http://www.asyura2.com/15/senkyo196/msg/388.html
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安倍首相が日本会議系の改憲集会に「憲法改正に向けて、ともに、着実に歩みを進めてまいりましょう。」
http://blog.goo.ne.jp/raymiyatake/e/fa457e25ce295e936d5f2ec3224bd37f
2015年11月11日 Everyone says I love you !
「今こそ憲法改正を!1万人大会」に安倍晋三首相はビデオメッセージをよせた=11月10日午後、日本武道館(産経新聞)。
解釈で憲法を捻じ曲げることができるんだから、もう憲法「改正」なんていらないじゃん!?とも思うのですが、そうじゃないんですね。
極右団体日本会議のフロント組織で、ジャーナリストの桜井よしこ氏らが共同代表を務める『憲法改正を実現する1000万人ネットワーク 「美しい日本の憲法をつくる国民の会」』が主催する「今こそ憲法改正を!1万人大会」が、2015年11月10日、日本武道館で1万1000人を集めて行われました(主催者発表)。
主催者発表だからそんなにほんとにはいないだろ、と思われるかもしれませんが、います。
センスはないけど、金と動員力はある。それが日本会議です。
目元、口元が怖いよ。
写真は去年の様子だと思います、たぶん。
日本最大の右翼団体、日本会議とは何者なのか。
2015年6月5日の衆院憲法審査会で安全保障関連法案を「違憲」と表明した憲法学者のお一人、小林節慶応大名誉教授(民主党推薦)が6月15日、日本外国特派員協会と日本記者クラブで記者会見したときに、英エコノミスト誌の記者がこう尋ねました。
「安全保障法制を「合憲」としている3人の学者は皆「日本会議」に属している。その意味や、「日本会議」の影響力をどう見ているか」
安倍政権を牛耳る「日本会議」の恐怖 菅官房長官が集団的自衛権合憲派として挙げた学者3人は全部日本会議
http://blog.goo.ne.jp/raymiyatake/e/66713d3160b819de27ffba38f76c6e3a
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この質問に対して、小林先生はこう明快に解説しました。
「日本会議に沢山の知り合いがたくさんいるので私が答えますが、日本会議の人々に共通する思いは、第二次大戦で敗けたことを受け入れ難い、だから、その前の日本に戻したいと。
かれらの憲法改正案も明治憲法と同じですし、今回もそうですが、日本が明治憲法下で軍事五大国だったときのように、アメリカとともに世界に進軍したいという、そういう思いを共有する人々が集まっていて、かつそれは、自民党の中に広く根を張っていて、かつよく見ると、明治憲法下でエスタブリッシュメントだったひとたちの子孫が多い。そうするとメイクセンスでしょ(笑)。 」
長谷部恭男・小林節両氏が戦争法案について記者会見 印象に残った言葉のご紹介
http://blog.goo.ne.jp/raymiyatake/e/9e8748862ae2ee82241034379b57dc2e
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日本会議は「自民党に根を張っている」もなにも、安倍内閣では日本会議国会議員懇談会に所属する議員が、毎回8割前後の占有率を占めています。
もはや、日本会議にあらねば、閣僚に非ず。
安倍政権を支える神道政治連盟と日本会議と統一教会。
http://blog.goo.ne.jp/raymiyatake/e/ec5fecbd148c1826d6b0f1238787c8d0
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日本会議の中でも、憲法改正を焦点に活動するこの美しいなんとかは、活動開始から1年間で日本の都道府県のうち半数の議会で、憲法改正決議を挙げさせたという、物凄い資金力と運動能力のある活動体です。
今は安保法制賛成決議を挙げさせる活動もしています。
長崎県議会が「安保法制」に都道府県で初めて賛成決議。でも、離島防衛と集団的自衛権って関係ないよね?
