ  コメント即時配信  スレ建て依頼  削除コメント確認方法

▲上へ      ★阿修羅♪ > 政治・選挙・NHK198掲示板 次へ  前へ

★阿修羅♪ http://www.asyura2.com/ since 1995
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。
 
▲上へ       
★阿修羅♪  
政治・選挙・NHK198掲示板  
次へ