18. 母系社会 2015年11月09日 13:29:34
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●2013年、日本のマスゴミは無視して報道しなかったが、ドイツがユネスコの「世界記憶遺産」に、オランダとドイツにあるマルクスの自筆資料(『資本論』初版手沢本、『共産党宣言』自筆原稿)の登録を申請し、ユネスコの「国際諮問委員会」は、ドイツの「世界記憶遺産」への登録申請を認めたのである。 国連に加盟している国の中には、マルクスの著作が「世界記憶遺産」に登録されることに反対の国も多いはずなのだが、ユネスコの「国際諮問委員会」は学術的に公平な立場でドイツの登録申請を審議し、このマルクスの著作を「世界記憶遺産」として認めたのである。 この快挙を記念して、この登録物件に準ずる貴重なマルクスの原著を多数収蔵している東北大学附属図書館は、所蔵するマルクスの自筆資料4点をオープンキャンパスで公開展示するイベントを開催した。しかし、それでも日本のマスゴミは無視して報道しなかったので、文化後進国である日本では、マルクスの著作が「世界記憶遺産」に登録されたことを知る人は極めて少ないのである。 とは言え、ユネスコが選んだ「国際諮問委員会」の見解が、常に学術的に公平であるとは限らないということも事実である。しかし、それでも学者の多数意見は、それなりに尊重するというのが、現時点での人類の歴史的な共通認識=コモンセンスであるので、日本国憲法第23条も「学問の自由」を認め、国家権力が大学の運営に介入して「大学の自治」を破壊することを禁じている。 ●日本に限らず、誰でもユネスコの決定であれ、何であれ、批判をすること自体は自由である。しかし、「ユネスコ世界記憶遺産」制度は、人類が長い間記憶すべき人類にとっての歴史的記録物、つまり全人類にとって古典的記録物、普遍的価値がある記録物が消滅しないように最新の技術で保全し、後世に伝えてゆくことを目的とした事業なのである。 そして、このユネスコのシステムは国家による申請を認めているので、申請された記録物は、申請した国家(民族)にとっての価値性も帯びる。つまり、全ての記憶遺産が普遍的価値性だけでなく、個別的価値性、つまり申請した個別国家(民族)の政治的正当性や文化的威信発揚などの個別的価値性も帯びるのである。 だから、個別国家の「政治利用」という日本の批判は妥当ではない。このことは、日本の「シベリア抑留」関連の記録申請自体も、ロシアが政治利用だと批判していることからもわかる。要は、申請した記録に普遍的価値性があるかどうかである。だから、批判をする場合は、人類の記憶遺産としての普遍的妥当性があるかどうか、つまり個別国家にとってだけの価値でなく、全人類的価値、普遍的価値の有無を問うべきである。 ●今回の「南京大虐殺」や「シンガポール華僑粛清事件」、広島長崎の原爆、東京大空襲などの全ての大虐殺事件の記録は、日本人自身も将来、同じような大虐殺の被害者や加害者にならないように保存され、子孫に伝えられるべきである。だから、「南京大虐殺」は誠に残念ではあるが、日本人自身も含めて全人類的価値、普遍的価値があるのは否定しようがない。だから、日本政府はまずは、今回の「南京大虐殺」については、それが実際に起きた事件であること自体は認め、記憶遺産への登録も認めると明言すべきである。 なぜなら、既に、日中の歴史学者が2006年から2009年にかけて4回会合して「日中歴史共同研究」を行い、日本側の学者たちもこの「大虐殺事件」を認めているからである。この共同研究は2006年の日中首脳会談で決まった事業で、日本側の学者には、国連次席大使を務め、イラク戦争も支持した親米派の北岡伸一氏など、多数の保守系学者も参加して行われた。 この日中政府が共同で組織した日中の学者の共同研究では、外務省のHPに掲載されている「日中歴史共同研究報告書」では、日本側の学者たちも、下記のように「南京大虐殺事件」を認めている。 <引用開始> 日本軍による捕虜、敗残兵、便衣兵、及び一部の市民に対して集団的、個別的な虐殺事件が発生し、強姦、略奪や放火も頻発した。日本軍による虐殺行為の犠牲者数は、極東国際軍事裁判における判決では20 万人以上(松井司令官に対する判決文では10万人以上)、1947 年の南京戦犯裁判軍事法廷では30万人以上とされ、中国の見解は後者の判決に依拠している。一方、日本側の研究では20万人を上限として、4万人、2万人など様々な推計がなされている。 <引用終了> この日中の共同研究で見解が一致しなかったのは犠牲者の数であり、日本側は2万人以上で、20万人は上限という立場である。したがって、日本政府は事件そのものは認めつつ、「犠牲者の数」についてだけは確定していないと表明するべきであった。「南京大虐殺」は、最近「日本テレビ」が放送した検証番組での複数の元日本兵の証言や、元日本兵が残した約200もの従軍日記でも明らかなように、否定しようが無い事実である。 また、審査の不透明性の批判は、今後の改善策として提起するべきである。もし、この件も含めて過去の審査の不透明性も問題にするなら、日本はご都合主義の自分勝手な国と見なされないように、これまで日本が申請して認められた日本の「記憶遺産」も、全て放棄しなければならないからである。 (日本政府の批判は「南京大虐殺」自体も認めないのか、それとも事件自体は認め、犠牲者数だけを認めないのか、わざと曖昧にして中国を挑発し、中国の反発を利用して中国脅威論をプロパガンダし、自衛隊の軍備増強の根拠にしている) <東北大学>ユネスコ世界記憶遺産へのマルクス原著登録の記念展示 http://www.tohoku.ac.jp/japanese/2013/07/press20130722-02.html 外務省「日中歴史共同研究(概要)」 http://www.mofa.go.jp/mofaj/area/china/rekishi_kk.html 安倍首相が否定したい南京大虐殺を日本テレビの番組が精緻な取材で「事実」と証明! ところが番組告知は… http://lite-ra.com/2015/10/post-1564.html シンガポール華僑粛清事件 https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B7%E3%83%B3%E3%82%AC%E3%83%9D%E3%83%BC%E3%83%AB%E8%8F%AF%E5%83%91%E7%B2%9B%E6%B8%85%E4%BA%8B%E4%BB%B6 <<おまけ>> 「韓国人慰安婦を強制連行」と書いたのは朝日でなく産経新聞だった! 植村記者に論破され阿比留記者が赤っ恥 http://lite-ra.com/2015/09/post-1529.html |