http://www.asyura2.com/15/senkyo196/msg/535.html
Tweet |
「改憲1万人集会」。国会議員たちを惹きつける日本会議の組織力と動員力。
http://blog.goo.ne.jp/raymiyatake/e/6b6f6e7020036b9516664155eabcc47f
2015年11月14日 安倍自民党の危険性 Everyone says I love you !
日本最大の右翼団体である日本会議研究の今や第一人者、ハーバービジネスオンラインで草の根保守の蠢動シリーズの連載を続ける菅野完さんが、戦慄のレポートを書いておられます。
リポート「改憲1万人集会」 “動員”された1万人の観衆たち――シリーズ【草の根保守の蠢動 第23回】
http://hbol.jp/67748
・※後半に転載。
2015年11月10日、日本武道館で行われた、日本会議のフロント組織「美しい日本の憲法をつくる国民の会」が主催する「今こそ憲法改正を!1万人大会」に、いかに1万人余りの市民が動員されたかという実況中継です。
安倍首相が日本会議系の改憲集会に「憲法改正に向けて、ともに、着実に歩みを進めてまいりましょう。」
http://blog.goo.ne.jp/raymiyatake/e/fa457e25ce295e936d5f2ec3224bd37f
・
私が一番怖くなって震えたのは、
「宗教団体のイベントにおける1万人は何ら驚くに値しない。その数字が事前の計算通りであることも不思議ではない。
しかし、日本会議の場合は、これを利害の大幅に異なる複数の宗教団体や各種団体を束ねる形で実現せねばならない。単一教団のマネジメントとは次元が違う。
だが、日本会議は、公言通り正確な数字を叩き出した。なんたるマネジメント能力!
容易に想像つくように、この能力は、選挙に於いても発揮される。
選挙に際して公言した通りの数字を確実に出す。」
という下り。
確かに、これなら、
「あの大会に出席した国会議員たちは、改憲どうのこうのという話の内容より、この計数管理能力にこそ魅力を感じたはずだ。
また、政治家たるもの、そうあらねばならない。
思想信条などではなく、この魅力こそが、「改憲」の道に政治家たちを動かす原動力なのだ。」
農協や日本医師会など、かつて自民党を支持する圧力団体として知られた団体が次々に離反しても、いや、離反したからこそ、多種多様な宗教団体を糾合できる日本会議の組織力、動員力が保守系議員を惹きつけてやまないのでしょう。
出典:俵 義文(子どもと教科書全国ネット21)"第3次安倍晋三内閣の超タカ派(極右)の大臣たち”より。
まさに、日本会議にあらねば閣僚に非ず。
安倍政権を牛耳る「日本会議」の恐怖 菅官房長官が集団的自衛権合憲派として挙げた学者3人は全部日本会議
http://blog.goo.ne.jp/raymiyatake/e/66713d3160b819de27ffba38f76c6e3a
・
日本会議は、日本全国全47都道府県に「県民の会」なる下部組織を結成しているのですが、2015年11月2日現在、31都府県の地方議会で「憲法改正の早期実現を求める」決議がなされており、12月中にも3道県で決議されることが決定的だというのです。
また、会場には、約40人の国会議員が来場していたそうなんですが、「美しい日本の憲法をつくる国民の会」の改憲1000万人署名に署名した国会議員の人数は11月10月現在で422名にも達したと報告されました。
署名開始から1年で、国会議員3分の2まであと57人!
「約45分間で約70台のバスを誘導」
したという力量。
彼らこそ、真のプロ市民です。
関連記事
アメリカの産軍複合体のための「美しい日本の自主憲法」。このどこに美しさや自主性がある!
http://blog.goo.ne.jp/raymiyatake/e/2eda695571264f05fd5ff9a9d2e34ce4
・
安倍政権を支える神道政治連盟と日本会議と統一教会。
http://blog.goo.ne.jp/raymiyatake/e/ec5fecbd148c1826d6b0f1238787c8d0
・
長谷部恭男・小林節両氏が戦争法案について記者会見 印象に残った言葉のご紹介
http://blog.goo.ne.jp/raymiyatake/e/9e8748862ae2ee82241034379b57dc2e
・
長崎県議会が「安保法制」に都道府県で初めて賛成決議。でも、離島防衛と集団的自衛権って関係ないよね?