http://blog.goo.ne.jp/raymiyatake/e/04e92c592a6ed2a730968c6b6500f3d6
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安保法制反対運動のことは、揶揄する以外はめったに報道しなかった産経新聞が、なんとこの集会の主催者あいさつと、安倍首相のビデオメッセージを全文記事にしているのには驚きました。
もう、公正性も中立性も装う気すらない産経新聞。
そのおかげで、安倍首相のメッセージが読めたのですが、安倍首相は
「70年間のときの流れとともに、世の中が大きく変わりました。この間、憲法は一度も改正されていませんが、21世紀にふさわしい憲法を追求する時期に来ていると思います。」
とはっきり言っていますので、やはり、来年の参議院選挙で勝利し、改憲するつもりであることは明白です
安倍首相はさらに、自分が自民党総裁になる前に作られた自民党改憲草案について
「自民党は結党以来60年、憲法改正を党是とし、選挙の公約にも憲法改正を明記してまいりました。平成24年には党として憲法改正草案を発表し、具体的な改正項目を示して、これを世に問うてまいりました。
憲法改正の手続きについては、第1次安倍政権で国民投票法が制定され、第2次安倍政権で、宿題とされていた投票年齢の18歳(以上)への引き下げが実現しました。憲法改正に向けて渡っていく橋は整備されたのであります。」
と言い切りましたので、あの、立憲主義を踏みにじる、復古主義憲法草案に沿って、憲法「改正」をすすめていくことがはっきりしました。
自民党のトンデモ改憲原案はもはや「憲法」とは言えない この国にはまともな政党はないのか
http://blog.goo.ne.jp/raymiyatake/e/aa6b4ecae526df7862bfd1d77d7cee86
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総選挙の争点5 安倍自民党のトンデモ改憲案は大日本帝国憲法より醜い封建主義憲法です
http://blog.goo.ne.jp/raymiyatake/e/59593df9805b9ddb258dfa372ba38095
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総選挙の争点7 安倍自民党の「憲法改正」案なら基本的人権の保障は大日本帝国憲法に逆戻りする
http://blog.goo.ne.jp/raymiyatake/e/0856f178d67d727c54d80591e3364b57
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憲法記念日 自民党憲法改正草案に環境権の規定などないことをご存知でしたか?
http://blog.goo.ne.jp/raymiyatake/e/f83bd176b6a560b91b72d12fd07d2fad
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立憲主義憲法とは、人が生まれながらにして持つ基本的人権を最も侵害しやすいのは国家権力なので、国家権力を抑制する=手を縛ることによって、人権保障を全うしようとする憲法です。
国民が選挙で選んだ国民代表機関である国会が作る法律でさえ、憲法に違反して人権を侵害するような内容のものは無効です。
安保法制がその典型。
日本国憲法第98条第1項
この憲法は、国の最高法規であつて、その条規に反する法律、命令、 詔勅及び国務に関するその他の行為の全部又は一部は、その効力を有しない。
ところが、美しいなんとかの共同代表である桜井よしこさんは、この集会のあいさつで
「聖徳太子の十七条憲法や明治天皇の五箇条の御誓文の基調をなしているのは、長い歴史の中で育んできた穏やかな文明観であります。国民を慈しみ、国民が互いを尊重し、日本の国柄を大切にする。
しかし、日本だけの狭い考えに固執することなく、広く外の世界に学び、国際社会と調和していく。この精神をわが国は大切にしてまいりました。」
と言っていて、立憲主義に基づく憲法も、古代の聖徳太子の憲法も、中世の五箇条のご誓文もゴチャマゼです。
それらには、国家権力を抑制するだなんて発想は微塵もありませんので、そもそも近代立憲主義で言う「憲法」じゃないんですよ。
こんな人たちに、現代立憲主義の極みとも言える日本国憲法をいじらせちゃあ、いけません。
フランス人権宣言第16条
「権利の保障が確保されず、権力の分立が規定されないすべての社会は、憲法をもつものでない」
三権分立など権力分立は、権力同士を均衡・抑制させて、もって人権を保障しようという制度で、これぞまさに立憲主義。
そして、桜井さんは
「また、大規模な自然災害に対しても、緊急事態条項さえない現行憲法では、国民の命を守り通すことは困難です。」
とわざわざ言っています。
来年の改憲論議では、国民の人権行使を一時停止できる緊急事態条項を、前面に押し出してくることは間違いないですね。
今から警戒して備えましょう!
