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2015年11月19日
最近になって気がついたが、アベノミクス第一矢、アベノミクス第二矢の話題が、日経新聞の紙上から消えた(笑)。早い話が、あまりの大失政に、かばうべき記事が書けなくなったのだろう。どこを向いても、デフレかリセッションを暗示するような統計数値であり、安倍・黒田の、激烈な金融緩和策が、日本経済を更に悪化させ、失われた20年に油を注いでしまったのではないか?と云う疑心暗鬼に捉われはじめている。我慢できなくなった、金融資本主義のプロパガンダ・ペーパー・ウォールストリート・ジャーナルが、「アベノミクスは息切れ」と、慎み深く、再考を促がす社説を書いた。
≪「アベノミクスは息切れ」 米紙、社説で再考促す
米ウォールストリート・ジャーナル紙は17日、安倍政権の経済政策について「アベノミクスが息切れしている(Abenomics Sputters in Japan)」と題した社説を掲載した。2四半期連続のマイナス成長となったことを受け、「今こそ再考の時だ」と促している。
社説では、アベノミクスの財政出動で「日本の借金は国内総生産(GDP)の250%に近づき」、「米国より急激に金融緩和を進めている」にもかかわらず、「銀行の貸し出しが増えず、デフレが続いている」と指摘した。
労働市場の改革では「余剰となった正社員の解雇を難しくし、年功序列の昇進を促している法律の見直しもできていない」と批判。電力の自由化や環太平洋経済連携協定(TPP)の大筋合意など構造改革の一部は評価しながらも、「安倍氏が本当の改革を後押ししなければ、自分が行き詰まることになる」と警告した。 ≫(朝日新聞デジタル:ワシントン=五十嵐大介)
このユダ金雇われ新聞の正論は、前半部であり、後半部は金融資本主義者にとって好都合な、日本市場のメカニズムを要求している。つまり、市場原理に基づいたマーケットになっていない。もっともっと、弱肉強食な経済活動が出来る市場メカニズムが通用する、構造的な改革が必要だと主張している。財務省の強欲と竹中平蔵や浜田宏一達の御託宣では不足だ、高橋洋一並みの出鱈目まで行かないと無理だ、と言っている(笑)。まさに、新興宗教の領域に近づきつつあるわけで、「もっと、もっと信じなさい。更なるお布施を!」と云うことのようだ。
おそらく、異次元の金融緩和が齎したものは、円安だけだった。結果として、大企業中心の輸出製造業は差益の分だけ史上最高益を更新したが、設備投資に、その利益を振り向けることは当然なかった。東証の株価を押し上げる効果はあったが、その景気は、竹中が言ったように「気分」の分であって、実体経済にはマイナスを与えた。時を同じくして、日本の大企業は、TPP絡みでグローバル市場を睨んだ世界企業への脱皮に向けて国内市場無視、世界市場に打って出る方向に強く舵を切った。その結果、史上最高の利益と内部留保のマネーは、海外企業へのM&A資金として費消され、国内の経済に還元することはなかった。
つまり、アベノミクスによる異次元金融緩和が、GDPの85%前後を占める内需に貢献することは殆どなく、15%とにも満たない輸出製造業の海外企業M&Aの為に費消された。失業率は数値的に改善されたが、正規雇用が、パートや派遣や契約など非正規雇用に変換しただけで、一人当りの労働時間短縮が起こり、付加価値は大きく低減して、一人当りの労働者の実収入は、大きく目減りした。85%の日本経済を支えていた国民の生活消費支出は、消費税が3%も上がったのに、低下傾向を示したままで、現在に至っている。流石に、安倍も、津々浦々に分け前が滴り落ちると言わなくなってしまった(笑)。
唐突に「一億総活躍社会」などと云う意味不明な言辞を弄しているが、根拠はゼロ。勇ましいし、語呂が良いから“言っちゃえ”、そんなもんである。この流れに任せてアベノミクスを継続すれば、来年中には経済政策の大失政が浮き彫りになる。預金を持たない年収300万以下の家庭において、「食と住」を満たすだけで精一杯という現象がメディアを賑わすことになる。仮に、このような現象が、来年の早い時期に起きてしまうと、参議院選をまともに闘えない不安が、自民党の地方組織から吹き上がる。既に、その傾向は出ているのだろう。滅多に真っ当な記事を書かなくなった週刊ポストだが、興味深い記事を書いていた。
