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2015年 11月 21日
安倍首相は19日、APECが開かれているフィリピンでオバマ大統領と1時間半にわたって首脳会談を行なった。(@@)
安倍首相としては、天敵・中国の南シナ海での活動に怒っていたものの、これまでは思い切った発言ができない面があったのだが。<保守タカ派、外務省、防衛省など、みんな、これまで肩身が狭い気持ちだったらしい。^^;>
ようやく保守タカ派彼岸の「集団的自衛権の行使」や「自衛隊の海外派遣」を認めた安保法制を成立させた後の会談であるだけに、日本がこれから米国との同盟関係をさらに強化して、(米軍の手足として)安保活動に対する積極策をアピールしたくてたまらないんだろうな〜と思ってたのだが・・・。
案の定、ちょっと胸を張るような感じで、強気の発言を連発。すっかり図に乗った首相は、(ついにはというか、やっぱというか)「南シナ海への自衛隊派遣を検討する」とまでクチにしてしまったという。 (゚Д゚)
菅官房長官などは、すぐに派遣はしないと言っているが。(参院選までは慎重にふるまいたいところ?)安倍首相&仲間たちは、対中政策や軍事強化に前のめりになっているだけに、警戒する必要があると思う!(**)
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『安倍晋三首相は19日、フィリピン・マニラ市内のホテルでオバマ米大統領と会談した。首相は中国が軍事拠点化を図る南シナ海情勢に関して「現状を変更する一方的行為は全てに反対だ」として、米軍による「航行の自由作戦」に支持を表明。南シナ海への自衛隊派遣について「日本の安全保障に与える影響を注視しつつ検討する」と伝えた。両首脳は、「法の支配」や「航行の自由」などの原則を重視し、連携して対応していくことで一致した。
オバマ氏は「日米同盟は米国の安全保障の基軸となっている」と説明。その上で「『航行の自由作戦』は重要な行動だ。日常の行動として実行していきたい」と中国を牽制(けんせい)するため作戦を継続する考えを示した。
首相はオバマ氏に対し、集団的自衛権の限定的な行使容認を含む安全保障関連法が成立したことを説明。オバマ氏も祝意を示した。(産経新聞15年11月19日)
『安倍首相は、外遊先のフィリピンで、アメリカのオバマ大統領と会談し、中国が人工島の造成を進める南シナ海に、自衛隊の派遣を検討する考えを伝えた。
安倍首相は、中国の海洋進出について、「現状を変更する一方的な行為は全て反対だ」と述べたうえで、アメリカ軍の艦船を人工島周辺に派遣する「航行の自由作戦」を支持する考えを示した。
さらに、南シナ海への自衛隊派遣について、「日本の安全保障に与える影響を注視しつつ検討する」と表明した。(FNN15年11月20日)』
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『安倍晋三首相とオバマ米大統領による7度目の首脳会談は、日米同盟が新たなステージに入ったことを印象づけた。両首脳の念頭にあったのは、マニラで開かれたアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議で触れられることのなかった、南シナ海における中国の覇権的な動向への懸念。会談では、日本の「積極的平和主義」と米国の「アジア・リバランス(再均衡)」政策が、「中国」の動向をテコにして融合し始めたことをうかがわせた。
首相は会談で「日本の積極的平和主義と米国のリバランスが連携し地域の平和、繁栄のためにより一層貢献していく」とさらなる政策協調を呼びかけた。
米国のリバランス政策に関しては、元米国務省幹部が「近年はイラクやシリア問題などで忙しく、米国がアジアに目を向ける余裕がなかった」と指摘していた。それが、中国が南シナ海で建設を進めてきた人工島の滑走路が完成に近づくと、米政府内で対中懸念が高まり、リバランスが実体を伴うようになった。
今回のAPEC首脳会議でも、中国問題が大きな議題になるとみられていたが、パリ同時多発テロに焦点が移り、取り上げられることなかった。
しかし、安倍首相はオバマ氏との会談で「(中国の)エスカレーションを懸念している」と表明。大統領も、南シナ海での米軍の活動を「日常的な行動として実行していきたい」と応じた。テロの脅威の影にかくれてしまった中国問題に関し、日米両首脳はクギを刺すことを忘れなかった。
リバランス政策の一環である環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)交渉も大筋合意に達した。バラバラだった日米の政策が噛み合い、地域の安定に向けた連携が強化されている。(産経新聞15年11月20日)』
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この発言に対して、野党から早速、批判が出ているのであるが・・・
『民主党の蓮舫代表代行は20日の記者会見で、南シナ海問題に関して安倍晋三首相が自衛隊派遣の検討に言及したことをめぐり批判した。「臨時国会を開かず、海外で好き勝手に発言している。何を意図しているのか。早急に国会を召集し、堂々と説明すべきだ」と述べた。「自衛隊が南シナ海でどういう活動をするかは、政府の中だけで判断するものではない。勝手に進めるのは危険だ」とも訴えた。
