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東京五輪に暗雲…山口組元幹部との交遊にJOC元役員も浮上
http://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/169142
2015年11月12日 日刊ゲンダイ
相次ぐ問題噴出に遠藤五輪相も頭が痛い(C)日刊ゲンダイ
日大法学部の山岡永知名誉教授(77)が山口組元最高幹部から2000万円を借り入れ、10年以上も返済していない問題が波紋を広げている。
日大は10日、山岡氏の非常勤講師としての職を解雇。2人の交遊は元最高幹部が原告の民事裁判で明らかにされたものだが、その過程でこの元最高幹部とJOC(日本オリンピック委員会)元役員との交流もバクロされた。裁判の証拠でメモが提出されたのだ。
この元役員はJOC副会長を2013年まで2期4年務め、東京五輪組織委評議員でもある。五輪ではメダルを期待されている種目の会長A氏だ。08年5月、投資話の相談で集まった山岡氏や当時現役だった元最高幹部ら7人の会合にA氏らが合流。料理店やクラブで飲食したという。
こうした事実が山岡氏が裁判所に提出した手書きメモに記されていた。A氏はNHKの取材に「指導しているスポーツ選手などが繁華街で暴力団員とトラブルになるのを避けるため、挨拶に行った。飲食をしたかどうかは覚えていない。それ以来元組長とは会っていない」と話したという。
この問題は暴力団排除を進める世間の流れに逆行しているのはもちろんのこと、東京五輪にまで飛び火しかねない。
「東京五輪で金メダル量産を期待されている種目ですからね。五輪を牛耳る欧米勢が暴力団関係者との交遊に神経をとがらせる中、協会トップの黒い交際が公になれば、出場辞退に追い込まれかねません。また、この種目は政治家との関係も深い。ヘタすりゃ内閣を揺るがす事態も起こり得ます」(永田町関係者)
日大絡みでは、JOC副会長や日本相撲連盟副会長なども兼務する田中英寿理事長(69)が昨年2月、海外メディアで暴力団関係者との交遊を写真付きで報じられ、「東京五輪はヤクザ・オリンピックだ」と批判された。今年4月の衆院文科委でこれを取り上げた維新の党の牧義夫議員が調査を求めると、当時の下村文科相は「日大とJOCに調査と報告を指示した」と答弁。田中氏は交際を否定し、JOCが第三者機関による調査を決めたが、半年以上経っても何の報告もされていない。
元最高幹部が抱える民事裁判では、ほかにもスポーツ団体の顧問だった男性と頻繁に会っていたという複数の証言も寄せられている。思わぬところから火が付いた今回の騒動は間違いなく燎原の火となるだろう。
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