憲法記念日 安倍政権の「自由民主党 日本国憲法改正草案」に見る緊急事態条項=戒厳令の恐怖
http://blog.goo.ne.jp/raymiyatake/e/2f3f8c8cff5088b3875067eb627e0036
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安保法案が通ってしまって、徐々に国民の関心が薄れ、反対運動をしていた方々も拡散していくのは折り込み済みのこと。
しかし、いざ改憲、いざ自衛隊派兵となれば、戦争法案反対であれだけ頑張った人たちのパワーは凄いことになる!と思います。
◇
自民改憲案 VS 日本国憲法 緊迫! 9条と96条の危機
上脇博之 日本機関紙出版センター
日本機関紙出版センター
ご存知、兵庫が誇る憲法学者、上脇先生によるコンパクトな解説。
安倍改憲政権の正体 (岩波ブックレット)
斉藤貴男
岩波書店
日本最高のルポライターによる安倍政権の危険性告発。
安倍政権と日本政治の新段階 新自由主義・軍事大国化・改憲にどう対抗するか
渡辺治
旬報社
護憲派に最も信頼されている憲法学者渡部先生による詳細な改憲の背景解説。
2015.11.10 19:39 産経新聞
【今こそ憲法改正を!1万人大会】
詳報(1)櫻井よしこ氏「来夏の参院選を目標に結集を」
http://www.sankei.com/premium/news/151110/prm1511100013-n1.html
・
「今こそ憲法改正を!1万人大会」で挨拶する、櫻井よしこ・美しい日本の憲法をつくる国民の会共同代表=10日午後、日本武道館(野村成次撮影)
有識者らでつくる「美しい日本の憲法をつくる国民の会」が10日、「今こそ憲法改正を!1万人大会」を東京都千代田区の日本武道館で開催し、国民の会共同代表でジャーナリストの櫻井よしこ氏が来年夏の参院選に向け「憲法改正の実現に向けて全員の力を結集していこう」と呼びかけた。次世代の党の中山恭子代表ら衆参両院の国会議員や米カリフォルニア州弁護士のケント・ギルバート氏も出席。安倍晋三首相は衆院予算委員会のため不参加だったが、「21世紀にふさわしい憲法を追求する時期に来ている」とのビデオメッセージを寄せた。安倍首相と主な出席者の発言要旨は以下の通り。
◇
櫻井よしこ氏の主催者代表あいさつ
皆さん、こんにちは。「美しい日本の憲法をつくる国民の会」を主催し、今日ここに1万人の皆様方の参加を得たことを心からの喜びといたします。ありがとうございます。
日本国憲法施行から実に68年。戦後70年の今、私たちは憲法改正の機は熟しつつあるととらえています。憲法は国の基(もとい)です。その時代、その時代、日本国の発展と反映、国民の幸福と安寧な暮らしを守っていくためには、日本国自身が国際情勢の変化に賢く機敏に対応していかなければなりません。
そして今、世界は驚くほど大きく変化しています。南シナ海と東シナ海における中国の行動や、ウクライナと中東におけるロシアの行動は、国際法の順守や問題の平和的解決という決まり事を、力の行使で現状変更を迫る手法で取って替えるものです。
国際法に基づいて秩序と平和を維持するのか。力によって平和を壊し秩序を変えるのか。私たちはそのどちらを世界の基盤とするのか。その答えは明らかであります。
そうした中で、どの国もまず第一に、どのようにして自国を守り通すかという課題に直面しています。同時に、よりよい世界の構築にどのように貢献していけるかという課題も与えられています。
まず私たちは問わなければなりません。現行の日本国憲法で、果たして日本国民と日本国を守り通すことができるのかと。答えは否でありましょう。現行の日本国憲法では、力による現状変更を続ける国々の脅威に対して、わが国はまともに対処することができません。
また、大規模な自然災害に対しても、緊急事態条項さえない現行憲法では、国民の命を守り通すことは困難です。そのほか、現行憲法には家庭のあり方も含めて、いくつもの問題点があることは改めて強調するまでもありません。
したがって、私たちはこうも問うべきでしょう。戦後70年、私たちのこの祖国で、日本本来の長い歴史と文化、文明は大事にされてきたかと。国の根本規範である憲法に、日本らしさはしっかりと表現されているのかと。答えはまたもや否であります。
