24. 晴れ間 2015年11月07日 14:31:52
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>>22 >世界史のお勉強 ⇒ だから、信頼できる研究を挙げろ、と私は言っているのです。素人のキワモノ本や反ユダヤ主義者の妄言ではなく、きちんと史料に基づき、批判に耐え、評価の確立した本です。現在進行中の研究でも、もちろんいいです。真実と事実に基づいている限り。
>ユダヤの金持ちはほとんどが麻薬業者で反社会的人物です。 ⇒ 仮に百歩譲って(ですよ)、あなたの言う通りだとしても、あなたはユダヤ人の歴史を知りません。国を持たず、どこに行っても「よそ者」であるユダヤ人には、前近代社会の経済活動の根幹である土地と農業で生計を立てることが不可能だったのです。土地の私有制というものが存在しない古代や中世封建制度下で、どうやって農地を手に入れるのですか。どうやって食べ物を得るのですか。農業では生きられなかったわけだから、生き延びるために、カネを得るためには、何でもしなければならなかったでしょう。今日のアウトローや最下層民が麻薬売買や犯罪に手を出すのと同じでしょう。「ユダヤ人だから」ではありません。 あなたが海外に亡命するとして、お金もなく仕送りもなく生きてゆかねばならないとき、あなたは何をしますか。不法滞在の移民がまずやることは、モノの売買、店舗も要らない小さな商売です。路上で、売れそうなものを売ります。そこから少しずつ小金を貯めて、商売を大きくしていきます。それをいけないと、あなたは言いますか? さらに迫害を逃れて、いつでも逃亡できるようにするためには、売買品は宝石などの小さなものがいいのです。麻薬も小さいので持ち運びが容易でしょう。
>ユダヤも人間ですが彼らには宗教的に選民思想があるのです。 ⇒ キリスト教社会の中で「差別」にさらされて生きてきた人々が「選民思想」によって自己のアイデンティティーを維持しようとするのは、当然のことではないでしょうか。「差別」がなければ「選民思想」は生まれなかったのです。ユダヤ人そのものも「混血」によって消滅していたでしょう。「ユダヤ人」が今日まで存続しているのは、それだけ「差別」が根強かったということです。異なる宗教信者間の「通婚」や「混血」がないと、差別や区別は消えません。
>経済成長ももう25年以上止まっています。 ⇒ その理由は、先に述べたように、経済の「グローバル化」です。新興国の多くはかつて社会主義的な経済政策を採り、効率性を欠いて経済発展が遅れていました。その何億人、何十億人の人口の国々が、冷戦終結後、市場経済の中に一挙に入ってきました。そして安価な労働力を武器に、日本を含む旧先進国の人々の「雇用」を奪ったのです。(日本や先進国の長期不況の開始が1995年頃であることに注目して下さい。中国がWTOに加盟したのも同じ年です。) 中国人やインド人やブラジル人の多くがユダヤ人ですか。ロシア東欧でもユダヤ人は少数でしょう。 ユダヤ人が雇用を奪ったのではありません。問題は「システム」なのです。「資本主義システム」と「資本の論理」なのです。(「ユダヤの論理」なるものは存在しません。) 常識の範囲内のことなので、誰の本とは言いませんが、最低でも水野和夫氏のベストセラー本くらいは読んで下さい。(なお、私は水野氏とは、完全に意見一致しているわけではありません。)
