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2015年11月07日 「ジャーナリスト同盟」通信
<「台湾ロビー」安倍と「台独」李登輝>
筆者が中国訪問を開始したころ、中国内政の最大の課題が台湾問題だった。香港・アモイ問題に目途をつけた中国の、唯一の難問が蒋介石の台湾との平和統一だった。戒厳令下の台湾を訪問、時の国民党政府に説得・対話を重ねたのも、台湾海峡の平和のためだった。それが、アジアの平和と安定に不可欠でもあったからである。初訪台した1984年から31年経て、2015年11月7日に両岸首脳同士の初会談である。まさに感無量・快挙といっていい。なぜか?台湾独立派の李登輝と東京の台湾ロビー・安倍の存在が、両岸の首脳の出会いを可能にさせたものである。
<最後のチャンスにかける両首脳>
習近平・馬英九の決断は正しい。台湾では「馬英九にノーベル平和賞を受賞させてはどうか」との世論も出てきていると報じられている。
民衆は何をおいても「枕を高くして眠りたい」という思いが、幸福の第一条件である。習・馬会談はそれを可能にするだろう。それは70年もの間、平和憲法の下で安穏な生活を保障した日本の9条にも似ている。
この9条破壊者の安倍・自公連立政権に日本国民が、強く強く反発するのは当然の成り行きである。来年の国政選挙で創価学会を破れるかどうか、がその帰趨を決める。日本も台湾も危機を迎えている。
その昔、中国の春秋戦国時代に多くの思想家が誕生した。儒家・仏家・道家は、いずれも平和志向であることからも理解できるであろう。二人の指導者は、平和の使徒としての歴史的役割を担っている。必ず成功する。そのための出会いを、シンガポール政府が用意したものだ。
共産党と国民党の歴史も長い。後者の前者への弾圧を経ながらも、祖国防衛のための抗日国共合作もあった。日本敗戦後の国共内戦、敗北した蒋介石は台湾に逃れた。
日本とアメリカの右翼が、利権アサリを兼ねて台湾を支援する時代が長く続いて両岸関係は対立してきたが、馬英九政権はそれを断ち切る方向へと舵を切った。いずれ平和統一へと進むはずだが、ここへきて政治環境に重大な変化が起きてきた。
それは、台湾独立派の李登輝元総統が支援する民進党の蔡英文が、来年1月の総統選挙で当選するかもしれない、という事態である。これを背後で資金面を含めて支援する日本の極右政権の動向に、両岸の首脳は歴史的決断をしたものである。
これまた、抗日の第三次国共合作ともいえる大同団結である。
<「台湾ロビー」執筆の動機>
筆者は88年に「大陸と台湾」(第三次国共合作)を発表した。中国の対日外交の責任者である廖承志の強い要請に親中派の鍵田忠三郎(中曽根派・元奈良市長)が応じた。彼の説得に応じての84年、85年の訪台をまとめたものだが、出版本の半分を台北に持ち込むと、即座に焼却されてしまった。
以来、台湾問題が取材のテーマになってしまった。北京に来ると、必ず国務院の台湾弁公室に立ち寄って、責任者と交流したものだ。中国青年報の記者が案内してくれた。
この場面で、共産主義青年団の劉延東や李克強とも、台湾問題について意見交換した。そうして98年に「台湾ロビー」(データハウス)を出版した。これを2000年に上海で活躍する日本研究の第一人者である呉寄南が翻訳(上海訳文出版社)した。
彼の説明では、当時上海市長だった汪道函の指示によって翻訳したという秘事を教えてくれた。彼こそが、その後の大陸と台湾を結びつける主役を演じてきたことは、よく知られている。
<李登輝に師事する心臓>
この取材では、維新の代表を務める松野頼久の父親・頼三に助けられた。筆者の一番の弱点は、自民党右翼取材である。嫌いだから、接触が少ないからだ。あるいは岸信介を「岸君、岸君」と呼んでいた千葉三郎である。
台湾派・親台派の牙城を暴くことが出来た。そうして「台湾ロビー」は、中国語名「日本政界的台湾幇」として大陸の研究者の手元に届いたようだ。
この取材において台湾派の始祖・岸信介の孫である安倍晋三に会ったのだが、なんと彼は李登輝にとことん師事していたのに驚いたものである。今その人物が、中国敵視の戦争法を、創価学会を巻き込んで強行、来年の選挙で3分の2を確保、悲願の9条改悪を実現、軍国主義の日本に改造しようとしている。
<日本にも成り行き次第では重大な影響>
仮に李登輝が支援する民進党の総統が誕生すると、両岸は一変するだろう。両岸の和解路線が壊れかねない。安倍もこれの後押しをすることになる。
北京からは、形を変えた21世紀の「中国侵略」とみられかねない。日中関係は新たな緊張に包まれかねない。台湾海峡波高し、である。
成り行き次第では、日本も大きな影響を受けることになろうが、その危機を両首脳が、必ずや解消することに期待したい。
2015年11月7日記(武漢大学客員教授・上海交通大学研究員・日本記者クラブ会員)
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