http://blog.goo.ne.jp/raymiyatake/e/04e92c592a6ed2a730968c6b6500f3d6
・
みんなバスに乗って全国から来ちゃうってんですから、脱原発、戦争法反対、辺野古基地反対運動より、よほどこちらの方が動員型の運動です。
安倍改憲政権の正体 (岩波ブックレット)
斉藤貴男
岩波書店
日本最高のルポライターによる安倍政権の危険性告発。
安倍政権と日本政治の新段階 新自由主義・軍事大国化・改憲にどう対抗するか
渡辺治
旬報社
護憲派に最も信頼されている憲法学者渡部先生による詳細な改憲の背景解説。
リポート「改憲1万人集会」 “動員”された1万人の観衆たち――シリーズ【草の根保守の蠢動 第23回】
http://hbol.jp/67748
2015年11月13日 ハーバービジネスオンライン
この大会に向けては、日本会議に所属各組織からの動員がかけられている。動員の実施は当然の話であって驚くべきことではない。だが、その整然たる様は目をみはるものがあった。
大量の観光バスが会場の目の前にある駐車場に次々と横付けされていく。中型バス23台 大型バス45台までカウントしたが、あまりにも大量かつ矢継ぎ早で、途中でカウントを諦めてしまった。注目すべきは、この大量のバスのほとんどが、12:45から13:30までの45分間に一気に到着したことだろう。約45分間で約70台のバスを誘導している計算になる。
さらに、この大量のバスとバスから吐き出される高齢者の波を、バスとは別に到着し続ける駅からの徒歩参加者や、政治家たちのハイヤーの間を縫って、現場の誘導員が合理的かつスムーズに誘導していく。誘導員の圧倒的多数派はガードマンでもイベント会社の人物でもない。スーツを着た日本会議関係者だ。日本会議及びその周辺の人脈は、これまでたびたび武道館を会場に各種の「一万人大会」を開催してきた。その度にノウハウを蓄積してきたのだろう。実に慣れていて無駄がない。
圧倒的な宗教動員
バスから降りた人々や駅からの徒歩参加者は、それぞれ割り振られたゲートに吸い込まれていく。
設けられた入口は、AからEまでの5つ。Aゲートは、「日本会議」各支部から動員された人々と、報道関係者の受付。B,C,Eは団体受付。そしてDが一般参加者受付だ。
各種団体用に入口が分けられているものの、団体の徽章に引率される人の群れはない。かつて日本会議のイベントでは、仏所護念会や霊友会など所属団体の名前を大書した団体別受付を設けていた。だが今は、宗教団体の名前がどうしても目立ってしまうこの方式をやめたからだ (※1)。
唯一の例外は、神社関係団体と遺族会。
神社本庁関連の方々を誘導していた旗
遺族会関係の方々を誘導していた旗
この2団体だけは、「老舗」扱いで、団体名明示での引率が許されている。彼らに割り当てられたのはAゲート。正面玄関であり、日本会議地方会員や報道関係者が利用する同じゲートだ。つまり彼らは「見せていい」団体なのだ 。(※2)
だが少し裏手に回ったB・Cゲートは様相が違う。
崇教真光のバッジを付けた参加者
B・Cゲートは、正面玄関以上の混雑ぶりだった。皆、バスから整然と歩いてくる。だが団体名の書かれた旗やノボリはない。
皆、同じバッジをつけている。よく見ると、崇教真光のバッジだ。写真の人物が手にする整理券に「C」と書かれている。彼らはこのようにあらかじめ整理券によって入り口を振り分けられているのだ。この方式であれば、団体ごとの動員数も把握しやすい。また、欠席率も即座に計算できるだろう。どの陣営の集会でもよく用いられる手法ながら、ここまで洗練されていることに改めて舌を巻いた。
しかし、あまりにも真光のバッジをつけた人が多い。Cゲートは常に混雑していた。
一般受付から入る人は他のゲートに比べ非常に少なかった
