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暗い目をした子供たち(田中龍作ジャーナル)
http://www.asyura2.com/15/senkyo196/msg/622.html
投稿者 赤かぶ 日時 2015 年 11 月 16 日 22:45:05: igsppGRN/E9PQ
 

暗い目をした子供たち
http://tanakaryusaku.jp/2015/11/00012417
2015年11月16日 22:28 田中龍作ジャーナル



壊れた国の子供たちに未来はあるのだろうか?写真が問いかけてくるようでならなかった。=16日、品川区 写真:筆者=


 世界のこども写真展が都内で開かれていたので観に行った(最終日=16日)。


 子供の顔は国情を反映している、といわれる。その通りだったので、いささか暗澹とした気持ちになった。


 4人のフォトグラファーがバングラデシュ、パキスタン、パレスチナなどで撮影した写真約80点が並ぶ。


 子供たちの目が一様に暗い。アジアの最貧国バングラデシュの溶接工場で働く少年の写真 (渋谷敦志さん撮影)に、田中は釘づけとなった。


 カイールという名の少年は見習い工であるため無給で働く。


 目線は虚空をさまよっているのだが、暗い目は何かを恨んでいるようにも見えた。


 「生きていて楽しいことなんてありはしない」。生きているのか死んでいるのか、分からないほど無表情な顔には、そう書かれていた。



【これは写真展の作品ではありません。】帰属問題で紛争のあったナゴルノカラバフ自治州から逃れてきた難民の子供。=2004年、アゼルバイジャンの首都バクー 写真:筆者=


 同じくバングラデシュの皮なめし工場で撮られた少年は何十枚も重ねられた なめし皮 の中に埋もれるようにして立っていた。(吉田亮人さん撮影)


 誰からも見放され機械のように働く日々なのか。


 会場には東日本大震災(2011年)に見舞われた被災地の子供たちの写真もあった。家や学校が津波に流されたにもかかわらず表情は明るい。復興への希望があったからだろう。


   ―― 写真展の話はここまで



【これは写真展の作品ではありません。】タミルタイガーの少女兵士。幼い頃、爆弾の破片でアゴの一部を吹き飛ばされた。=2005年、スリランカ最北部で 写真:筆者=


 スリランカでは武装勢力が子供を誘拐し少年兵にしていた。インドネシアのアチェでは口の裂けた兎口の子供が目についた。


 内戦と貧困が支配する地域では、真っ先に犠牲になるのが子供たちだ。


 日本はいつか来た道に向けて歴史のコマが急速に逆回転しつつある。子供たちは将来、戦争に狩り出される恐れさえある。


 意図的に作り出されている貧困は、戦争の下地でもある。


 暗い目をした日本の子供たちの写真なんぞ、未来永劫、撮られないことを願う。
 
    〜終わり〜


 

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コメント
 
1. 2015年11月17日 04:50:45 : jXbiWWJBCA
「デスノート」から浮かび上がる「現代の若者」像

2015年11月17日(火)上野 泰也


若者の未来を真剣に考えよう
 日本という国が将来どういうコースをたどり、繁栄・衰退いずれに向かうのかを最終的に決めるのが、現在の若い世代であることは論を待たない。そうした問題意識も抱きつつ、筆者はさまざまなジャンルの本を読むようにしている。ここでは、最近読んだものの中から3冊から引用して、取り上げたい。いずれも問題点の率直な指摘や考えさせられる内容を含んでいた。

