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握手をする安倍首相(右)と榊原経団連会長(C)日刊ゲンダイ
安倍政権 必死のバラマキも先行き不安には「焼け石に水」 日本経済一歩先の真相 高橋乗宣
http://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/171867
2015年12月18日 日刊ゲンダイ
やはり、7〜9月期のGDPの上方修正はぬか喜びに過ぎないようだ。12月の日銀短観の主要結果は前回9月調査からほぼ横ばいだった。メルクマールとなる大企業製造業の業況判断指数(DI)はプラス12、非製造業もプラス25で、前回と一緒。この傾向は中堅・中小企業とも大きく変わらない。
足元の好況感が目立つのは、中堅・中小の非製造業のうち娯楽業など「対個人サービス」のDIが大幅プラスに転じた程度。恐らく訪日外国人の増加で潤っているのだろう。
深刻なのは、先行きの見通しの暗さである。短観は1万社以上の企業を対象に最近と3カ月後の「先行き」の景況感を聞いているが、大企業と中堅・中小、製造業と非製造業を問わず、先行きの数値は大幅に悪化。例えば、中小企業製造業の先行きはマイナス4と最近から4ポイント減だ。
マイナス幅が広がるほど「供給超過」を意味する需給判断を見ても、大企業製造業の国内の先行き判断はマイナス11、海外はマイナス8。中小企業は、それぞれマイナス26、マイナス16と見通しは非常に悪くなる。多くの企業がこの先、モノをつくっても売れないと感じている証拠で、先行きの見通しに暗雲が垂れ込めるのも当然である。
足元の業況判断は横ばい、先行きは真っ暗となれば当然、四半期ごとのGDPも上昇は見込めない。7〜9月期の上方修正で、安倍政権は景気後退局面(リセッション)と判断される2四半期連続のマイナス成長を何とか退けたが、その危機は来年早々に再び訪れるに違いない。
来年7月の参院選前にGDPの速報値は今年10〜12月期、来年1〜3月期と2度公表される。安倍首相も国政選挙前のリセッション入りの回避に向け、必死である。官民対話で経団連会長に「内部留保を吐き出せ」と繰り返し迫り、低年金受給者には1人当たり3万円のバラマキと姑息な手段を繰り出しているが、しょせんは一時しのぎ。企業の景気判断の悪化というブ厚い壁を前にしては、焼け石に水である。
そもそも世界経済を見渡せば、明るい材料に乏しい。中国経済の大減速をはじめ、新興国市場はメタメタだ。その影響を受け欧州経済も輸出が伸び悩み、立ち直る気配は感じられない。
そうこうしているうちに、フランスではルペン党首率いる極右政党が台頭し、米国の次期大統領選も過激発言の共和党のトランプ候補が主役に躍り出つつある。国際政治で右傾化の流れが強まるほど、世界経済の見通しは、ますます不透明となっていく。その先鞭をつけるかのように、今の日本を大きく右旋回させたのが安倍首相だ。来年は政治も経済も厳しい一年となりそうだ。
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