大会終了後に真光のバッチをつけた人にさりげなく尋ねたところ「真光は今回、3000人」と動員数をあっさり教えてくれた。真光以外の教団に割り当てられたゲートも同じような混雑ぶりだったので、神社本庁を除く、各種宗教団体からの動員が参加者の多数を占めていたのだろうと推測される。
一方で、一般参加者用のゲートは実に閑散としていた。
受付係員はいるものの、参加者はほとんど来ない。10分ほど観察したが、その間にやってきた参加者はわずか1名。先に触れた、真光を始めとする各種教団の動員数と比べたら、もはや「誤差の範囲」と言っていいレベルだろう。
圧力団体の理想形
一般参加者がほぼいないことは笑うべきことではない。ゲートの数は5つ。そのうち3つが各種教団窓口。先ほどの真光の動員数の証言に基づきそれぞれ3000人と計算すればこれで9000人。比較的スムーズに流れたAゲートを千数百人前後とすれば、一般参加者がほぼいなくとも、1万人を若干超える計算になる。
そして、果たして、大会の中で発表された参加者数は、11,300人。
つまり、今回の日本会議による「今こそ憲法改正を!武道館一万人大会」は、決して、「一万人しか来なかった」集会とは言えないのだ。「一万人集める」と公言し、その数をきっちり公言通りに叩き出した集会と言うべきなのだ。
宗教団体のイベントにおける1万人は何ら驚くに値しない。その数字が事前の計算通りであることも不思議ではない。しかし、日本会議の場合は、これを利害の大幅に異なる複数の宗教団体や各種団体を束ねる形で実現せねばならない。単一教団のマネジメントとは次元が違う。
だが、日本会議は、公言通り正確な数字を叩き出した。なんたるマネジメント能力!
容易に想像つくように、この能力は、選挙に於いても発揮される。
選挙に際して公言した通りの数字を確実に出す。
これほど、政治家にとって魅力的なこともあるまい。確固たる固定票は得体の知れぬ「時代の風」や「無党派」なるものよりよほど頼りになる。かつてこのような圧力団体は、陣営の左右かかわらず、あちこちにあった。しかしそれらの団体は高齢化と長引く不況も相まってほぼ姿を消した。今の日本でこれほど細密な動員を未だに実施できる団体は、日本会議ぐらいのものだろう。
あの大会に出席した国会議員たちは、改憲どうのこうのという話の内容より、この計数管理能力にこそ魅力を感じたはずだ。また、政治家たるもの、そうあらねばならない。思想信条などではなく、この魅力こそが、「改憲」の道に政治家たちを動かす原動力なのだ。
大会の開催中、日本会議事務総長・日本青年協議会会長の椛島有三は、終始、満足そうな顔で観客席を見つめていた。
椛島は、きっと、宿願の達成を確信したはずだ。
※1:上杉聡,2003,「日本における『宗教右翼』の台頭と『つくる会』『日本会議』」, 『季刊 戦争責任』39:44-56
※2:この「神社本庁と遺族会だけは別扱い」な待遇は、「神社本庁本丸論」や「戦前のエスタブシュメントの子孫たち」といった日本会議界隈を観察しだしたものが初手で陥りやすい誤解を生じさせている
<取材・文/菅野完(Twitter ID:@noiehoie) 撮影/我妻慶一 菅野完>
大動員の憲法改正集会 あと57議員で3分の2以上
http://blog.goo.ne.jp/raymiyatake/e/6b6f6e7020036b9516664155eabcc47f
2015年11月10日 田中龍作ジャーナル
満席の会場で「改憲の機は熟した」とぶち上げる櫻井よしこ氏。= 10日、日本武道館 写真:筆者=
日章旗が麗々しく上がり、起立した参加者が「君が代」を厳かに斉唱する・・・
日本武道館で、きょう、憲法改正を目指す勢力の大規模集会が開かれた。その名も「今こそ憲法改正を! 1万人大会」。(主催:美しい日本の憲法をつくる国民の会)
主催者発表で1万1千人となっているが、ほとんどは動員だ。
