http://www.asyura2.com/15/senkyo195/msg/672.html
Tweet |
大戦の危うさすら漂う 首相の嫌中外交 日本経済一歩先の真相/高橋乗宣
http://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/168022
2015年10月30日 日刊ゲンダイ
米中両大国の軍事的緊張が一段と高まってきた。米海軍は横須賀基地所属のイージス駆逐艦「ラッセン」を南シナ海の南沙諸島に派遣、「航行の自由作戦」と称して、中国が建設を進める人工島の12カイリ(約22キロ)内を航行させた。オバマ政権は「軍事拠点化をもくろむのなら、黙っていないぞ」と言わんばかりに、習近平体制を威圧したわけだ。
もともと米国防総省は、今年5月にこの策を提言したものの、オバマ大統領が「待った」をかけ、訪米した習近平との対話でこれを打開しようとした。ところが習主席が一蹴したので、今回の事態となった。
当然、中国側は「領海侵犯だ」と激しく反発しているが、南シナ海で米中がニラみ合いを始めた折も折、安倍首相は、臨時国会開催の強い要望を振り切って、1週間の外遊旅程にあった。中国をグルッと取り囲むように、モンゴルと中央アジアの計6カ国を訪れては大枚をはたいて、技術協力や財政支援を次々と取り付けた。安倍首相の狙いは1つ、日本のインフラ輸出をテコにした「中国包囲網」の形成だ。中国が前国家主席の胡錦濤時代から提唱してきた巨大経済圏「新シルクロード構想」の分断を意識した、バラマキ外交なのである。
要するに、日米両国は手を握って軍事・経済両面から同時に中国を挑発し、対立姿勢を鮮明にさせたのだ。来年3月の安保関連法の施行を待たず、安倍首相がオバマ政権にひたすら追従する日米共闘の中国封じ込め路線は、すでに出来上がってしまったようだ。
もちろん、中国もまっとうな国とは言い難い。習近平主席は先の訪英でも“爆買い″に興じるかのように、イギリスが進める原発事業への投資など、総額400億ポンド(約7兆4000億円)の大型商談をまとめた。まるでチャイナマネーを糧に世界を股にかけ、米国との覇権争いに夢中のようにしか見えない。
これだけ危なっかしい国を、日米両国はグルになって、あえて刺激しているのだ。何かの拍子で軍事衝突に発展しかねないし、戦争という最悪の事態に突入する危険性だって常に付きまとう。日米両国は、いたずらに余計な緊張を国際社会にもたらすべきではない。何とかして、オバマ大統領が企図していた対話による事態打開を実現させるべきだろう。
ましてや日米軍事一体化の完成を意味する安保関連法が施行されたら、キナ臭さは一層増してくる。あたかも米軍の走狗と化した政権の手にかかれば、喜び勇んで中国にケンカを仕掛けかねない。もはや冷静さを失っている安倍首相の中国封じ込め路線には、第3次大戦の危うさすら漂う。
投稿コメント全ログ コメント即時配信 スレ建て依頼 削除コメント確認方法
▲上へ ★阿修羅♪ > 政治・選挙・NHK195掲示板 次へ 前へ
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。