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もんじゅ運営「失格」の烙印に首相&高木大臣が頭抱えるワケ
http://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/168763
2015年11月7日 日刊ゲンダイ
無視したくてもできない…(C)日刊ゲンダイ
福井県敦賀市にある高速増殖炉「もんじゅ」について、原子力規制委員会が「日本原子力研究開発機構」(JAEA)には“運営能力ナシ”の判断を下したが、これに安倍首相と高木復興相が頭を抱えている。核燃料サイクルの主役である「もんじゅ」の存続に赤信号がともったことはもちろん、JAEAという組織自体にバッテンが付いたようなものだからだ。
JAEAはもんじゅ以外に全国に原子力関係の研究施設を抱えていて、事故を起こした福島原発の廃炉にも関わっている。先月19日には福島県楢葉町に廃炉研究の中核となる「遠隔技術開発センター」をオープンさせたばかり。「原発の廃炉技術開発の世界的拠点をめざす」というもので、研究棟には国内最大級のスクリーンを使い3D画像で廃炉作業を体験できる設備がウリだ。開所式には馳文科相とともに安倍首相がわざわざ出席し、高木復興相も顔を並べていた。
「もんじゅの運営で『失格』の烙印を押されたJAEAが、世界に類例のないほど技術的に困難だといわれている『廃炉』で指導力を発揮できるのか、という疑問符まで付けられることになりかねません」(自民党関係者)
特に「もんじゅ」の地元選出の高木復興相は、JAEAとはズブズブの関係だ。高木復興相の政党支部と資金管理団体が、JAEAの業務を請け負う企業3社にパーティー券354万円(98〜06年)を購入してもらっていたことが報じられ、問題になったこともある。
「原子力規制委員会は余計なことをしてくれた、というのが政府・自民党の大方の感想でしょう。規制委にもんじゅの運営主体を判断する権限まであるのか。規制委の勧告に強制力はありませんが、無視したら世論から批判を浴びるのは間違いない」(前出の自民党関係者)
下着ドロに加え、選挙区内で香典を支出した公選法違反疑惑で追い詰められている高木復興相にとっては、弱り目にたたり目だ。
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