http://www.asyura2.com/15/senkyo197/msg/258.html
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「メディアが自主規制を止めてしまえば検閲は終わります。:内田樹氏」
http://sun.ap.teacup.com/souun/18934.html
2015/11/28 晴耕雨読
https://twitter.com/levinassien
「てんコモリ」では組織の話をしました。
なぜ組織は機能不全に陥るのか?
能力のある人員を配置しているはずなのにうまくゆかない組織はたいていの場合「制御過剰」が原因です。
組織はオーバーアチーブする20%くらいの成員で回っています。
これを動機づけるのは利益誘導や処罰の恐怖ではありません。
責任感(私がやらねば誰がやる)と自尊感情(私にはできるがなかなか余人にはできません)です。
でも、現場への権限委譲によって中枢の制御を緩めすぎると、今度は「よけいなことをして人の仕事を増やすやつ」が出て来ます。
このさじ加減がたいへんに難しいのであります。
「自発的に、愉快にオーバーアチーブをする人」はまず成員の20%を超えることはありません。
組織論に「単一の正解」はありません。
その時その場で思いついたことをするしかない。
でも「汎通的な正解はない」と腹を括ると、いろいろ妙手を思いつくものです。
「正解を実行しているのに効果が上がらない」というふうに考えるとロジカルには「誰かが妨害している」ということになります。
「組織の健全な機能を妨害しているのは誰だ」という犯人捜しが始まる。
そうやって組織は滅びてゆくのであります。
「まだ官邸の眼が届いていないメディア」について次々とお知らせがありました。
ありがとうございます。
情報の検閲というのはたいへんコストがかかるもので政府といえども網羅的にやることはできません。
まずテレビ、それから新聞、雑誌、ネット、で、最後がラジオと単行本じゃないかと思います。
「辺境ラジオ」では「官邸のみなさ〜ん、聴いてますか〜。
あなたに向かってしゃべってるんですよ〜」と叫んでおりますけれど、何の反応もありません。
あの話頭は転々として奇を究める無駄話を最初から最後まで聴く仕事に支払うバイト給は官房長官だって出せませんよ。
前に加藤嘉一くんに聴いた話では、中国はネット検閲のために膨大なコストを投じているそうです。
ユーザーはどんどん新しい符牒を発明してくるので結局は人力に頼るしかなく、たいへんな数の検閲官が終日ディスプレイをにらんで反政府的発言をチェック。
そのコストがついに国防費に迫る勢いとか。
どうして報道を萎縮させて、メディアを「忖度」と自主規制に追い込むのかというと実はリアルに「コストの問題」なんです。
全ての検閲作業を政府が引き受けることは財政的に不可能なので、メディア自身に「無料外部委託」しているのです。
どんな強権的な政権も本音を言えば検閲業務から「解放される」ことを願っています。
一文の得にもならないただの「モグラ叩き」なんですから。
だから、検閲を無料で代行してくれるメディアのトップを優遇する。
寿司代だけで済むんだからほんとにコストパフォーマンスいいです。
メディアが自主規制を止めてしまえば検閲は終わります。
政府には「自腹」で検閲をするだけの組織も人的資源もありません。
官邸でたまたまテレビをつけた政治家が「これはけしからん」と言ってテレビ局に電話するくらいのスカスカの「検閲」では組織的に言論を統制することはできませんから。
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