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医龍 亮
よく知られているように、日本のイルカ漁及び、漁法の残忍さが国際的な批判を浴
びている問題がある。それに対して日本は、ほぼ頑なといっていいほど、イルカ漁を
擁護し、国際社会の批判を非難している。
自分は、少なくともイルカの残忍な漁法ぐらいは法規制し、国際的な要請にこたえ
るべきであると思っている。感覚的に、日本人の多数が、イルカ漁擁護派と感じる
ので、この意見はマイノリティーだと思う。
だからといって、自分が熱烈な環境保護活動家とかだからでもなく、イルカの熱烈
なファンだからでもない。
あくまで「国益」の観点から、少なくともイルカ漁の漁法は何らかの法規制をすべ
きだと思っているのである。というか、バランス感覚から主張しているといってもいい。
日本のイルカ漁の擁護は大体以下のとおりである。
1. 日本のイルカ漁は日本の伝統文化であり、他国は批判すべきではない
2. 人間が生きていくためには、何らかの生き物を殺さざるをえないのであり、豚、牛
は殺生してもよくイルカはいけないなんて単なる、欧米の考え方の押し付けに過ぎ
ない、それぞれの国に固有の価値観があるのでそれを批判すべきではない
イルカ漁擁護に対して批判する。
1. について。確かに日本は縄文時代からイルカは食用の対象だったらしく骨が発見
されている。http://www.nihonkaigaku.org/library/lecture/i040605-t4.html
しかし、イルカはもちろん有史以降は、重要な食料であったことはほとんどなく、
鯨と比べるとほとんど脇役に等しい。
そして、今生きている日本人のどのくらいがイルカを重要な食料として食べている
だろうか。和歌山や岩手の漁村のごく一部の数十人前後なのではないだろうか。圧倒
的多数、99パーセントの人間は、イルカ肉をまったく食べたことがない、または、数
回食べたことがあるぐらいだと思われる。すでに、現代日本人にとってまったく重要
性の無い食なのである。イルカ漁の漁法どころか、イルカ肉でさえ、現代日本人にと
ってほぼ価値を見出せないのである。
2.について。確かにどの動物を食べていい、食べていけないの線引きは、厳密に不
可能かもしれない。しかし、大まかな普遍的なコンセンサスはあるように感じる。人
類に近い種である、猿、チンパンジー、ゴリラは、伝統的な部族を除いて当然のよう
に食べてはいけない。人類が長年パートナー、ペットとしてきた、犬、猫は食用にし
てはいけない。そして、猿を含め、知的な生物は食べてはいけない。これにイルカが
該当する。
もちろん線引きは難しい。なのでここで強くは主張しない。
何よりも擁護の意見がばかげていると思うのは、これらの事実に基づくバランス感
覚である。主張したように、もはや日本人にとってイルカ肉は、ほぼ価値が無い。仮
にイルカ漁が、全面禁止されたところで、まったくといっていいほど影響は無い。人
生で、まったくイルカを食べたことが無い人が大部分なのだから。漁師、漁業組合も
ほとんど影響が無い。ほとんどの漁師は、イルカを釣っていない。釣っている漁師も
イルカが、漁の中心を占める人なんてほとんどいない。
ましてや、特定の漁法の禁止なんて、太地町の圧倒的にわずかな漁師たちが不利益
を受けるだけである。そんな彼らにとっても生活の糧が全面的に奪われるわけでは
ない。一部である。
ほとんど、禁止したところで実害が無いのだ。にもかかわらず、感情的な人が、「
イルカ漁は、日本の伝統であり、他国が口出しすべきではない」と主張する。そうい
う人々の多くが、人生でまったく一度もイルカを口にしたことが無いのに伝統だと言
い張る。
日本政府がイルカ漁の特定の漁法について法規制しないことで、日本人は「残忍だ
、野蛮だ」と国際社会に植えつけられる。すでに、国際社会で従軍慰安婦や南京の問
題がよく知れ渡ってしまっているので「やはり、日本人は残忍だ。表面的には、民主
主義体制をとり、良心的に装っているが、根は残忍なのだ」と訳のわからない、リン
クを見せるかもしれない。
実害がほぼない、イルカ漁の特定の漁法の禁止をするだけで、そういう危険を防ぐ
ことができるのだ。
※ とりあえず、言論を表現できる場所を探していて、阿修羅はレスがつくので阿修羅に書き込みます。とにかく、1、わかりやすさ、2、独自の視点をモットーに書き込みます。経済学はそれなりに専門知識があります。
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