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民主党の岡田代表(右)と共産党の志位委員長(C)日刊ゲンダイ
「中道」の幻想にとらわれた民主党は破滅に向かう 永田町の裏を読む/高野孟
http://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/168521
2015年11月5日 日刊ゲンダイ
民主党の岡田克也代表の来夏参院選へ向けた戦略の腰が定まらない。共産党からの安保法制廃止のための「国民連合政府」を視野に入れた選挙協力の呼びかけに対して、さっそく9月25日に岡田は共産党の志位和夫委員長と会談して「志位委員長を信頼している。いい結論に至るのではないか」と前向きの発言をしていたかと思えば、28日の講演や29日の会見では「国民連合政府が前提条件になると選挙協力は難しい」と、早くも大後退した。
共産党との共闘そのものに反発する党内の反共保守派に配慮したためだが、こういう肝心なところでフラフラするのが今の民主党である。
そもそも民主党は先の国会でだいぶ頑張って、安保法案が憲法の根本に関わることであるという認識を国民の間に広め、国会前のデモをかつてないほど盛り上げることに貢献した。
しかし、これは実を言うと、衆議院では辻元清美、参議院では福山哲郎を筆頭としたリベラル派議員の暴走ともいえる奮闘を、枝野幸男幹事長が“許容”したことの結果であって、必ずしも全党挙げての取り組みによるものではない。
党内の保守派はむしろ、前々から集団的自衛権行使には基本的に賛成であり、安倍の法案に対して一部修正や独自対案の提出で応じることを求めて、国会論戦の足を引っ張ろうとした。
当然、「新政権で安保法制の廃止を」というリベラル派や共産党の方針にも反対で、せいぜいが「一部廃止」にとどめて、集団的自衛権解禁の足跡は残そうという立場である。
本来ならば、そういう保守派の迷妄を叩き切ってでも全党挙げて安倍政治と対決する姿勢を示すのが、野党第1党の役目であったはずだが、岡田は両者のバランスを保とうとするばかりで、デモの中に飛び込んで演説することさえしなかった。こんなことでは、10月25日の宮城県議選で共産党倍増、自民と民主が共に議席減というのと同じことが、参院選で全国的に起きて、同党は壊滅するだろう。
この根底にあるのは「中道」という幻想である。
今や保守派の旗手となりつつある細野豪志政調会長が「共産党と組んだら保守票が逃げる」と言ったことに対し、山口二郎法大教授は「逃げるほどの保守票をもらっているのかね」と嫌みをかませていたが(1日付東京新聞)、そのとおりで、中道とは、昔の民社党のように、中間右寄りあたりで是々非々みたいなことを言ってウロウロすることではなく、安倍右翼路線に不満と不安を持つ健全な保守層をリベラル軸に引きつけることでなければならない。
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