「精神的な飢え」が頑張る原動力に

@がんばる芸能人の「精神的な飢え」を指摘した、中森明夫『寂しさの力』(新潮新書)
第3章「芸能界は、さみしさの王国」
「私はこれまでにたくさんの芸能人を取材してきました。そうして彼ら、彼女らに共通するところがあるのに気づいた」
「実に複雑な家庭で育った人が多いんですよ」
「端的に言って、片親。幼くして両親が離婚している。父や母が亡くなっている。親が再婚して血のつながらない兄弟姉妹がいる。義理の父や母に子供の頃からいじめられたり、虐待を受けた者も珍しくない」
「ハングリー精神という言葉があります。貧しいから、がんばる。飢えているから、欲望が強い。成功したい。お金が欲しい。偉くなりたい。今より高い地位、豊かな生活をめざしたい」
「人間にある基本的な原動力です」
「とはいえ、今や飢えて死ぬような貧しい人は、もうこの国にはいないでしょう。経済的なハングリーではない。たとえば家族関係に恵まれない―といった精神的な飢えが浮上する」
「芸能界は大変なところです。入ってみたら、見かけの華やかさと違って、とてもきびしい。縛りはきついし、毎日が激しい生存競争で、成功して生き残るのは至難の業。たいていの人は、すぐにやめてしまう」
「そう、やめてしまうのが普通なんですよ。やめないとしたら、よほどの理由がある。たとえば、そう、ハングリー精神。お金じゃないんですね。精神的な飢えのようなもの。そこで片親の子供、複雑な家庭で育った娘といった話になるんです」
「あるオーディションの審査会でのこと。主催の芸能プロダクションの社長さんが候補者の履歴書を見ていて、こういった。『おっ、この子は片親だな。いいよ。片親の子はがんばるから見込みがある』」
 日本で人気が出ているタレントはたしかに、子どもの頃に両親が離婚して母親だけに育てられるなど、不幸な家庭環境で育ったケースが少なくないように思う。親のすねをかじるといった甘えが通用しないからこそ、芸能界という厳しい世界で孤独に耐えながらじっと努力を続けることができて、それが最終的な飛躍につながるのだろう。

 豊かになった日本という国では、若者がハングリー精神を維持するのがなかなか難しくなってしまったが、例外もあるということに気付かせてくれる話である。

舞の海が見た日本の教育の問題点

A権利だけを主張する最近の親が教育を悪くしていると指摘した、舞の海秀平『なぜ、日本人は横綱になれないのか』(ワック)

第3章「日本人が横綱になれない理由」

「学校で何かあると、親がすぐに先生や学校に文句をつける。権利意識だけが強く、理不尽なことで学校にクレームをつける『モンスターペアレンツ』が多くなっているというか、そういう親が当たり前のように存在しているようです。それでは先生はやりにくくて仕方がないし、先生のやる気を削ぐことにもなるでしょう」

「いまや先生が生徒を叱って、迂闊に手を出そうものなら大変です。親が出てきて『体罰』で先生や学校側を訴えかねません。学校側も萎縮して、先生の行動の細かいことまで口を出して縛るし、子どももそれがわかっているから、生徒のほうから先生に手を出したりします。生徒が先に手を出して先生が反射的に手を出してしまっても、先生のほうが一方的に悪いことになります」

「学校の先生をやっている同級生から聞いた話です。生徒が何か気に食わないことがあっていきなりある先生の胸ぐらを掴んだので、その先生が思わずそれを止めようとして手を出そうとすると、『何?何だよ。殴るなら殴れよ。教育委員会を呼ぶと大変なことになるぞ』と生徒が先生を脅すというのです」

「先生のほうは防衛しようにも自分は手を出せないので、身の危険を感じて学校側が警察を呼ぶ。警察に仲介に入ってもらって、騒ぎがようやく収まるのだというのです。警察が入ることによって先生と生徒の関係はさらにこじれ、その関係はもはや修復できなくなってしまうというのです」

「兄が中学の教師をしているので、兄からも話を聞くことがあります。『お宅の娘さん、ちょっと夜遊びをしているようなのでお母さんからも注意してください』と親に注意を促しても、『うちは娘を自由にさせているので妊娠さえしなければいいんです。放っておいてください』と言う。そんな親もいるそうです」

「先生が、悪いことをした子どもを叱ることすらできなくなったら、きちんとした教育などできるのでしょうか。子どもの権利とか体罰とかで大騒ぎして、教育環境を悪化させ潰していくという構図に、みんなは気づいていないのでしょうか」

「教育の問題もそうですが、平等、人権、平和、弱者保護といった誰も文句のつけようがないことを口実にすれば何でも通るような印象です。もちろん、それらは人間にとって基本的に大切なことですが、いまの日本では、権利だけを主張して義務を蔑ろにする口実に使われている側面が強いような気がするのです」

 現役時代に小兵ながら多彩な技を駆使して「技のデパート」と呼ばれ、現在はNHKの大相撲中継で解説者として活躍している舞の海秀平氏が、親族の経験談などを引き合いに出しながら現代日本の教育が抱える問題点を論じた部分である。