本来、日本の神髄を凝縮して表現していなければならないのが憲法前文ですが、現在の前文は実は外国のさまざまな文章の寄せ集めです。現代風にいうと「コピペ」であります。そこには日本の歴史も、私たちのご先祖が大切にしてきたさまざまな価値観も、全く反映されていません。
聖徳太子の十七条憲法や明治天皇の五箇条の御誓文の基調をなしているのは、長い歴史の中で育んできた穏やかな文明観であります。国民を慈しみ、国民が互いを尊重し、日本の国柄を大切にする。しかし、日本だけの狭い考えに固執することなく、広く外の世界に学び、国際社会と調和していく。この精神をわが国は大切にしてまいりました。
穏やかに暮らしつつ、道義を重んじ、雄々しさを尊んだのが、日本本来の国柄であります。それが現行憲法には全く反映されていません。
現在、戦後初めて衆参両院で憲法改正の発議に必要な3分の2の議席の確保が可能な状況が生まれています。だからこそ今なすべき大切なことは、国民全員がなぜ憲法改正が必要なのかを互いに確認し合うことでありましょう。憲法問題への理解を深め、改正への決意を新たにし、その思いをいよいよ固くしていくことでありましょう。
広く議論し、来年7月の参院選を一つの目標として、憲法改正の実現に向けて、全員の力を結集してまいりましょう。今日ここに集いました熱い心をさらなる力の源泉として、日本国憲法を本当の意味で日本国民の手に取り戻すために、全国津々浦々、日本を愛するみんなの力を合わせて、一緒に改正を実現してまいりましょう。今日は本当にありがとうございました。
2015.11.10 20:28 産経新聞
【今こそ憲法改正を!1万人大会】
詳報(2)安倍首相「自身の手で憲法をつくる精神こそ新時代を切り開く」
http://www.sankei.com/premium/news/151110/prm1511100014-n1.html
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「今こそ憲法改正を!1万人大会」に安倍晋三首相はビデオメッセージをよせた=10日午後、日本武道館(野村成次撮影)
安倍晋三首相のビデオメッセージ
ご来場の皆さま、こんにちは。自由民主党総裁の安倍晋三です。本日ははるばるインド、ベトナムからのご来賓もお迎えし、「今こそ憲法改正を!1万人大会」が盛大に開催されましたことに心からお喜びを申し上げます。憲法改正の早期の実現を求め、全国各地からご参集された皆さまに心から敬意を表します。
来年は日本国憲法が公布されてから70年の節目を迎えます。わが国は戦後、現行憲法の下で、自由と民主主義を守り、人権を尊重し、法を尊ぶ国として、一貫して世界の平和と繁栄のために貢献してまいりました。現行憲法のこうした基本原理を堅持することは、今後も揺るぎないものであります。
他方、70年間のときの流れとともに、世の中が大きく変わりました。この間、憲法は一度も改正されていませんが、21世紀にふさわしい憲法を追求する時期に来ていると思います。
また、現行憲法は日本が占領されていた時代に、占領軍の影響下でその原案が作成されたものであることも事実であります。憲法は国の形、未来を語るものです。その意味において、私たち自身の手で憲法をつくるという精神こそが、新しい時代を切り開いていくことにつながるものである。私はそう考えます。
自民党は結党以来60年、憲法改正を党是とし、選挙の公約にも憲法改正を明記してまいりました。平成24年には党として憲法改正草案を発表し、具体的な改正項目を示して、これを世に問うてまいりました。
憲法改正の手続きについては、第1次安倍政権で国民投票法が制定され、第2次安倍政権で、宿題とされていた投票年齢の18歳(以上)への引き下げが実現しました。憲法改正に向けて渡っていく橋は整備されたのであります。
そして今、憲法改正に向けた議論が始まっています。ここで大切なことは、その議論が国民的な議論として深められていくことであります。衆参両院の議員のそれぞれ3分の2以上の賛成が得られて発議されますが、その成否を決めるのはあくまで国民投票です。国民が「憲法を改正すべきだ」と思って初めて、なされるものであります。
憲法改正は党派を超えて取り組むべき大きな課題です。各党の皆さんにも協力を呼びかけ、実りある議論を十分に行い、国民的なコンセンサスを得るに至るまで深めてまいりたいと思います。