共産党の小池晃政策委員長も会見で、臨時国会を召集すべきだとして「安保法が、米国とともに世界で軍事的活動を進める法律であることを示す一つの動きだ。徹底的に追及したい」と強調した。(産経新聞15年11月20日)』
菅官房長官は「米国が行っている『航行の自由』作戦に参加する予定は全くない。具体的計画もない」と強調したものの、将来、監視活動参加を検討することは否定しなかったという。
『菅義偉官房長官は20日午前の記者会見で、米中の緊張が続く南シナ海を巡り、安倍晋三首相が19日の日米首脳会談で自衛隊活動の検討を表明したことについて「米国が行っている『航行の自由』作戦に参加する予定は全くない。具体的計画もない」と述べた。一方で、フィリピンやベトナムなど周辺国への支援や米海軍との共同訓練の実績を挙げ、将来的な警戒監視活動などへの参加は「十分に検討したい」と述べた。
首相は会談で米国の作戦支持を表明し、同海域での自衛隊活動について「情勢が日本の安全保障に与える影響を注視しつつ検討する」と伝えた。これに関し、菅氏は会見で「どこの地域についても(考え方は)全く同じだ」と説明した。(毎日新聞15年11月20日)』
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このブログでは何度も書いていることだが。軍事予算が削減されている米国は、アジア・太平洋地域での安保活動において、できるだけ日本を米軍のパートナー、手足として利用したいと考えている。(~_~;)
しかも、安倍政権は米国に対して天敵・中国を抑制することを強く要望していることなどから、自衛隊を南シナ海の監視活動に参加させることを早くから検討。既に共同訓練も始めているという。^^;
他方、安倍首相は、早く自衛隊を海外に出して米軍と安保活動をさせたい&特に中国抑止の安保活動を強化したいという思いが強いので、両者の利害関係が一致していると言っていいだろう。(-"-)
先月には、既に産経新聞がこんな記事を出している。
『米側には、南シナ海での対中抑止に日本も加わることへの期待が強い。1月には米海軍横須賀基地(神奈川県横須賀市)を拠点とする第7艦隊の当時の司令官が「将来的に自衛隊が南シナ海で活動することは理にかなう」とも言及した。
具体的に想定されるのは、自衛隊と米軍による平時の共同警戒監視活動(パトロール)だ。海上自衛隊の艦船が米艦と「共同演習」として南シナ海を遊弋(ゆうよく)したり、P3C哨戒機などが空から監視活動したりすることが挙げられる。
菅義偉(すが・よしひで)官房長官は27日の記者会見で、共同パトロール構想について「そうした作戦に参加する計画はない」と現時点での可能性を否定したが、日本側にも「南シナ海は重要なシーレーン(海上交通路)で、航行の安全確保は人ごとではない」(元海自幹部)と積極論がある。オーストラリアを加えた枠組みでの実現を目指す構想も語られる。
共同パトロールが実現すれば、新法制で可能になった「平時の米艦防護」が適用される見込みだ。従来、自衛隊は演習などで米艦と共同行動中でも自己防護しかできなかったが、新法制は米艦を攻撃から守るための武器使用を制約付きながら認めた。「互いに守り合う」ことで、より実効的な警戒監視が可能になる。
万一、南シナ海で米中の武力衝突が発生し、「日本の平和と安全に重要な影響を与える事態」などの要件を満たせば、政府は「重要影響事態」に認定し、米軍などへの後方支援が可能になる。旧周辺事態法下では南シナ海有事に日本が関与できるかはあいまいだったが、安倍晋三首相は南シナ海も重要影響事態の認定範囲に含まれるとの考えを示している。
ただ、南シナ海への関与強化には課題も多い。平時の米艦防護など、新法制に応じた自衛隊の部隊行動基準(ROE)の整備などは今後の課題で「日本は東シナ海で手いっぱい」(政府高官)との意見もある。中谷元・防衛相は27日、「南シナ海の状況にどう対応していくか、今後とも十分に検討を行うべき課題だ」と述べるにとどめた。(産経新聞15年10月27日)』
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何分にも安倍政権のことゆえ、来年夏までにウラで着々と派遣準備を進め、7月の参院選(or衆参W選)に勝ったら、すぐに自衛隊を南シナ海に派遣するなんてことをやりかねないわけで。
野党やメディアは、国会や様々な機会を通じて、国民にその可能性や問題をしっかり伝えておく必要があると思うmewなのだ。(@@)
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話は変わって。最近は、なかなか経済に関する話が書けないのだけど・・・。
来年4月に消費税率が10%に引き上げられるのに伴い、自公与党は軽減税率の導入を検討しているのであるが。公明党が生鮮食料品だけでなく、加工食品なども対象に入れるように強く要望しているのに対して、自民党は財務省サイドの意見もきいて、対象をしぼるべきだと抵抗しており、なかなか両者の主張が折り合わずにいる。(~_~;)
公明党は、民主党政権下で2012年に消費税に関する民自公の三党協議を行なった際に、軽減税率を認めることを条件にしており、同年末に自公の連立政権を組んだ時も重要政策に入れていたことから、この件には強くこだわっている様子。<しかも、本当は欧州のように、食料品だけでなく新聞や書籍、生活用品など広く対象にすることも提案していたのよね。(・・)>
それこそ安保法案やTPPなどで譲ったのも、軽減税率だけは絶対に確保するという約束をしていたからであって。(だから安倍官邸は、すぐに財務省の給付金を蹴ったのかな?)
