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選挙に出ない橋下が目立つ奇妙な大阪W選+橋下流のブラックな民主主義(日本がアブナイ!)
http://www.asyura2.com/15/senkyo196/msg/854.html
投稿者 笑坊 日時 2015 年 11 月 22 日 06:45:43: EaaOcpw/cGfrA
 

http://mewrun7.exblog.jp/23892238/
2015年 11月 22日

 さて、 いよいよ今日は、大阪W選の投票日だ。(**)

 この選挙、実に不思議だった&奇妙に思えたのは、また実に独特or特徴的だとも言えるのは、結局、大阪府知事選にも市長選にも出馬しない橋下徹氏がずっと目立っていたことだった。(@@)

<本当は自民党候補が安倍官邸に近いはずなのに、他党の橋下&松井氏の方が近いというのも、不思議というか奇妙なことだよね。>

 おそらく大阪では、TVで少しは知事や市長候補同士の討論番組とか、各人の主張を取り上げた番組とかやっていたのかも知れないのだけど。
 東京では、ほとんど大阪の選挙の状況はわからず。ネットの記事でも、橋下徹氏が応援演説で語った言葉が報じられるばかり。(>_<)

 本来なら、たとえば松井知事の政治理念や4年間の実績がどうだったかとかが、もっと論じられなければならないはずだし。是非、大阪府民の皆さんには、できれば橋下抜きで松井氏の政治家、知事としての力を判断して欲しいと思うのだけど・・・。
 「維新か非維新か」を超えて、「橋下ファンか、アンチ橋下か」みたいなところで、日本第二の自治体である大阪府、大阪市のTOPが決まってしまうとしたら、「何だかな〜」と言いたくなる。_(。。)_
 
* * * * *

 大阪方面からの声をきくと、おそらく大阪府民の大半は、さほど松井一郎知事のことを評価しているわけではないという。ただ、橋下徹氏の片腕として、橋下維新の方針に沿って行政に当たっているから、橋下維新ファンは松井氏に投票する可能性が大きいと見ている人が多い。<しかも、自民党が擁立した元女性府議(赤いおばちゃん?)と比べると、松井氏の方がマシに見えるかもとの声も。(>_<)>

 また、市長選に出馬しているた吉村洋文氏はどういう人物なのか、ほとんど知られておらず。ともかく橋下氏がくっついて回り、自分の後継者だとアピールして、何とか名前を覚えさせようと懸命になっているとのこと。<あとは若さとイケメン(?)ぶりを売り込むと。>

 実際、先日こちらのTVで少し扱った選挙活動の映像を見ても、橋下氏がひとりで選挙カーの上に乗って、都構想や市政の方針を説明したり、吉村氏のことを懸命に売り込んだりしている間、吉村氏が橋下氏を見たさに車の周りに集まった人たちの間を回って、「吉村です」と握手やお辞儀をしまくっている感じ。(~_~;)
 
 橋下氏はもう大阪府、大阪市の首長も(それこそ政治家も)辞めて。大阪の行政とは関わりのない人になるというのに、大阪の人々は、今でも実際に首長を務めるかも知れない松井氏や吉村氏より橋下氏に期待しているようで。
 伝え聞いた話では、「松井や吉村、都構想などが期待できるかはわからないけど。彼らが落ちると、橋下が戻って来られなくなると困るので、維新の候補に投票する」みたいに考えている人も少なからずいるとのこと。(~_~;)

 実際、19日夜の街頭演説では、こんなシーンも見られたという。

『大阪維新の会が公認する大阪府知事候補の松井一郎氏(51)と、大阪市長候補の吉村洋文氏(40)は午後7時ごろ、ミナミの南海難波駅前で、大阪維新代表の橋下徹市長とともに街頭演説した。
 「ありがとう」「戻ってきて」。路上を埋め尽くした聴衆から主役級の歓声と拍手を浴びたのは、12月の任期満了での政界引退を表明した橋下氏だった。
 「世界に誇る大(だい)大阪にしましょう。特定の人に税金が回る不公平な世の中を変えましょうよ。そのために松井、吉村の新しい維新をお願いします」。(産経新聞15年11月20日)』