「美しい日本の憲法をつくる国民の会」の皆さまにおかれては、憲法改正1000万賛同者の拡大運動を中心に、日本の国づくりの国民的議論を盛り上げていただいており大変心強く思います。21世紀にふさわしい憲法を自らの手で作り上げていく。その精神を日本全体に広めていくために、今後ともご尽力をいただきたいと存じます。憲法改正に向けて、ともに、着実に歩みを進めてまいりましょう。
改憲派が大規模集会 日本会議主導、首相がメッセージ
http://digital.asahi.com/articles/DA3S12060662.html?rm=150
2015年11月11日05時00分 朝日新聞
http://digital.asahi.com/articles/photo/AS20151111000220.html
集会では首相からのビデオメッセージも上映された=10日午後2時46分、東京都千代田区の日本武道館、関田航撮影
新憲法の制定をめざす運動団体「日本会議」が主導する憲法改正派の大規模集会が10日、東京都内の日本武道館で開かれた。集会では、国民投票の早期実現を決議。日本会議と思想が近い安倍晋三首相はビデオメッセージを寄せた。ただ、来夏の参院選を見据え、経済政策を前面に掲げる安倍政権に対し、憲法改正派には焦燥感もある。
「21世紀にふさわしい憲法を追求する時期にきている」。壇上の大型スクリーンに映し出された安倍首相は、「自民党総裁」として寄せたビデオメッセージで、憲法改正への意欲をこう強調した。首相が最後に「憲法改正に向けて、ともに着実に歩みを進めてまいりましょう」と呼びかけると、大きな拍手がわいた。
集会は「美しい日本の憲法をつくる国民の会」が主催した。日本会議の田久保忠衛会長(杏林大名誉教授)、ジャーナリストの櫻井よしこ氏らを共同代表とし、昨年10月に発足。要所を日本会議関係者が占める。
この日の参加者は約1万1千人(主催者発表)。首相に近い衛藤晟一首相補佐官、下村博文・前文部科学相ら国会議員も参加した。憲法改正の賛同者が445万人集まった、と発表。櫻井氏は「現行憲法で果たして国民と日本国を守り通すことができるのか。答えは否だ」とあいさつした。
同会は今月までに47都道府県に地方組織を設置して、賛同者を集め、来夏の参院選に合わせた国民投票の実施を政権幹部らに働きかけてきた。だが、首相は憲法改正に本気なのかと、日本会議幹部らには焦燥感も募っている。
世論が割れた安全保障関連法が成立して以降、首相は「1億総活躍社会」と銘打ち、再び経済政策を前面に掲げる。首相側近の萩生田光一官房副長官は10月のテレビ番組で、憲法改正について「『何がなんでも安倍内閣のうちに』というのは国民に非常に失礼な話だ」と発言。さらに首相周辺も「参議院で勝たないと、肝心の憲法改正の発議もできない」と話す。
日本会議幹部は「安保法制への猛反発で、『憲法改正はいまはとても無理』と考える国会議員も多くなった」という。この日の集会でも、運動方針を説明する中で「私たちが目指してきた参院選での国民投票の実現は、大変厳しい状況にある」との認識を示した。
「安倍さんに多少ぐらつきがあっても、我々がリードして牽引(けんいん)車にならないと日本国は生き延びることができない」。11月1日、福岡市内のホテルで開かれた憲法改正をめざす集会で、田久保会長はそう呼びかけ、最後に強調した。
「参院選で勝ったら、次は本当の安倍晋三が出てくるのではないか」
■護憲派も集会
一方、都内では、自民党の憲法改正草案に反対する集会も開かれた。弁護士や学者、市民ら約80人と、民主、共産、社民の国会議員5人が参加。「国民の権利を制限する緊急事態条項は危険だ」などと訴えた。
「明日の自由を守る若手弁護士の会」の太田啓子弁護士は、13年から始めた「憲法カフェ」の活動を報告。日本体育大の清水雅彦教授は、「現在の憲法の理念をまず実現すべきだ」などと話した。
■「日本会議」とは―― 衆参280議員が参加/「真正保守の政治実現」
日本会議は1997年、歴史教科書づくりや新憲法制定に取り組んできた「日本を守る国民会議」(81年発足)などが統合してできた。同会議の国会議員懇談会(会長・平沼赳夫元経済産業相)には衆参約280議員が参加、安倍首相が特別顧問を務めるほか、安倍内閣の現職閣僚の7人が役員に名を連ねている(6月10日現在の役員名簿による)。
新憲法制定の他にも国旗国歌法の法制化や拉致被害者救出、教育基本法の改正、安全保障法制の整備……。日本会議は「真正保守の政治の実現」を掲げ、運動に取り組んできた。