団体受付は、人が引きも切らなかった。一般受付(個人)は、人影もまばらだった。駐車場には大型バスとマイクロバスが計54台。
改憲派の力の入れようが窺える。国会議員は約40人が出席した。ほとんどは自民党議員だ。多くは安倍首相のお友達である。次世代の党が3〜4人。民主党は松原仁センセが顔を出した。
列席することになっていたアベちゃんは、衆院予算委員会の閉会中審査のため欠席となった。かわりにビデオメッセージが届いた。
百田尚樹氏が脚本を手掛けた改憲啓発映画が年内にも封切られる予定だ。百田氏から右に2人目が民主党の松原仁センセ。= 10日、日本武道館 写真:筆者=
この種の会合の象徴ともいえる櫻井よしこさんは、自慢のヘアスタイルをビシッと決めて登壇した。
憲法改正の早期実現を求める国会議員の署名は422名(11月10日現在)。
打田文博事務総長(「美しい日本の憲法をつくる国民の会」)が「あと57人で3分の2以上となる」と誇らしげに報告した。
改憲の発議は衆参それぞれで議員の3分の2以上を必要とするが、この数字は脅威である。
最後に「国会が憲法改正をすみやかに発議することなどを求める」決議を採択した。
たかが動員などと侮ってはいけない。おそるべき結束力なのだ。
護憲勢力のように自分たちの持ち時間が終わったら「お帰り下さい」などといわない。
護憲勢力は選挙でお互いに足を引っ張りあった結果、自公の圧勝を許し、ここまで追い込まれた。
改憲勢力から学ぶものは多い。
〜終わり〜
日本会議が牛耳る改憲大集会に安倍首相がメッセージ、百田尚樹も参加! ネトウヨ丸出し改憲運動の恐ろしい行方
http://lite-ra.com/2015/11/post-1668.html
2015.11.11 リテラ
『美しい日本の憲法をつくる国民の会』公式サイトより
読売新聞社が先週末実施した全国世論調査によれば、安倍内閣の支持率は51%で、先月調査から5ポイント上昇。5カ月ぶりに不支持を上回った。
支持率上昇は、日中韓首脳会談が評価された結果だと分析されている。8月に戦後70年談話を発表した際もそうだったが、支持率が低迷すると、安倍首相はリベラルとも受け取れるような行動をして、目眩ましをしてきた。それがまんまと功を奏したということらしい。
だが、もちろん、この首相の危険な本質はまったく変わっていない。昨日11月10日の衆院予算委員会で、安倍首相は、民主党の岡田克也代表から「安保法制と同様に数がそろえば憲法改正をやるつもりではないか」と問われ、「数がそろえばというのは民主主義のルール」「(憲法改正の)数をそろえるために衆参両院で大勝する」「緊急事態条項からやる」と憲法改正を目指すことを改めて明言した。
言葉だけではない。安倍首相は実際に、例の狂信的右派団体と一体になって、本気で改憲の世論づくりを進めているのだ。
そのことがはっきりとわかったのが、同じ11月10日、東京・日本武道館で開かれた「今こそ憲法改正を!1万人大会」という大規模集会だった。この集会、主催は昨年10月に結成された「美しい日本の憲法をつくる国民の会」という団体だが、実態は、共同代表として櫻井よし子氏と並んで田久保忠衛・日本会議会長、三好達・日本会議名誉会長の名があるように、日本最大の極右組織・日本会議の“改憲キャンペーン大集会”だ。
この日、会場につめかけた参加者は、主催者発表で1万1328人。武道館の駐車場には何台もの大型バスが駐車されていたが、これは、地方の日本会議が「1泊2日の東京研修ツアー」などと称して、全国からシンパを動員していたからだ。来場者層は中年から老年が大半に見えたが、実際「北海道本部」や「愛知県本部」など各地方のHP上で「研修ツアー」が告知されていたことが確認できる。
