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TPPが漂流するのはこれからである
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2015年10月25日 天木直人のブログ 新党憲法9条
「漂流」すると思われたTPPがギリギリで大筋合意した。
TPPに賛成する者たちは、きまってこう歓迎する。
しかし、TPP反対論者は悲観する事はない。
TPPが漂流するのはこれからであるからだ。
安倍政権がTPP臨時国会から逃げ回っている。
そう思ったら、なんと来年の通常国会でも議論しないという。
よほどTPP秘密交渉を追及されることが怖いと見える。
そう思っていたら、それだけではない。
TPP国会を急がない理由が奮っている。
米国議会での承認がどうなるかわからない中で、日本が急いで批准する必要はないからだ、というのだ。
じつはその通りなのだ。
米国の議会でTPP審議が紛糾することは必至である。
そしてTPPを推進したオバマ大統領は、来年になれば次期大統領選挙が本格化して、もはや影響力は完全になくなる。
次の大統領が誰になろうと、オバマ大統領の推進した政策のために汗をかく馬鹿はいない。
ましてや評判の悪いTPPを熱心に批准しようとする者はいない。
民主党のヒラリー候補に至っては大統領選でTPP反対を唱える始末だ。
そんな米国の迷走を見て、その他の国の議会もまた議論が噴出するだろう。
そんな中で、ひとり安倍首相が国会でTPP推進を唱えたら笑い者になる。
国際条約が合意されても、それを議会が承認しないため、いつまでたっても米国が参加しない例は、これまでにもある。
もし今度のTPPがそうなったら、言い出しっぺの米国が不参加となるのだから、TPP交渉はなんだったのか、ということになる。
究極のちゃぶ台返しだ。
はたしてTPPはどうなるのか。
TPPが漂流するのはこれからであると私が言う理由がここにある(了)
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