党や学会の関係者の中には、その約束を守れないなら、今後の選挙協力は難しい&連立離脱もいたし方ないという人も出ているという。(~_~;)
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『平成29年4月の消費税率10%の引き上げ時に導入する軽減税率の与党協議で、公明党が強気だ。財源確保の点から対象品目を絞り込みたい自民党に対し、国民の「痛税感」の緩和と分かりやすさを重視し、幅広く設定することで一歩も引かない。背景には「生活者目線の公明党が暮らしに関わる話で譲歩すれば、来年の参院選は戦えない」との危機感がある。
「できるだけ幅広い品目を対象とし、国民の理解が得られる制度の実現に全力で取り組む」。山口那津男代表が16日に党本部で開かれた全国県代表協議会でこう決意を述べると、出席者から同調の声が上がった。
公明党は自民党との与党協議で、財源として社会保障の充実策「総合合算制度」の導入見送りで浮く年約4千億円を充てることで合意。自民党は、この額に収まる範囲に品目をとどめたい考えだが、公明党は加工食品までを対象にするよう主張。加工食品全般の税率まで8%に据え置くと税収減は1兆円に上るが、財源のめどは立たない。
それでも山口氏は6日、斉藤鉄夫党税制調査会長に「一歩も引くな」と指示。強気の裏には来夏の参院選がある。公明党は改選数が増える地域を含め選挙区に過去最多の7人を公認し、「かつてない攻めの選挙戦」(山口氏)となる。
その鍵を握るのが軽減税率の議論の行方だ。山口氏らは選挙で実動部隊の中心となる支持母体の創価学会婦人部の意向を反映しているともいわれ、党幹部は「庶民の財布に絡む話でうちが引けば選挙区全敗だ」と悲壮感をにじます。また、自民党が1人区で勝つには公明党や創価学会の協力が不可欠だ。公明党関係者はこうつぶやいた。
「要求が受け入れられなければ、選挙協力にも二の足を踏む。自民党も共倒れすることになるだろう」(産経新聞15年11月17日)』
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『これまでの与党協議は、対象品目を4千億円の枠内で収まる生鮮食品と加工食品の一部までにとどめたい自民党と、加工食品全体まで加えたい公明党が対立し膠着(こうちゃく)状態に陥っていた。公明党税調幹部は「加工食品まで含めなければ、痛税感の緩和にならない」と強調。来夏の参院選での選挙協力もちらつかせ、谷垣氏に政治決断を切望する。
ただ、自民党では17日、谷垣氏ら党三役と税制調査会幹部が集まり、「4千億円の枠は譲らない」との方針を確認。同日、外遊の合間に帰国した首相も「ない袖は振れない」と複数の党幹部に語り、方針を追認したという。谷垣氏が妥協しないのはこのためだ。
谷垣氏周辺は「一体改革の枠外で財源を認めたら、社会保障財源を確保するという根幹目的が揺らぐ」と強気の姿勢を崩さない。
公明党側は、切迫する政治日程を前に焦りを募らせている。軽減税率を含む与党税制改正大綱は来月中旬までにまとめる必要があるが、谷垣、井上両氏は来月2日から中国訪問を控えており、協議時間を長く取れないからだ。
自民党税調幹部は余裕たっぷりに皮肉を述べた。「(協議の行方は)公明党次第だ。北京には2人仲良く行ってもらいたいよね」(産経新聞15年11月20日)』
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安倍第二次政権では、ここまで公明党は官邸や自民党に押されっぱなしだし。しかも、公明党や学会の中には、(学会を守るためとの話もあるけど)ひたすら自民党と共に与党の座をキープすることを第一に考えている人や、自分や仲間たちの当選を優先する人なども少なからずいるようなので、結局は最後に譲歩しちゃうのではないかな〜と見る向きもあるのだが。^^;
mewは、個人的に、ず〜っと幅広く軽減税率を設けるべきだと主張して来たので、その点では公明党と考えが合うし。安倍政権打倒を目指す立場として、公明党が自民党に選挙協力をしなくなるのは有難いことなわけで。ここは是非、公明党に突っ張ってもらいたいところ。
また平和を愛する学会員のことを思えば、それこそ安倍首相が集団的自衛権の行使や自衛隊の海外派遣を実行に移す前に、連立離脱しちゃった方がいいかもよ〜と、メッセージを伝えたいmewなのだった。(@@)
THANKS
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