「70年間のときの流れとともに、世の中が大きく変わりました。この間、憲法は一度も改正されていませんが、21世紀にふさわしい憲法を追求する時期に来ていると思います」
「憲法改正に向けて渡っていく橋は整備されたのであります」
そう改憲は眼前だと意気込むメッセージを寄せ、来場者から大喝采を浴びた安倍首相。当日の会場アナウンスによれば、安倍首相は本来会場入りして生演説を行う予定だったが、衆院予算委と日程が被ったため、やむなくビデオメッセージでの出演となったという。
もっとも、安倍首相および安倍内閣が日本会議と切っても切れぬ仲にあることは、いまさら言うまでもないだろう。事実、会場には古屋圭司、衛藤晟一、下村博文、山谷えり子、新藤義孝、城内実、有村治子、礒崎陽輔……など安倍首相の盟友や側近をはじめ、多数の政治家が来賓として出席していたが、彼らが所属する日本会議国会議員懇談会の特別顧問を務めるのが、他ならぬ安倍晋三だ。
しかし、国内のみならず海外からも安倍政権と極右団体の“近すぎる距離”が問題視されているこのタイミングで、まさか当の日本会議のイベントに生で登壇しようとするとは……。
しかも、日本会議の改憲案のトンデモぶりは、自民党案の比ではない。日本会議新憲法研究会がまとめた「新憲法の大綱」が掲載されている『新憲法のすすめ 日本再生のすすめ』(大原康男・百地章/明成社/2001年)の中では、「国民の義務として、教育を受ける義務、納税の義務に加えて、新たに遵法義務及び国を守る義務を明記する」として、「国民」に「国を守る義務」を課している。ようするに、日本会議は徴兵制を目的とした憲法改正を企図した集団なのだ。
安倍首相は、こんな極右組織と一体化して改憲運動へ取り組んでいくことを高らかに宣言したのである。
では、彼らはいったい何をやっていくつもりなのか。当日、会場で配られたパンフレット(「あなたの力で憲法改正の実現を」)によれば、「美しい日本の憲法をつくる国民の会」の事業内容は、1000万人を目標とする改憲賛同署名活動、国民啓発用のパンフレット、チラシ、ポスター等の作成、そして「憲法改正啓発映画」の制作と全国での上映運動等。ようするに、地方で草の根改憲運動を展開するということらしい
だが、この日の集会の様子を見ていると、その中身はとてもまともな運動とは思えないものだ。それを象徴するのが、やはり会場で上映された「憲法改正啓発映画」の予告編だろう。
この映画、いちおう「憲法改正ドキュメント映画」というふれこみだが、制作総指揮がなんとあの百田尚樹氏で、ナレーターは津川雅彦氏。こんなデマばかりふりまいているネトウヨオヤジに憲法改正をPRさせるのかと唖然としていたら、その内容はやっぱりとんでもないものだった。
津川氏の「日本国憲法は日本を守るどころか、逆に日本を破壊しかねない危険さえ持っています」というナレーションに護憲デモの映像がインサートされ、「GHQに押し付けられた憲法!?」というデカデカとしたテロップの後に、嘘くさいGHQと日本政府関係者のやりとりの再現VTR映像が流れる……。「ドキュメント映画」どころか、カルト宗教が信者獲得のためにつくった陰謀論満載のプロパガンダ映画なのである。
壇上で挨拶した百田氏は「(映画の)内容は日本国憲法がいかにデタラメに作られたか」「(本編は)予告編の100倍面白いです!」と豪語していたが、さて、どんなトンデモ映像が出来上がるのかという意味で、これは二重に恐ろしい。
しかも「憲法改正へのご提言」として登壇した人物のなかには、近年ネトウヨ的な言動に磨きがかかっているケント・ギルバート氏の姿が。会場では大いにウケていたが、ケント氏の発言内容はひどいものだった。
「護憲派のなかには、これ(9条)を崇高な規定だと頑なに信じる人がいます。(略)『憲法9条を世界遺産にしよう』というのもありました。妄想がここまでくるとアヤシイ新興宗教の教義のようです」
