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2015年11月29日 「ジャーナリスト同盟」通信
<混迷党の戦争党?>
中国や韓国など世界各国で、平和活動をしてきた信濃町が、自公内閣による戦争法強行以来、混迷の度を深めている。「立ち直れないだろう」との指摘もある。「平和主義は、世を欺くためのものだった」ことが、実証されてしまったからだ。極右・日本会議と連携を深めてしまい、どす黒く染まってしまったと見られている。世界から友人を失ってしまっては、いかんともしがたいだろう。「混迷党の戦争党」と揶揄する向きもある。
<戦争法は9条を守るため?>
公明党の斎藤鉄夫幹事長代行なる議員が、11月28日放映のBS11という民放テレビで、不思議な主張を披瀝したことで、逆に、その混迷ぶりを露呈してしまった。
いわく、筆者のいう「戦争法」は、彼によると「日本国憲法第9条(戦争放棄)を守るためだった」というのだ。戦争法は明白な9条違反である。憲法を読んだ人間は、皆そう判断している。
だが、彼の主張は憲法違反の戦争法が「9条を守る」という不思議な論理の披瀝である。
<9条改憲は必要ない?>
したがって、9条を改悪する必要がない、とも力説する。
9条改憲反対というのであれば、連立解消するしかない。しかし、そこには触れない。実に不思議な主張である。要は、ことほど戦争法強行による矛盾が、内部で強く噴き出していることになろう。結果、公明党と創価学会を、混迷の淵へと追い込んでいる証拠である。因果応報である。
<裏切り太田が官邸に駆け込む>
筆者は、木更津レイプ殺人事件の被害者の遺言を記憶している。それは「太田は池田先生を裏切った。決して先生は太田を許さない」という鋭いものだった。池田・平和理念を信じる信者に共通する思いだ。これからも、彼女の地獄からの叫びが消えることはない。
それかあらぬか、その太田が11月27日、官邸に駆け込んだのだ。信濃町報告を30分もかけて行っている。彼の方は、盟友の健康が気になって仕方がないのであろう。
<戦争法反対の正木理事長更迭の創価学会>
11・18異変も起きていた。初めて「聖教新聞」をネットで開いてみた。意外な記事に驚いた。戦争法に反対していた正木理事長が、なんと更迭されていたのである。
池田理念を信奉する次期会長候補が、その地位を失っていたのだ。太田の裏切りは、創価学会本部の中枢においても、となると、これは大変なことである。
<公明党に呑み込まれた創価学会>
ここで重大な事実の発覚に気付かされてしまう。「裏切り太田」の公明党ならぬ戦争党が、創価学会を呑み込んでしまったことになる。創価学会が創立した公明党である。これを本末転倒と呼ぶ。
権力を握った公明党が、宗教法人を呑み込んだのだ。これは驚きであろう。
<腐敗権力に屈した平和教団>
創価学会嫌いにとっては「いい気味だ」で済む話題だろうが、国民生活・日本外交・安全保障とも関係するわけだから、いい加減に見過ごすわけにはいかない政治課題である。「腐敗政党が平和教団を呑み込んだ」とも分析できる。
日本人の命・安全とも関係していることに、国民は留意する必要があろう。
<安倍は改憲宣言を再び>
日本の首相もなかなか大変である。体調不良が国際的にも話題になっている。あわてて首相日程をたくさん入れて、多忙ぶりを演出している。お笑いだが、ある大臣の2分間立ち話までも首相日程に入れている。
大事な行政改革の大臣説明に対して、わずか10分で追い返している。この間、外務省や財務省の官僚が入れ代わり立ち代わり短時間接触している。頭の回転が悪くなったのか?11月27日の首相日程である。そうして、何とか臨時国会を開けない口実に利用している。さぞや側近も大変であろう。
その一方で、公明幹部発言放映の同日、会長を務める議員連盟「創生日本」の会合で、20人ほどの仲間に向かって極右の原点を叫んだ。「憲法改正をはじめ、占領時代に作られた、さまざまな仕組みを変えていくことが立党の原点」とうそぶいた。
ここの仲間たちが日本会議のメンバーであり、安倍側近でもある。極右議員の震源地といってもいい。「疲弊した戦後システムを見直す」ことを会の方針にしている。
<平和勢力で自公を退散させよう>
憲法支持派・平和を愛する側からすると、一番危険思想の政治グループとみられても仕方がないだろう。「極右と信濃町の橋をつなぐ太田」ということにもなろう。
来年の国政選挙に檄を飛ばすことを忘れなかった安倍であるが、それは平和勢力にとっても同じ思いであろう。自公の3分の2の野望を粉砕する戦いだ。岡田も腹をくくるしかない。
2015年11月29日記(政治評論家・日本記者クラブ会員)
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