* * * * * 

 ちなみに、その橋下氏のラスト演説は、このようなものだったという。

『大阪府知事・同市長選挙(大阪W選)が選挙戦最終日を迎えた21日、12月の任期満了を持って政界引退を表明している橋下徹大阪市長(46)=大阪維新の会代表=は午後7時前から大阪・難波で、政治家としての“ラスト演説”を行った。
 駅前広場を埋めた約1500人の聴衆に「38歳で知事に立候補し、ここで演説してから8年。皆さんに支えられて知事、市長を、務めることができました。ありがとうございました」と何度も頭を下げた。

 この8年間を「いやあ、すごい現実を見た。皆さんが知らないところで、特定の人たちが甘い汁を吸う、とんでもない不公平で無駄な税金の使われ方をしていた。天下りをバッサリなくそうとしても、ものすごい抵抗にあった。その抵抗との戦いが僕の8年間の政治家でした」と振り返った。
(下につづく)』

☆  ★  ☆  ★  ☆  ★  ☆

『そのうえで橋下氏は「補助金を受けている人たちも選挙になったら(打倒維新で)必死ですが、これがある意味、民主主義。皆さんは、選挙を真剣にやってますか?本気で携わっていますか。6割、7割がはなっから投票を放棄していては、公平に税金なんて回ってこない」と訴えた。

 続けて「選びたい政治家がいなければ白票を投じてほしい。膨大な白票がいずれ有望な人材が現れた時に流れるかと思えば、政治家にはものすごいプレッシャーになる」と求めた。

 「今の日本社会は不公平だが、その責任は皆さんにある。もっと選挙の重要性を感じてください。時代が違えば、地域が違えば、政治主張を通すのは殺し合いにもなる。それを正当にルール化したのが選挙。1票の集まりが、ひとの命1000人分にも匹敵する、ものすごい政治力を生みだすのが選挙ですよ」。

 自民、共産などが結束する非維新との最終決戦に向け「30年も40年も何もできず、東京に頭をはたかれたらシュンとするような大阪自民に大阪を任せられるか」と気炎。
 維新候補の演説後に、再び“アンコール”としてマイクを持つと「僕は政治家としての命は絶ちました。これで終わり。新しいリーダーに託します」と最後の支援を呼びかけた。(デイリースポーツ15年11月20日)』

* * * * *

 まずは、果たして橋下氏が本当に『僕は政治家としての命は絶ちました。これで終わり」という言葉を守ってくれるのかどうか、見ものなのであるが・・・。
<この言葉を破って欲しいと思う人が多いから困っちゃうのよね。それも橋下ファンや大阪維新の関係者だけでなく、官邸の人まで。(>_<)>

 この演説の中に、思わず「その通り!」と合の手野次を飛ばしたいぐらい、mewがいつも周辺の人に言っている話が出て来たことに、チョット驚いたところがあった。^^;

 mewは、特に若い人たちと選挙の話をするたびに「選びたい政治家がいなければ白票を投じてほしい。政治家に、自分たちは政治に無関心ではないとプレッシャーを与えることができる」って言っているし。
 橋下氏は「選挙の投票を放棄していては、公平に税金なんて回ってこない」「今の日本社会は不公平だが、その責任は皆さんにある。もっと選挙の重要性を感じてください」と言ってたけど。
 mewも「国政や選挙に無関心だと、自分が納めた税金を、国に好き勝手に使われるだけ」「日本の政治や社会は問題が多いけど、その責任は私たち国民にある。選挙に行っても政治は変わらないというのは、ウソ」だと主張し続けているからだ。(**)

* * * * *

 って書くと、橋下氏を賛美しているように見えるかも知れないけど。そうではないのだ。(・・)

