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代表団と一緒に拍手…日経記者“TPP交渉リポート”のア然
http://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/170255
2015年11月22日 日刊ゲンダイ
ビックリな内容(左)(C)AP
日経新聞の記者が「日本記者クラブ会報」(11月10日)に書いた取材リポートが話題だ。10月のTPP大筋合意の舞台裏を詳述した内容なのだが、これぞ「護送船団」と呼ばれる日本の記者クラブを表したような内容だからだ。
タイトルは「20年前と変わらぬ通商交渉取材 日本のメディアは進化を」。筆者は太田泰彦氏。ワシントン支局やフランクフルト支局を経て、論説委員兼編集委員を務める超エリートで、1面コラム「春秋」も担当。そんな敏腕記者がリポートで、TPP交渉終結の場面をふり返っているのだが、その内容は驚きだ。
〈米通商代表部のフロマン代表が「交渉終結」を宣言すると、喝采が1分以上も続いた。お互いを祝福する12カ国の代表団だけではない。やつれた顔の記者たちも拍手していた。その半分は頑張った自分自身へのねぎらいだったに違いない〉
どうやら、TPP取材は記者にとって不眠不休の大変な取材だったらしい。だが、疲れているからといって、取材する側が取材対象者らと一緒に拍手する光景がマトモなのか。しかも、理由は「頑張った自分自身へのねぎらい」である。日本で交渉の行方を固唾をのんで見守っていた日本の農家にとっては、ナニ言ってんの?と思うだろう。
何よりも国民が知りたいのは、TPPの「真実」だ。日本の国益は守られるのか、コメなどの重要5品はどうなるのか、遺伝子組み換え作物や保険、医療は……。取材するべきことは山ほどあるのだが、リポートはこう続く。
〈TPPという怪物は、取材をすればするほど正体が分からなくなる〉
〈集めたいびつなパズルの部品を組み合わせて、とてつもなく奇妙な形のTPP像ができてしまった場面はなかっただろうか〉
「いびつなパズル」なら、それを解き明かして説明するのが新聞記者の役割ではないのか。取材する側がチンプンカンプンのまま拍手でヤンヤと盛り上げているようでは、一般国民が中身を理解できるハズがない。「TPP交渉差止・違憲訴訟の会」共同代表の山田正彦元農相(弁護士)はこう言う。
「日本のメディアは政府の発表を報じているだけ。記者はただの“応援団”です。会見で拍手を送るなんて、考えられない。TPPについて、海外メディアは『これからが勝負だ』と厳しい論調ですが、日本は祝賀ムード一色の報道だった。大幅に関税収入が減ったり、その分をどう補填するかなど、大事な部分も伝えるべきなのに、全然報じていない。完全に日本はおかしくなっています」
リポートはこう締めくくっている。
〈私たち(日本メディア)は目先の競争に目を奪われ過ぎ、頑張ること自体を自己目的化してはいないだろうか。その結果、視野狭窄に陥り、情報源の思惑に乗せられたのでは本末転倒だろう〉
その通り。最後に割を食うのは国民ということを忘れてはダメだ。
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