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読売を利用し、朝日を無視する安倍首相の露骨さー(天木直人氏)
http://www.twitlonger.com/show/n_1snqpo6
9th Nov 2015 市村 悦延 · @hellotomhanks
11月7日の読売新聞が、
安倍首相が法人税減税の更なる引き下げを発表したと一面トップで書いた。
どこまで、一般消費者に厳しく、大企業を優遇するのか。
よくもそのような露骨な発言ができるものだ。
その時私は、そういう思いでこの記事を読んだものだ。
しかし私がその時思ったのは、その事だけではない。
このような重要な政策発表を、首相記者会見という公の場ではなく、
11月6日の読売国際経済懇話会の講演という、
一メディアが主催する私的な講演の場で発表したという読売偏向ぶりだ。
11月7日の読売新聞は、その講演の要旨を報じる記事の中で次のように具体的に報じている。
政府は法人税の実効税率を欧州やアジア諸国並みの20%台にする目標を掲げており、
16年度に現在の32・11%から少なくとも31・33%に下げることを決めているが、
安倍首相の講演での発言は、引き下げ幅をさらに上乗せする考えを示したものだ、
20%台まで引き下げる意欲をあらためて示したと。
首相という公人のトップが、ここまで読売に偏向していいのか。
しかし、私がもっと驚いたのは、その同じ日の11月7日の朝日新聞が、
やはり一面トップで大きく、こう同じような記事を報じていたことだ。
すなわち法人税について政府が2016年度の実効税率を30・88とする方向で
最終調整に入ったと。17年度には20%台とする方針だと。
しかもその朝日の記事は、読売国際経済懇話会と言う名前こそ明示しなかったが、
安倍首相が都内で講演し、
「実効税率を数年で20%台まで引き下げ、国際的にそん色ない水準に改革する。
来年は0・8%引き下げると決めているが、上乗せしてさらに引き下げる」と語った、と報じている。
これを要するに、朝日新聞は、あたかも法人税引き下げの大スクープのように
一面トップで書いた記事の情報源を、ライバル紙である読売新聞社が主催した講演で得ていたのである。
日本の二大紙として読売新聞と競争している朝日として、これほど屈辱的なことはない。
ここまで安倍首相は読売新聞を利用し、朝日新聞を軽視、いや敵視すらしているのだ。
朝日新聞はいつまでも慰安婦問題誤報のトラウマにとらわれていないで、
腹を決めて安倍打倒に舵を切るべきである。
◇
安倍首相「法人減税確実に上乗せ」…都内で講演
http://www.yomiuri.co.jp/politics/20151106-OYT1T50091.html
2015年11月06日 13時48分 読売新聞
読売国際経済懇話会で講演する安倍首相(6日午後、東京都千代田区の帝国ホテルで)=吉岡毅撮影
安倍首相は6日午後、東京都内で開かれた読売国際経済懇話会(YIES)で約50分間講演し、法人実効税率について、「(2016年度)税制改正大綱で法人減税を確実に上乗せし、来年4月からのさらなる引き下げを実現する」と述べ、20%台に引き下げる目標の達成に意欲を示した。
1億総活躍社会の実現に向け、今月下旬に取りまとめる緊急対策に関し、「必要なものは補正予算による対応を検討する」と述べた。
経済政策では、10月に大筋合意された環太平洋経済連携協定(TPP)を「世界の経済ルールを日本とアメリカで主導していく」と評価。新たに加盟を目指す韓国などについては、「私たちのルールを受け入れてもらうことが前提だが、歓迎したい」と語った。
首相は、認可保育所などへの入所を希望しているのに満員で入れない「待機児童」について、17年度末までに40万人分の保育の受け皿をつくる目標のさらなる上積みを目指す考えを明らかにした。
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