一方で、夫婦別姓などの政策には「家族の一体感が損なわれる」として強く反発。「女系天皇」「外国人参政権」に反対する両集会では日本武道館に1万人が集まったという。
ただ、多数の協力団体があり、憲法、皇室、教育、歴史、靖国、国防、家族など、それぞれが重視するテーマには温度差もある。
大動員の憲法改正集会 あと57議員で3分の2以上
http://tanakaryusaku.jp/2015/11/00012380
2015年11月10日 22:22 田中龍作ジャーナル
満席の会場で「改憲の機は熟した」とぶち上げる櫻井よしこ氏。= 10日、日本武道館 写真:筆者=
日章旗が麗々しく上がり、起立した参加者が「君が代」を厳かに斉唱する・・・
日本武道館で、きょう、憲法改正を目指す勢力の大規模集会が開かれた。その名も「今こそ憲法改正を! 1万人大会」。(主催:美しい日本の憲法をつくる国民の会)
主催者発表で1万1千人となっているが、ほとんどは動員だ。
団体受付は、人が引きも切らなかった。一般受付(個人)は、人影もまばらだった。駐車場には大型バスとマイクロバスが計54台。
改憲派の力の入れようが窺える。国会議員は約40人が出席した。ほとんどは自民党議員だ。多くは安倍首相のお友達である。次世代の党が3〜4人。民主党は松原仁センセが顔を出した。
列席することになっていたアベちゃんは、衆院予算委員会の閉会中審査のため欠席となった。かわりにビデオメッセージが届いた。
百田尚樹氏が脚本を手掛けた改憲啓発映画が年内にも封切られる予定だ。百田氏から右に2人目が民主党の松原仁センセ。= 10日、日本武道館 写真:筆者=
この種の会合の象徴ともいえる櫻井よしこさんは、自慢のヘアスタイルをビシッと決めて登壇した。
憲法改正の早期実現を求める国会議員の署名は422名(11月10日現在)。
打田文博事務総長(「美しい日本の憲法をつくる国民の会」)が「あと57人で3分の2以上となる」と誇らしげに報告した。
改憲の発議は衆参それぞれで議員の3分の2以上を必要とするが、この数字は脅威である。
最後に「国会が憲法改正をすみやかに発議することなどを求める」決議を採択した。
たかが動員などと侮ってはいけない。おそるべき結束力なのだ。
護憲勢力のように自分たちの持ち時間が終わったら「お帰り下さい」などといわない。
護憲勢力は選挙でお互いに足を引っ張りあった結果、自公の圧勝を許し、ここまで追い込まれた。
改憲勢力から学ぶものは多い。
〜終わり〜
安倍内閣を支配する日本会議の面々――シリーズ【草の根保守の蠢動】
http://hbol.jp/25122
2015年02月14日 ハーパービジネスオンライン
photo by Dick Thomas Johnson (via.flickr)
去る2月4日。自民党の船田元・憲法改正推進本部長は、安倍首相との会談の後、記者団に「憲法改正案原案の提示は2016年夏の参院選前ではなく、選挙後になる」という見通しを語った。
各紙の報道 (日経新聞 2015年2月4日「憲法改正原案発議、参院選後が「常識」首相 」/朝日新聞 2015年2月4日「国民投票、参院選後に 首相、憲法改正へ意向」など)をみると、自民党内の議論の位相は、もはや「憲法改正の是非」ではなく「憲法改正をいつ行うか」に変わりつつあることが如実にみてとれる。
「憲法改正の是非」ではなく「いつ憲法改正を行うか」が議論の軸となっているのは、なにも自民党内に限った話ではない。
昨年10月「平成28年7月に実施される予定の参議院選挙で、『憲法改正国民投票』の実現と、過半数の賛成による憲法改正の成立をめざし、1000万人の賛同者を集めること」を運動目標とする「美しい日本の憲法を作る国民の会」なる団体が旗揚げされた。
10月1日開催されたこの団体の設立総会に出席した衛藤晟一首相補佐官は、来賓挨拶で、「1993年に初めて自民党が政権を失ったとき(筆者注:細川内閣成立をさす)、自民党内では党の綱領から自主憲法制定を外すべきではないかとの議論がなされたが、当時初当選だった安倍首相や我々が『憲法改正を下ろすなら自民党なんていうのはやめるべきだ』と反対した。いまそのメンバーが中心となって第二次安倍内閣を作った。安倍内閣は憲法改正の最終目標のために、みんなの力を得て成立させた」と、述べている。
この「みんな」とは誰なのだろう?