「アヤシイ新興宗教」とか、元モルモン教宣教師のお前に言われたくないわ、とツッコミたくなったが、そんなケント氏の“9条攻撃”に会場からは割れんばかりの拍手が……。
とにかく、浅薄な極右思想まるだしの連中がデマだらけの日本国憲法攻撃をしているその様子は、改憲集会というより、ネトウヨのヘイト集会と勘違いしてしまいそうになるくらいのレベルの低さだった。
とはいえ、日本会議を見くびることはできない。とりわけ驚かざるをえないのが、会場で発表された「美しい日本の憲法をつくる国民の会」の結成から1年での「国民運動の成果」だろう。
この会は、47都道府県に「県民の会」なる下部組織を結成しているが、11月2日現在、31都府県の地方議会で「憲法改正の早期実現を求める」決議がなされており、加えて12月中にも3道県で決議されることが決定的だという。会場にも約200人の地方議員が来場していた。そして、同じく改憲に署名した国会議員の人数も11月10月現在で422名にも達したと報告された。さらに、集会の終盤に大会決議を読み上げたのは、日本青年会議所(JC)の副会頭だ。本サイトでも既報の事柄だが、日本会議は、国会議員、地方議会、JCにまたがる巨大な全国ネットワークを形成していることが、数字や光景としてはっきりと現れているのだ。
安倍首相が、リスクを度外視してこの集会に参加したのも、その日本会議の持つ多大な影響力を鑑みた結果だろう。むしろ、個人的に改憲への異常な執念を持つ安倍首相にとって、日本会議こそが、真の政治的本心をむき出しにできる場所だと言ってもいいかもしれない。
「『美しい日本の憲法をつくる国民の会』の皆さまにおかれては、憲法改正1000万賛同者の拡大運動を中心に、日本の国づくりの国民的議論を盛り上げていただいており大変心強く思います。21世紀にふさわしい憲法を自らの手で作り上げていく。その精神を日本全体に広めていくために、今後ともご尽力をいただきたいと存じます。憲法改正に向けて、ともに、着実に歩みを進めてまいりましょう」
そう会場メッセージで力を込めた宰相の目には、もはや国民全体の姿など映っていないのではないか。“お仲間”のカルト的極右組織によるバックアップで、自らの野心を達成しようとする安倍首相。もしかすると、すでにこの国はかなりのレベルで“カルト化”が進んでいるのかもしれない。
(宮島みつや)
“美しくない”安倍応援団の正体
http://hunter-investigate.jp/news/2015/11/-47.html
ニュースハンター 2015年11月11日 08:45
安倍晋三首相の功罪について述べるとすれば、「功」は国民に民主主義や立憲主義についてじっくり考える機会を与えたことだろう。どう探しても、そのほかに「功」はない。
アベノミクス、特定秘密保護法、武器輸出解禁、集団的自衛権の行使容認、安保法――いずれも喜ぶのは右翼や大企業といった連中であり、一般庶民から見ればむしろ「罪」。数の力にモノを言わせる強引な政権運営の先には、“新たなる戦前”が待っているだけだ。
世の常ではあるが、独裁者には狂気を宿した賛同者が集うもの。安倍首相にも、身内の自民党以上に心強い応援団がついている。その正体とは――。
”美しい”連発の改憲集会
11日、日本武道館に安倍応援団が大挙して集まり、「憲法改正」に向けて気勢を上げた。危険な匂いが漂うこの集会の名称は『今こそ憲法改正を!武道館1万人大会』。主催したのは、櫻井よしこ(ジャーナリスト)、田久保忠衛(杏林大学名誉教授)、三好達(元最高裁長官)の3氏が共同代表を務める「美しい日本の憲法をつくる国民の会」(以下、国民の会)である。