 橋下氏が言うように「選挙」というのは、本当に大阪はもちろん、日本の国政を大きく変えることができるような大事なものであるわけで。
 だからこそ、今回の大阪W選も、本当に真剣に投票する人を考えて欲しいと言いたいのである。(++)

 mewは、もし大阪市の住民が、本当に吉村候補の主張や政策を支持するなら、同氏に投票しても構わないと思うのだけど。
 今年5月に都構想を否決したばかりなのに、また都構想の復活を唱えるような人が市長になってもいいのか? また、政治家を辞めると宣言した橋下氏との接点欲しさor橋下氏の復活を期待して、吉村候補に投票するというのは、望ましいことなのか? 大阪市の人たちには、投票する前に、よ〜く考えて欲しいと思う。(・・)

 また、mewは大阪の人たちは、そろそろ橋下氏の発言マジックから離れて、客観的に大阪のあり方を考える必要があるのではないかと。
 橋下氏もとりあえず政治家を辞めると言っているのだから、大阪の人もいったんは橋下氏に距離を置いて、果たして、橋下氏の言動が本当に大阪のためになったのか、自分たちの生活にプラスになっていたのか、改めて考えてみる機会にして欲しいとも思っている。(@@)
 
 というわけで、大阪W選前ではラストの橋下ネガキャン記事を・・・。

 ☆  ★  ☆  ★  ☆  ★  ☆

『暴走止まらない橋下徹市長、なぜその「正義」が通用してしまうのか(Newsweek ニュースの延長戦武田砂鉄 2015年11月18日

「こっちが本物、あっちは偽物」、「いいやそっちこそ」と言い争った「維新の会」の分裂は、血気盛んなロックバンドが勢い任せにバンドをぶち壊しているようにしか見えなかったし(分裂後、バンド名の使用権を争うこともよくある)、この22日に投開票される大阪府知事・大阪市長のダブル選挙は、任期満了に伴う選挙ではあるものの、「解散します」と宣言していたミュージシャンが早速「再結成します」と意気込んでいるかのように見える。

 橋下徹・大阪市長は、今年5月の住民投票で大阪都構想が否決されると、今年いっぱいでの政界引退を表明した。今回の知事選では引き続き、松井一郎・現知事が立候補しているが、彼は住民投票が否決された時から、「政治家として燃えるようなことが出てきたときに、二度とやらないとはいえない」(産経WEST)と含みを持たせてきた。

 反対多数で否決されたことを受けた会見で橋下市長は「日本の民主主義を相当レベルアップしたかと思います。大阪市民のみなさんがおそらく全国で一番政治や行政に精通されている市民ではないかと思っています」と、自分の敗北を出来うる限り清々しいストーリーで伝えようとしたが、あらゆる出来事を劇場化する振る舞いに慣らされた人たちは、そのストーリー変換に同調することはなかった。

 しかし、朝日新聞が14、15日に行った電話調査によれば、来たるダブル選挙では、知事選・市長選のいずれも「大阪維新の会」公認の2人が優位に立っているという。在京のテレビではあまり報じられていないダブル選挙だが、なぜいまだに橋下政治の「正義」が通用し続けているのだろう。選挙の時期に合わせて出版された2冊の本に頼ることにする。

 藤井聡・編『ブラック・デモクラシー 民主主義の罠』(晶文社)の編者は、都構想について「賛否はさておき」と譲歩しつつも記したコラムについて、橋下市長から「バカな学者」、「お世間知らずのお学者様」、「内閣参与のバカ学者」と罵られ続けた。今回、その憤りを注ぎながら、橋下政治の構造を読み解く1冊を編み上げた。

 橋下市長は、気に食わない報道を見つければ「一部分だけ恣意的に引用するな、全文を読め」と恫喝し、物申してくる誰かがいれば「あなたが選挙に出て政治家になって変えてみればいいじゃないか」と恫喝する。住民投票が否決された際の会見で橋下市長は「民主主義という政治体制は本当に素晴らしいですね」と漏らしたが、藤井はこの手の議論の持ち運び方について「多数決の勝者である者だけが、意見を言う権利を与えられるのであって、意見の正しさなど多数決の勝利の前では無価値なのである」と分析する。