≪ 安倍氏サミット花道論とセットの谷垣禅譲論 ライバルは菅氏
安倍晋三首相が来年5月の伊勢志摩サミットを花道に勇退するという奇妙な情報が永田町で流れている。持病の潰瘍性大腸炎など健康上の不安もあるが、逆風が予想される来年夏の参議院選挙を前に退くことで影響力を残すという見方もある。
どんな権力者でも、政権の終わりが見えてくると一気に求心力が下がり、後継者争いのパワーゲームが始まる。しかし、首相に力があるうちにポスト安倍の候補者たちが飛び出せば潰されてしまう。自民党内はいま、安倍政権がいつまで続くかを見極めようと「嵐の前の静けさ」の中にある。
首相側近サイドで早期退陣シナリオが練られているのは、反対勢力が動き出す前に先手を打って後継指名の流れを作る狙いがある。そこでサミット花道論とセットで語られているのが谷垣禎一・幹事長への政権禅譲だ。 「総理がいま一番信頼しているのは谷垣さん。もともとはハト派で安倍総理とは安全保障や財政政策の考え方が正反対だったが、すべて総理に足並みを合わせて一切逆らわない。偉大なイエスマンだ。
総理が勇退する時には、内政では憲法改正の準備を進めること、外交は中国と距離を置くこと、そして意中の後継者である稲田朋美・政調会長を然るべきポストで処遇することという安倍路線を引き継ぐ3つの条件つきで、次期総理・総裁に谷垣さんを推す可能性が高い」(安倍側近筋)
安倍首相自身は最大派閥の細田派に戻り、派閥会長となって政権の「後見人」に収まるのだという。 だが、そうした禅譲シナリオに「待った」をかける存在がいる。安倍政権の大番頭、菅義偉・官房長官だ。
本誌は前々号で、安倍首相周辺から首相と菅氏を引き離そうという「すきま風」情報が流され、背景に後継者選びで2人が対立関係になる構図があると報じた。政治ジャーナリストの鈴木哲夫氏が指摘する。
「菅さんは官房長官として長期政権を維持することに精力を注いでいる。それは安倍総理だからです。仮に安倍さんや側近が谷垣禅譲に動き、『菅さんも官房長官として谷垣総理を支えてくれ』といわれても、そういう選択はしないと思う。
むしろ『総裁選をやるべき』と禅譲に反対するでしょう。菅さんの周囲には官房長官の役目が終われば菅派を結成すべきと求める勢力がある。総裁選になれば 石破茂・地方創生相など谷垣氏以外の候補を推すか、自らの出馬を選択するかはわからないが、いずれにしても谷垣さんのライバルとして立ち塞がるのではないか」
政権の要である菅氏が安倍周辺の「谷垣禅譲」に異を唱えた時こそ、自民党大乱のゴングが鳴る──。
≫(NEWSポストセブン)※週刊ポスト2015年11月27日・12月4日号
このポストの記事に、前出の世界金融資本主義者からの駄目だし、ウォールストリート・ジャーナル社説や、筆者のザックリとした経済予想を補足情報にすると、俄かに信ぴょう性が増すのである。現在、安倍政権が行っている為政は、一強多弱だから許される業で、常識的な議院内閣制では遂行しえないことを、矢継ぎ早に実行している。つまり、昨日の拙コラム“安倍政権、手当たり次第の狼藉 行政・司法にも手突っ込む”が何を意味しているか、分析の補強材料になる。
立法府において“一強多弱”な現在のような状況は、二度と訪れないと、安倍政権が考えている可能性は充分にある。今後、自民党が乱暴狼藉を、これでもかと繰り出せるのは、いまを持ってしかない。ゆえに、“どれ程の悪口雑言に晒されても、悪巧みの構造改革は俺の手で”と穿った考えも可能である。実際に、安倍晋三が、そこまで犠牲的精神に溢れた政治家である筈もないので、安倍を煽り、その虎の威を借りて、霞が関官僚らが、寄ってたかって、“安倍の一強”を利用している。このような分析が最も妥当だと考える。意外に、安倍が突出したことで、一強の弱みも見えてきているので、多弱が今後どのように振る舞うか、それによっては、国民にも僅かではあるが、主権が戻ってくるかもしれない。
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