“美しい日本”――戦争好きの政治家が掲げたスローガンが想起される組織名だが、それもそのはず。国民の会は、憲法改正に向かう安倍首相の思想をともに信奉し、戦前の日本を「正しい国の姿」だと信じる人たちの集団なのである。正体を明かせば、各界の右派で組織された「日本会議」の運動体。櫻井氏は日本会議の会員で、田久保氏、三好氏は同団体の現・元会長。事務局長も日本会議の事務総長が兼任しており、代表発起人にも団体メンバーがずらりと並ぶ。安保法に反対する人たちに対抗して設立された「平和安全法制の早期成立を求める国民フォーラム」の顔ぶれとも重なる、危険な安倍応援団なのである。
国民の会が立ち上げたホームページには、こうある。≪世界に躍進する日本を創造するため、憲法改正は喫緊の課題です。悠久の歴史に育まれた美しい伝統と文化、世界の平和と安定に寄与する自主独立の気概、それらを盛り込んだ憲法が、今こそ求められています。私達は、憲法改正を実現する1000万人賛同者拡大運動を推進し、憲法改正の国会発議の促進を各政党・国会議員に求めます≫そして大会PRのチラシには≪1000万人賛同者を拡大し、美しい日本の憲法を!≫一方、国民の会の母体である日本会議のホームページには≪私たちは、美しい日本の再建と誇りある国づくりのために、政策提言と国民運動を推進する民間団体です≫……。
“美しい”の連発にうんざりするが、現在の何が美しくなくて、憲法改正後の何が美しいというのか、さっぱり分からない。“世界に躍進する日本”にするため憲法改正が必要だという主張も理解不能だ。自分たちの言葉に酔っているのだろうが、いまの日本にも美しいところはたくさんあるし、憲法を改正せずとも既に日本は世界に躍進している。むしろ、世界各国から冷たい視線を浴びているのは、櫻井氏ら日本会議を中心とする歴史修正主義者の言動。戦前を美化する集団が幅を利かせる日本が、美しいはずがない。
百田氏挨拶に会場からも疑問の声
この日、武道館に集まった人たちの数は約1万人。ありがたい応援団に安倍首相がビデオメッセージを寄せたのは言うまでもないが、会場には次世代の党、おおさか維新の国会議員の顔も――。民主党の松原仁氏が参加していたのには呆れたが、一番驚いたのは、この人が挨拶に立ったことだった。
上の写真がその場面。マイクに向かって話しているのは、作家の百田尚樹氏である。同氏の脚本による憲法改正啓発ドキュメント映画が制作されるのだというが、会場からは「なんで百田なんだ」といった声も――。右寄りの集会とはいえ、百田氏に嫌悪感を抱く人は少なくない。普通の感覚の持ち主なら当然だ。
ベストセラー作家の百田氏だが、その発言は常識を欠くものばかり。安倍晋三首相に近い自民党の若手議員らが党本部で開いた勉強会では、言論弾圧を訴えた低俗議員たちと歩調を合わせ「沖縄の二つの新聞はつぶさなあかん」などと発言。普天間基地周辺の住民を誹謗し、さらには「沖縄の全米兵が起こすレイプより、沖縄人のレイプの方がはるかに率が高い」などと、歴史や実情を無視した発言を繰り返した。作家とは思えぬ“でっち上げ”を持ち出し、沖縄を貶める行為が許されるはずがない。
東京都知事選挙の時には、街頭演説で他の候補者のことをクズよばわり。興奮したのか「1938年に蔣介石が日本が南京大虐殺をしたとやたら宣伝したが、世界の国は無視した。なぜか。そんなことはなかったからです」、「極東軍事裁判で亡霊のごとく南京大虐殺が出て来たのはアメリカ軍が自分たちの罪を相殺するため」……。沖縄に関する発言でもそうだったが、百田氏の歴史認識は著しく偏っており、まさに極右のそれ。国民の共感を得るどころか、反発が強まるだけだろう。
安倍首相にとって最大の応援団が開いた集会に百田氏――。戦前、軍部に協力した民間団体の果たした役割を、櫻井氏らが担ってるのは確かだ。
投稿コメント全ログ コメント即時配信 スレ建て依頼 削除コメント確認方法
▲上へ ★阿修羅♪ > 政治・選挙・NHK196掲示板 次へ 前へ
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。