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全国銀行協会が入る東京・大手町の「銀行会館」。自民党への融資で大きな割合を占めるメガバンク3行が輪番で会長を務める(撮影/写真部・堀内慶太郎)
銀行が自民党に献金再開か 本当は「乗り気じゃない」事情も〈AERA〉
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20151210-00000002-sasahi-pol
AERA 2015年12月14日号より抜粋
巨額の政党交付金をもらう自民党に、銀行が献金を再開するらしい。本当は乗り気ではないようだが、背に腹代えられぬ事情があった。
全国銀行協会の佐藤康博会長(みずほフィナンシャルグループ社長)は10月の記者会見で「自民党へ政治献金を再開するのか」と問われ、「見返りを求めて行うものではなく、企業の社会貢献の一環として重要性を有している」と答えた。
金融界では「年内に献金再開に踏み切る」との観測がもっぱら。政党の会計帳簿は年末に閉じる。それに間に合うよう「社会貢献」を打ち上げ世論の反応を見た、と関係者は指摘する。
銀行に問い合わせると「対応方針は決まっていない。総合的に判断する」と判で押した公式回答が返ってくるが、本音は、
「経団連からも献金再開を求められている。銀行は行政と関わりが深い規制業種。権力の意向に逆らうのは難しい」(大手銀行関係者)
なぜ大銀行は自民党に融資をするのか。返済の当てはあるのか。全銀協の佐藤会長は会見で「通常の融資です。個別の取引についてはお答えできない」と述べるにとどめた。
銀行は事業にカネを貸し、利益の一部を金利として受け取る。利益を生まない公益法人や個人への融資もあるが、収入や所得を調べ、返済能力があると分かれば物件を担保にとって融資する。
自民党は収益を生まない。主な収入は政党交付金。2015年は170億円配分される。衆参とも与党として過半数の議席を持ち現状は交付金も潤沢だが、政治は「一寸先は闇」。小選挙区制は議席数のブレが大きい。波乱含みの政局で、安定した交付金が入り続けるとは限らない。
リスクある融資には担保を求めるのが通常のルールである。ところが自民党への融資74億円は無担保で実行されている。金融ルールからの逸脱ではないか。
「不透明」な自民党への融資が始まったのは今から25年前、小沢一郎氏が幹事長を務めていたときだ。90年の衆院選を前に、自動車、電機、建設など産業界に献金を割り当てた。そのうえで「献金が実行されるまでのつなぎ資金」として総額150億円の融資を銀行に求めた。政治献金の前借りである。
前代未聞の要請を受け、金融界は戸惑ったが、全銀協会長だった宮崎邦次・第一勧業銀行(当時)頭取が業界をまとめた。企業献金で返済する、という口約束をもとに大手9行に割り振ったのである。ところが返済は滞る。小沢氏は自民党を離党し、93 年には細川政権が誕生。経団連は政治献金のあっせんをやめ、「後払い」の算段は狂った。
後日、経緯を宮崎氏にただしたところ「永田町の自民党本部を担保に取った、と聞いている」という答えが返ってきた。登記簿を調べると自民党本部に抵当権は付いていない。それもそのはず、敷地は国有地である。「担保は付いていませんよ」と改めて問うと「抵当権は付けていないが、必要に応じて建物を担保に供出する約束になっている」と行員を介して返事があった。
自民党本部の建物の資産価値は政治資金収支報告書に載っている。15億5230万円。150億円の借金に釣り合う金額ではない。ほかの主だった資産を調べると、自動車が8台。借金の担保になるような資産が自民党にはない。
「献金は借金棒引きに等しい」という指摘を佐藤会長にぶつけると「融資と献金は別物。見解の相違です」と答えた。
献金は「企業の社会的責任」と言い、融資は「企業秘密」と逃げるのはなぜか。
「自民党に気を使わなければならない要因がもう一つある。郵便貯金の限度額です」
金融関係者は打ち明ける。自民党では今、ゆうちょ銀行の預金限度額の引き上げが議論されている。6月に党総務会が「現行1千万円までの限度額を3千万円に引き上げる」という方向を打ち出し、金融界に衝撃が走った。
銀行は長らく、政府をバックに全国に展開する郵便貯金と火花を散らしてきた。全銀協などは「絶対に認められない」とする共同声明を出した。
限度額をどこまで拡大するかは、政府の委員会で検討されているが、最終的に政治判断になる。集票マシンとして強力なゆうちょを相手に、限度額を抑えたい銀行は押され気味。献金を断れない事情は、そのあたりにもあるという。
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