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高木大臣続投で…自民参院選「東北ブロック」壊滅リスク
http://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/171266
2015年12月9日 日刊ゲンダイ
居座れば被災地の神経を逆なでするだけ(C)日刊ゲンダイ
「ついに辞任か」――。7日午前、高木毅復興相(59)が復興庁で緊急会見を開くとの情報が駆け巡り、色めき立った報道陣が殺到したが、高木大臣は「大臣の職を全うしたい」と堂々の居直り宣言。どれだけブ厚いツラの皮の持ち主なのか。
過去の下着ドロ報道や公選法違反の香典疑惑に加え、前日には安倍首相シンパの産経新聞が「高木復興相の更迭検討」と1面トップで報じた。素直に読めば、安倍官邸が「引導を渡した」としか受け取れない内容だったし、きょうは3時間に及ぶ衆院復興特別委の閉会中審査が開かれる。
タイミング的にはまたとない「辞任日和」だったのに、高木大臣は香典疑惑の説明に四苦八苦。新たに判明した香典の支出230件、総額185万円のうち、57件、計45万円分は本人の私費支出として政治資金収支報告書を訂正したという。あとは何を聞かれても「違法性はない」の一点張りで、「これまで以上にしっかりと襟を正して」と大臣ポストにしがみつくハラだ。
「高木大臣続投は来夏の参院選にマイナスなので、早期にケジメをつけたい安倍官邸はもちろん、自民党の選対幹部は皆、高木氏の居直りにアタマを抱えています。特に今年秋の被災3県の県議選で自民党は議席を軒並み、後退させた。『よりによって復興相が“パンツ大臣”かよ』が、自民選対のホンネです」(政治ジャーナリストの鈴木哲夫氏)
9月の岩手県議選は「小沢王国」の牙城を崩せず、自民は県政野党のまま。
10、11月の宮城、福島両県議選も自民は単独過半数を狙ったが、どちらも前回より議席を減らし、過半数に届かなかった。
「福島に至っては、自民の獲得議席は過去最低でした。背景には震災から4年半、被災地の人々には安倍政権に復興を置き去りにされたという思いがあるのだと思います。そんな中、スキャンダル大臣が復興相に居座れば、被災地の神経を逆なでするだけ。反自民の流れが東北全域に広がる恐れもある。今から参院選の不安要素を摘んでおきたい安倍官邸や自民選対は『どうせ長くは持たないのだし、サッサと辞めてくれ!』と叫びたい心境のはずです」(鈴木哲夫氏)
高木大臣の任期が延びるほど、次の参院選は面白くなる。
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