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鎌田慧氏(C)日刊ゲンダイ
「戦争はさせない」鎌田慧氏
http://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/171794
2015年12月17日 日刊ゲンダイ
2015年9月19日未明、自民党と公明党の議員だけでクーデターのように実行した安全保障関連法案の成立。70年にわたり守られてきた“戦争をしない国”の誓いを破り、“戦争をする国”へと転換させる暴挙には、多くの人々が怒りの声を上げ、連日連夜、国会前で抗議活動が繰り広げられてきた。
「安倍政権の暴政ぶりを忘れないため、そして国民の多くが集会やデモという形で示した抵抗の記録を残し次の運動のヒントを得たいと考え、今回の執筆に至りました」
反原発や戦争法反対など多くの市民運動に携わってきた著者は、安倍政権の暴走を主権者をないがしろにする行為だとして、怒りを込めて糾弾する。安倍首相の頭の中には、自分たちが国会の多数を占めているから、誰にどう批判されても関係ないという横暴な図式が出来上がっている、と。
「今回は、元最高裁判事や元内閣法制局長官をはじめ、多くの憲法学者や弁護士なども、集団的自衛権行使の解釈変更は憲法違反であるという意見を表明しました。これだけの声が噴出すれば、野党だけでなく自民党内部からも反対意見が出てよさそうなものだが、結局は何も起こらなかった。ブレーキの機能がまったくない、恐ろしい状況です」
反対意見を無視して多数決ですべてを決めようという姿勢は、議会制民主主義の否定に他ならない。
「私は60年安保世代であり、当時も国会前で“安保反対、岸を倒せ”と叫んでいました。それから55年が経ち、今回は岸の孫に向かって“安保廃案”と叫ばなければならなかった。これは、日本の民主主義が半世紀以上にわたって進歩していない証拠であり、また私たち世代の頑張りが足りなかったためだと、忸怩たる思いがあります」
しかし、今回の一連の出来事の中で、未来への希望も見つけることができたという。それは、個人個人が自由に参加するという、市民運動の形の変化だ。
「かつての運動は、労働組合などの組織が構成員を総動員して、ひとつの目標に向かってシュプレヒコールを上げるやり方でした。しかし今回は、若い学生から幼い子供を持つ母親、そして60年安保を知る世代など、さまざまな個人が“戦争はいやだ”“安倍を許せない”“何とかしたい”という思いに駆られて、自由にデモや集会に参加していました。組織ではなく、圧倒的に個人が多かったことは、かつては実現できなかった大衆運動としての定着につながるのではないでしょうか」
学生たちが組織ではなく行動委員会形式で集まり、「民主主義ってなんだ」と問いかけるSEALDsの活動にも、大きな期待を寄せているという著者。
「戦争はさせない−−。原発や沖縄問題も含め、自立した個人による運動の火を消さないために、今後もさまざまな運動に取り組んでいくつもりです」(岩波書店 1800円+税)
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