http://www.asyura2.com/15/senkyo195/msg/614.html
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政府には、昨年の国際司法裁判所の判決で南極海での調査捕鯨が中止させられたことで「捕鯨問題」に一区切りをつけたいという思いがあるのだろう。
日本近海や北太平洋の「捕鯨」にまで立ち入られることを避けたいという思いである。
一方で、アイスランドやノルウェーのように商業捕鯨を復活させるつもりはない。
捕鯨問題をめぐる国際的対立は、すれ違いと言っていいほど論点がずれている。
しかも、調査捕鯨で見られた日本の行動は、わざわざ自国を窮地に追い込むようなものであった。
昨年国際司法裁判所が出した南極海での調査捕鯨の中止判決は、日本が行っている調査捕鯨で捕獲する鯨の頭数が少なく科学的分析を支えるデータになっていないということが最大の根拠である。(それをもって、「反捕鯨運動」関係者は、日本の捕鯨を調査捕鯨の名を借りた商業捕鯨と非難)
日本政府は、「反捕鯨運動」に対し捕鯨の伝統や鯨食文化を持ち出して論陣を張っているが、伝統的生活様式を尊重しているイヌイットなどならまだしも、飽食とも言える超近代的生活様式に変化している日本については有効性が低い。
「反捕鯨運動」の深層に欧州近代の「知性主義」を見ることができる。人は知性に優れているから人であり、イルカや鯨は、人に近い知性を有している生き物である。
知性がそれほどあるわけではない牛や豚などは家畜化し食肉にするのは致し方ないが、高い知性を持つ鯨類に対しては許されないという考えである。
「反捕鯨」と「捕獲イルカの見世物化反対」(WAZA)の“思想的共通性”は「知性尊重主義」にある。
(「知性尊重主義」は、どんな動物でも外見と活動を子細に観察すれば知性をうかがい知ることができるため、知性的存在をあまねく尊重するようになり、“動物の権利”や肉食忌避の考え方に行き着く可能性もある)
日本では、平等という意識ではないが、生きとし生けるものに同じように情けをかける。そして、最近は生きている状態を知らないまま食べることが増えているためそうでもないが、生きるために(楽しむために)その肉をいただくときには感謝の気持ちを抱いたものである。
雑ぱくに言うと、好き嫌いでいとおしさや愛情の向け方は違うが、知性を基準に生き物を分別することはしない。
欧米諸国と激しい対立を生じさせかねない思想戦をやる勇気はないだろうが、環境を問題視するなら、捕鯨よりも牧畜のほうが問題であり、海洋資源トータルを考えるなら、海洋の食物連鎖で頂点に立つ鯨を“過大に”増加させるほうが危険であることなどは、声を大にして主張してほしい。
※ 参照投稿
「調査捕鯨 北西太平洋は捕獲数半減で実施:調査捕鯨 来年度以降は南極海でも:調査捕鯨全面禁止判決が出るまで継続? 」
http://www.asyura2.com/14/senkyo164/msg/377.html
「JAZA総会 イルカ入手に懸念の声相次ぐ:反捕鯨類運動に関する秋篠宮の認識も甘い」
http://www.asyura2.com/15/kokusai10/msg/763.html
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政府 クジラなどの問題で国際司法裁判所の裁判受けず[NHK]
10月28日 20時53分
政府は、クジラやマグロなど海洋生物資源に関する紛争については、今後、国際司法裁判所の裁判を受けないことを決め、国連に通告していたことが分かりました。
オランダのハーグにある国際司法裁判所は、国家どうしの紛争を国際法に基づき裁く国連の機関です。一般の裁判所とは異なり、訴える国と訴えられる国の双方が同意しなければ、裁判は成立しない仕組みになっています。
政府は、クジラやマグロなど海洋生物資源に関する紛争について、今後、国際司法裁判所の裁判を受けないことを決め、今月6日、国連に通告していたことが分かりました。その理由について、政府は「国際司法裁判所には海洋生物資源に関する規定がなく、より専門的な機関で解決を図るべきだ」と説明し、今後、紛争が起きた場合には、ドイツにある国際海洋法裁判所などで解決を図る考えです。
こうした決定の背景には、日本の南極海での調査捕鯨を巡って、去年3月、国際司法裁判所が「調査が科学的な目的に沿っていない」などとして、日本敗訴の判決を出したことがあります。当時、日本は、調査捕鯨は科学的な根拠があると主張していましたが、この判決を受けて、調査方法の見直しを迫られました。
日本は、昭和33年にすべての分野で裁判に応じる宣言をしていますが、一部の分野で裁判を受けないことを決めたのは、今回が初めてとなります。
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20151028/k10010286111000.html
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