 同書内で、中野剛志が「『勝敗』と『正否』とを同一視しているのではないか」とも指摘しているが、その同一視の中に向けて投じられる異議申し立ては、どれだけ建設的なものであろうとも「対案を出せ!」の一喝で潰されるし、向かってくる声をおしなべて「取るに足らない意見」として掃き捨て続ける。つまり、「勝ったから、正しい」のである。

 メディアを陵辱しながら管轄するという荒技は橋下政治の真骨頂だが、その真骨頂に甘んじてしまうメディアと有権者の「空気」を丁寧に解き明かしたのが、松本創『誰が「橋下徹」をつくったか 大阪都構想とメディアの迷走』(140B)である。

 松本は、ある府議との会話の中から、「あれほど怒るなんて、橋下さんは真剣に取り組んでいる証拠」、「言い方や態度はきついけど、よう頑張ってはる」という代表的な橋下支持者の声を拾い上げる。この手の空気が生まれる要因を、私たちは、彼が小泉純一郎的な「ワンフレーズ」の巧さを持っているからだと分析しがちだが、著者によれば「橋下はものすごく多弁ではあるものの、決して理路整然と語るわけではない」という。

 質疑をしてもまともに応答してくれない彼の多弁におじけづいたメディアの記者は、とにかく従順になる。橋下市長は、テレビニュースが使うコメントの最大値と言われる15秒の中に収まる痛快なコメントを連呼し、テレビがノーカットで使えるように心がける。高木徹『国際メディア情報戦』(講談社現代新書)に詳しいが、ボスニア紛争で名を馳せたPR会社「ルーダー・フィン」社のジム・ハーフが、世論誘導のために要人に対して「長くても十数秒の間にもっとも重要なことをシンプルなセンテンスで伝える」ことを強いていたのを思い出す。橋下市長の端的なコメントは、「皆に分かりやすい」政治を目指すためではなく、「こちらはこんなに分かりやすく提示してんのに分かってくれないバカなマスコミがいる」という空気を醸成する。

 11月14日のツイートで橋下市長は、YouTube動画のリンクを貼り付けたうえで「大阪市議会共産党幹事長山中氏『選挙が終われば自民党は共産党の言いなりになる!』」とツイートしたが、該当のYouTube動画を見ても、そのような発言は確認できない。いかにも脇の甘いツイートだが、この手の煽りは「『勝敗』と『正否』とを同一視」している彼の常套手段である。つまり、動画を確認して「嘘つくなよ」と憤る人よりも、勢いまかせのテキストに「マジかよ!」と反応してくれる人の数が勝るのであれば、それが彼にとっては正しいのである。

 彼の得意技である「テレビニュースが使いやすい数秒のコメント」、「端的なツイート」という、厚みに欠ける攻撃の連鎖がもたらした空疎を、腰を落ち着けて熟考した2冊の書籍が丁寧に捌いていく。「『勝敗』と『正否』とを同一視している」彼からしてみれば、この手の本も、いつもの「だったら選挙出て倒してから言えよ」で処理しようとするのだろう。

「東のど真ん中」では民主主義が軽視されているが、「西のど真ん中」では藤井が「ブラック・デモクラシー」と名付けるように、民主主義が黒光りしている。どっちもどっちだが、化けの皮が剥がされぬまま繰り返されようとしている後者は、「東のど真ん中」がこれから持ち込もうとしている手法のひとつでもあることを肝に銘じておきたい。』

 結婚詐欺師にだまされる人の中には、半分ぐらい詐欺かもと気づきつつも「ウソでもいいから、もう少し一緒にいたい」と言う人もいるときくが・・・。
 大阪も日本も、そろそろ橋下流のブラック・デモクラシーから抜け出して、地に足をつけた国政、行政を目指してもいいのではないかな〜と思うmewなのだった。(@@)

  THANKS


 

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