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稲田朋美政調会長いなだ・ともみ/1959年、福井県生まれ。弁護士。2005年に衆院に初当選。第2次安倍内閣で行革担当相を務め、現在は自民党政調会長。弁護士として「百人斬り」報道名誉毀損訴訟に携わるなど、保守派の論客として知られる。当選4回(撮影/倉田貴志)
稲田朋美政調会長「首相を目指しています」〈週刊朝日〉
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20151216-00000002-sasahi-pol
週刊朝日 2015年12月25日号より抜粋
2015年も終始、安倍政権ペースだった永田町だが、その水面下ではさまざまな思惑が渦巻いている。首相も一目置く自民党の「ラスボス」二階俊博氏、初の女性首相候補に浮上する「ともちん」こと稲田朋美氏、原発問題の鍵を握る林幹雄経産相。自民党重鎮らが作家の大下英治氏とふぐ鍋を囲み、ぶっちゃけトークを展開した。
* * *
大下:ところで、いま女性の中で稲田さんが一番首相に近いんじゃないかという声があります。安倍首相から「期待してるぞ」とか言われたことがありますか?
稲田:ないです。総理も二階先生と同じで、すごく信頼できるし、誰にでも公平な人です。思ったことをなんでもお話しできる稀有な人。
大下:政策的には反発を食らうこともあるけれど、過去を振り返ってみても、人を裏切ったりしませんね。
稲田:ええ。反対の立場の人の意見も、よく聴かれていますよ。
大下:でも、考え方、イデオロギーははっきりしていますよね。
稲田:そうですかね。でも、柔軟ですよ。一部で言われるように凝り固まっているようなことはなくて、むしろ「そうだね、そうだね」と多くの方の意見を取り入れておられます。
大下:首相候補と世間に言われるのはどうですか。
稲田:林先生も二階先生もそうでしょうが、政治家になるときって、みんな首相を目指しているものなんですよね。
大下:そうなんですか、二階さん?
二階:……(無言でニヤリとし、一同笑)。
稲田:私はそういうものだと思っています。でも、なろうと思ってなれるものじゃない。タイミングとか運とか、実力や人柄。いろいろ組み合わされないと。
大下:でも、女性首相ってまだいないわけですから、第1号候補と言われるのはすごいことですよ。
林:昔と違って、派閥の領袖でなければ首相になれないということはなくなったわけですから、そういう意味で現実味が相当ある。
二階:それはもう、可能性は十分にある。
稲田:アハハ。そうおっしゃいますけど、そう簡単なものじゃないと思いますけどねえ。
二階:中曽根康弘元首相も、あの方は素質も力量もあったからだろうけれど、誰も世間の人が考えてないころから「おれは首相になる」って言っていた。あっぱれなことだし、結局、あらゆる困難を乗り越えてその道を行ったんだよね。稲田さんも、そういう志は持っていたほうがいい。
大下:二階さんがバックアップしたら完璧だけど……。
二階:……(一同、二階氏に注目するが、無言で鍋を黙々とつつく)。
大下:二階さんが次期首相になるんじゃないかと書いた週刊誌も最近あり、にわかにそういう声が出ている。
二階:そんな気は全くありませんよ。私もだいたい、この政界に長くいたからね。多少、人を見る目は持っているつもりです。自分を見る目も朝、昼、晩一緒に暮らしているわけだから、持っていますよ(一同笑)。
(構成 本誌・小泉耕平、上田耕司、長倉克枝)
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