 日本人力士から横綱が誕生しない理由については、若者のハングリー精神欠如のほか、この本の別の部分で日本人の身体的な強さが失われたことが指摘されているのだが(ゲーム機にはまって慢性的な肩こりになって病院を訪れる小学生が増えているとテレビで知って筆者は悲しくなった)、それ以外に親の教育姿勢にも問題ありと指摘している。

セカイ系とデスノートが若者にウケる理由

B【日常生活と幻想の間にあるべき「社会」が若い世代で欠如】 〜 中条省平『マンガの論点 21世紀日本の深層を読む』(幻冬舎新書)
まえがきで引用されている「AERA」2006年10月2日号掲載の著者自身の論考

「若者文化を語るキーワードの一つに『セカイ系』がある。セカイ系と呼ばれるマンガや若者向けの小説があって、大まかに言えば、普段は閉ざされた内向的な個人生活を送る主人公が、外の世界に出ると、『世界の未来を救う』というような巨大なミッションの中心人物になるというストーリー展開だ。日常の暮らしと、地球を救う幻想に引き裂かれ、日常と幻想の間にあるべき『社会』が存在しない」

「日常と幻想の間にすっぽり空いた部分を埋めるのが、『安倍晋三なるもの=現状肯定』なのだろう。いまの若い世代には、未来への不安はあるが、現状への否定的反抗心は薄い。国の未来のために命を捧げるのは『美しい』という幻想は持っても、自分が軍隊に入れられて前線で血を流すという現実は遠ざけてしまう」

「さらに、この『デスノート』にも、社会的・政治的なものが欠落している。主人公は政治参加しようとか社会を変革しようとか考えず、ひたすら悪人を抹殺していく。社会や政治へのコミットメントは視野にない。例えば、半村良が1988年に出した『岬一郎の抵抗』は、超能力者が出て世界が変わるという設定は似通っているが、物語展開に政治が否応なくかかわってくる」

「セカイ系の流行とインターネットは無縁ではない。世界の情報が手元のPCに集まってくる。自分と世界がじかに通じている。そんな錯覚に陥りやすい。ネットは疑問をすぐに解決してくれる。そこには、社会生活の葛藤の中で体験や知識を得るというプロセスが欠如している。むしろ、そんな体験やプロセスは面倒なものになってしまった。そういう意味で、『デスノート』を喜ぶ現代の若者には、確実に政治忌避のムードがある。『世の中を地道に変えていくことなんてできっこない』とあきらめているムードともいえる」

 インターネットが十分すぎるほど普及する中で、若い世代では日常生活と幻想の間にあるべき「社会」が欠落してしまっており、これが社会生活や政治へのコミットを弱めているという、実に興味深い指摘である。

何不自由ないが「社会」との接点が欠落する若者

 安全保障関連法案に反対するデモに参加した学生のような例外もむろんあるわけだが、現在の若者の多くについて「未来への不安はあるが、現状への否定的反抗心は薄い」とした現状認識には、大いに説得力がある。

 豊かな社会の中で何不自由なく育ってきた若い世代が現状の肯定に傾きやすいというのは、その通りだろう。しかしその一方で、平穏無事で変化に乏しい日々の生活ばかりだと、人間は欲求不満がどうしてもたまりやすいのではないか。そのはけ口をどこに求めるか。建設的な方向に向かえばよいが、そうではないケースが何らかの事件につながり、新聞の社会面をしばしばにぎわすことになる。

 安倍内閣が新たに掲げたキャッチフレーズである「1億総活躍社会」。誰もが活躍するという趣旨なのだろうが、将来を担う若い世代に絞って問題点を洗い出し、解決策を議論する場があってもよいのではないか。

このコラムについて
上野泰也のエコノミック・ソナー

景気の流れが今後、どう変わっていくのか?先行きを占うのはなかなか難しい。だが、予兆はどこかに必ず現れてくるもの。その小さな変化を見逃さず、確かな情報をキャッチし、いかに分析して将来に備えるか?著名エコノミストの上野泰也氏が独自の視点と勘所を披露しながら、経済の行く末を読み解いていく。
http://business.nikkeibp.co.jp/atcl/opinion/15/248790/111300020/?ST=print


2. 2015年11月17日 16:58:05 : SZwWhctQGg
  ↑
今の若者をぐちゃぐちゃにしたのは大人です。

それに、今の若者だって素晴らしい人はたくさんいます

最初のところは良い記事なのにそれは途中からよくある『まったく今時の若者は』論に引き込むためにつけたもの。

反吐がでるわ。


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