2. 2015年11月23日 20:35:38
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韓国の慰安婦像「撤去できない」 支援団体が会見 2015年11月22日23時27分 朝日新聞 韓国の元慰安婦の支援団体「韓国挺身(ていしん)隊問題対策協議会」(挺対協)の尹美香(ユンミヒャン)・常任代表が22日、東京都内で記者会見した。ソウルの日本大使館前に挺対協が2011年に設置した慰安婦の被害を象徴する「少女像」について、「撤去すべきかどうかは被害者が考えること。撤去の要求は解決の意思がないということだ」などと批判し、撤去する考えがないと明らかにした。少女像をめぐっては、日韓首脳会談で安倍晋三首相が慰安婦問題の早期妥結の条件として韓国側に撤去を求めたとされる。 尹氏は挺対協の結成25周年の集会のために来日した。日韓両首脳が慰安婦問題の早期妥結で合意したことについては「内容のある加速化であれば歓迎する」とし、日本政府が旧日本軍の慰安婦について「国家による過ち」と認めることが最も重要だとした。また高齢化する生存者47人のうち意思疎通ができるのは約30人だといい、「一人でも多く『これで日本政府を許すことができる』と言えるうちに措置をとってほしい」と求めた。 ログイン前の続き ◇ 韓国の元慰安婦の支援団体「韓国挺身(ていしん)隊問題対策協議会」(挺対協)の尹美香(ユンミヒャン)・常任代表は22日、東京都内で開かれた挺対協結成25周年の集会後、記者会見を開いた。韓国最大の支援団体である挺対協は問題解決の大きなカギを握るとされる。主なやり取りは次の通り。 ――日韓首脳会談で、安倍晋三首相と朴槿恵大統領は、慰安婦問題の早期妥結に向けて協議を加速させることで合意した。どう評価するか。 内容のある加速化であれば大歓迎だ。ところが会談後、日本側では「平和の碑(ソウルの日本大使館前に建つ少女像)を撤去することを条件に」とか、「慰安婦問題を再び提起しないと約束しろ」といった報道が相次ぎ、もどかしい思いがした。そのような前提条件をつけられたら一歩も前に進めなくなってしまう。 安倍首相には首相官邸周辺だけでなく、異なる意見を聞くことを求めたい。日本には日韓間で生じた問題を解決するために努力を傾けてきた知識人や専門家が多くいる。 韓国では、外交省の局長らが元慰安婦に直接会い、要求に耳を傾けている。この問題は被害者を抜きには解決できないからだ。日本でもそうした動きを進展させ、戦後70年の節目の年に美しい日韓関係を作ってほしい。 ――日本政府は、慰安婦問題は1965年の日韓請求権協定で法的に解決済みという立場だ。法的責任を明確にしない解決策を受け入れることができるのか。 国家が過ちを犯したという事実を認めることが大事だ。慰安婦にされた女性が自分の意思に反して「性奴隷」にされたこと、慰安所が日本軍の施設として設置・運営され、それが当時の国内法、国際法にも反していたと認めれば、法的責任を認めたことになる。 あいまいな形ではダメだ。性暴力の加害者が「あなたがミニスカートをはいていたからダメなのだ。しかし、生活が苦しいからお金をあげましょう」と言っても解決にならない。過ちを犯した側が、過ちをいかに認めるかが大事だ。蒸し返さないならば経済支援をする、というやり方では、傷は残ったままだ。 ――挺対協が2011年にソウルの日本大使館前に建てた少女像(平和の碑)が日韓の外交問題になっている。どう考えるか。 碑は(元慰安婦たちが日本政府に謝罪と賠償を求める日本大使館前の)水曜デモが千回に達したことを記念して建てた。水曜デモを始めたとき、元慰安婦は韓国社会でも冷たい視線を受けていた。碑はあきらめずにやり続ければいつか共感してもらえることや、平和と希望を伝えている。撤去したら何かをするという条件を出すこと自体、解決する気がないと見なされる。撤去するかどうかは被害者が考えることだ。解決できない理由が被害者側にあるかのような論調を作らないでほしい。 ――(元慰安婦を支援する各国NGOでつくる)「日本軍『慰安婦』問題アジア連帯会議」の提言案が実現した場合、全員が受け入れられるのか。 韓国で存命する47人のうち、意思疎通できるのは30人ほどだ。残り17人は意識のないまま病院にいる。理解可能な人には提言を伝えている。この提言に沿って解決されたとき拒む人はいないと思う。安倍首相には、一人でも多くが「これで日本政府を許せる」と言えるうちに措置をとってほしい。 一番美しい形は、安倍首相が被害者が望む解決策を発表し、日本大使が(日本大使館前の少女像の)隣のいすに花を手向け、再び同じ被害が生まれないように誓うことだ。それを見れば、世界は(和解のためにワルシャワのユダヤ人記念碑前に)ひざまずいたドイツ首相(ブラント西独首相)の姿を想起するだろう。(編集委員・北野隆一、武田肇) http://www.asahi.com/articles/ASHCQ671XHCQUTFK00C.html |