日本の不況の原因は「ユダヤ人」のせいではありません。強欲金融資本は、世界経済の弱点と政治力学の間隙をついて暴利を上げているわけです。それを修正できるのは「政治」の力です。政治を変えるしかありません。「大衆」は政治的な力になり得ますが、それが可能な指導的イデオロギーは「反ユダヤ主義」ではありません。所得の再分配を進める思想は、今風に言えば社会民主主義ですが、社会民主主義は社会主義の本流とみなせます。(共産主義が本流ではありません。) 社会主義は、19世紀以来のマルクス主義その他の平等志向の思想と共通の基盤を持ちます。格差を是正するには、「所有」の仕組みを変えることができないのであれば、少なくとも「分配」の仕方を変えるしかありません。これに手をつける思想が歴史的には「社会主義」なのです。 マルクス主義や社会主義(共産主義もその一部)が「ユダヤの陰謀」なら、あなたは何を足がかりに反撃しようというのですか。あなたの頭の中では、資本主義を作ったのも「ユダヤの陰謀」、それに反対する社会主義も「ユダヤ人の仕業」。どこに反撃の手掛かりや足掛かり、反撃の機軸がありますか。 ユダヤ人が資本主義を作ったのではありません。ユダヤ人がいなくとも、生産力の向上と資本の本源的蓄積によって、資本主義は勃興しました。資本の蓄積に資した重商主義も「ユダヤ人の仕業」ですか。 それであなたは「日本主義」を持ち出すわけですか。社会格差を修正するために「日本文化」を持ち出すわけですか。過去(先史時代を除き)の日本のどこに、人々が平等に暮らしていた時代がありましたか。今日の言葉で言えば「社会格差」、過去の大きな定義では「階級」。あるいはもっと細かく見て「階層」。あなたの賞賛して止まない「日本文化」で、それが解消でき、問題が解決できるとでもお思いですか。 右翼はよく天皇制が日本文化の基盤であると思っているようですが、天皇制ほど「差別」と「格差」を支えている制度はありません。「人間は平等ではない」という思想の生きた見本ですから。それで、支配する者と支配される者とが「共生」するわけですか。 あなたが望む日本がどのようなものであるかも、あなたが賞賛する日本文化がどのようなものなのかも、全く分かりませんね。そんなもの、現実に存在可能なのですか。 >歴史を勉強して世の中の事を少し知りましょう。 ⇒ あなたのいう「歴史」というのは「キワモノの歴史」なのです。私が言う歴史とは、歴史学の研究や、経済学、政治史、文化史等々の専門的な研究によって解明されてきた事実に基づく、学問的な評価や後世の評価にも耐えうる歴史です。それは勿論つねに部分的にしか分かっておらず、絶えず更新されていくでしょう。しかしそこに「陰謀論」が入り込む余地はありません。 あなたは、陰謀論者の一般的な主張を繰り返すだけで、何一つ根拠も論拠も示さないではないですか。 あなたの言っていることは、陰謀論者の「妄想」です。客観的に証明できることと、単なる「妄想」と、主観的な願望とは、明確に区別して下さい。 なお、明治クーデタや戦後の米支配下の日本の政治状況について、わかりきったことや、阿修羅でよく言われていることを、あなたに教えてもらう必要はありません。あなたは阿修羅の新参者ですか。そのことを初めて知って、得意になっているのですか。小さな子供が覚え立ての言葉を使って、大人ぶってみたがるように。精神が幼稚です。あなたは高校生ですか。 今年一月のフランスでのシャルリエブド事件の際には、インターネットを介して、フランスでも陰謀論が拡がりました。国民教育省が学校教育現場に特別に注意を喚起したほどです。しかし、フランスでの陰謀論の担い手の多くは、知力がまだ低い中学生や高校生、しかも学力レベルの低い層が中心です。学業成績上位者や、知力の高い大人や高学歴者は陰謀論には呑み込まれません。ところが、ここ日本では、とくに阿修羅掲示板では、いい年をした大の大人が陰謀論を唱えているんですね。(特にカルト板には陰謀論好きが集まっています。) 日本国民全体が、アメリカCIAと多国籍企業、国際金融資本の支配下に置かれているため、「弱者の集団」になっているのでしょう。無力感に支配されているのでしょう。 陰謀論というのは、起きていることをよく理解できない「知的・社会的弱者」が引き寄せられる「弱者の思想」なのです。 あなたも、知力の弱い、無力感でいっぱいの弱者なのでしょう。そのことを認識できれば、陰謀論者のタワゴトなど無視できるようになるでしょう。
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