『「美しい日本の憲法を作る国民の会」のWEBサイト』を見てみよう。
https://kenpou1000.org/
・
まっさきに出てくるのが、三名の共同代表の顔写真だ。三名の共同代表とは、櫻井よしこ(ジャーナリスト) 田久保忠衛(杏林大学名誉教授) 三好達(元最高裁判所長官)という、おなじみの顔ぶれ。
三好達・元最高裁判所長官は日本会議の代表であり、田久保忠衛・杏林大学名誉教授は日本会議の代表委員でもある。また、役員名簿https://kenpou1000.org/about/member.htmlをみると、事務局長をつとめるのが、日本会議の事務総長である椛島有三であるのをはじめ、役員のほとんどが、日本会議の役員と重複する。
http://www.nipponkaigi.org/about/yakuin
・
この役員名簿の重複をみればわかるように、「美しい日本の憲法を作る国民の会」は、「新しい時代にふさわしい新憲法」の制定を運動目標とする日本会議が、一般市民1000万人の賛同者を集めるために作った、別働団体なのだ。
事実、10月1日の「美しい日本の憲法を作る国民の会」の設立総会には多数の日本会議会員が参加していた。
つまり、衛藤補佐官は、いならぶ日本会議会員たちに「安倍内閣はみんなの力で作った」とエールを送ったのである。
「日本会議のお仲間内閣」となった第三次安倍内閣
衛藤補佐官が、「みんなで作った安倍内閣」と日本会議の功績を讃えるのも無理はない。
「日本会議国会議員懇談会」に所属する国会議員が第三次安倍内閣の全閣僚19名に占める割合は、8割を超える。(表1 表2参照)
表1:各議連所属議員が第三次安倍内閣の閣僚に占める割合
⇒【画像】はコチラ http://hbol.jp/?attachment_id=25170
・
出典:俵 義文(子どもと教科書全国ネット21)"第3次安倍晋三内閣の超タカ派(極右)の大臣たち”より
※表2第三次安倍内閣の各閣僚の議連参加状況
⇒【画像】はコチラ http://hbol.jp/?attachment_id=25171
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出典:俵 義文(子どもと教科書全国ネット21)"第3次安倍晋三内閣の超タカ派(極右)の大臣たち”より
このように、公明党出身の閣僚以外はほぼ全員が、日本会議国会議員懇談会に所属しているというのが、第三次安倍内閣の特徴だ。もはや、安倍内閣は、「日本会議お仲間内閣」といっても過言ではなかろう。
日本会議とはなにものなのか?
1997年に「新しい時代にふさわしい新憲法」を運動目標として設立された日本会議は、いまや、内閣のほぼ全ての閣僚に所属議員を輩出するまでに勢力を拡大した。そして、運動目標どおり改憲議論をすすめており、もはや、改憲議論の位相は「改憲の是非」ではなく「改憲のタイミング」に移っている。
ここまで勢力を拡大した日本会議とはいったいどういう団体なのか?彼らはいったい何を目指すのか?
このシリーズでは、日本会議の成り立ちから、その構成団体である各種宗教団体、そして周辺に蠢く人脈について、数回にわけて解説していく予定だ。
<文/菅野完(Twitter ID:@noiehoie)>
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