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安倍首相(左)と加藤一億総活躍相。看板をかけただけでは誰も活躍できない
森永卓郎氏、“一億総活躍社会”は「例えるなら国家総動員と同じ」
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20151023-00019758-jprime-life
週刊女性PRIME 10月23日(金)16時0分配信
安保法成立への反発を受け流した安倍首相は、国民の目を景気回復に向けさせようとして“アベノミクス新3本の矢”を言い始めた。旧3本の矢は大多数の国民にメリットがないままフェードアウト。今度は「一億総活躍」と大きく出たけれど、本当に実現できるのか。
今回、安倍首相が提案する新3本の矢は、@2020年ごろまでに国内総生産(GDP)600兆円、A'20年代半ばまでに出生率1・8、B'20年代初めまでに介護離職ゼロというもの。国民生活を向上させるために安倍首相が放った矢は、これで合計6本になる。いまだ景気回復の実感が伴わないのはどうしたことか。
新3本の矢の実現度をジャッジする前に、旧3本の矢の成果を確認しておきたい。
経済アナリストで獨協大学教授の森永卓郎氏は「旧第1の矢の金融緩和は、とてつもなく大きな効果をもたらしました」として次のように話す。
「民主党政権末期の3年前と比べると、いまは少し落ちましたが、株価は約2倍になっている。失業率も5年ぶりに3%台に下がりましたし、15年続いたデフレも止まりました。企業の倒産件数はバブル期並みの低さです。旧第2の矢の財政出動はたいしたことをやらなかったのでニュートラルです」
問題は旧第3の矢の成長戦略だ。森永氏が続ける。
「失敗といえば失敗なんですけれど、わかっていてあえてやったことですからね。所得格差を開きにいって、何十億円と稼ぐ金持ちが増えました。どの立場に立つかですが、つまり金持ちにはよかったということ。
ただ大多数の国民にとっては、大卒者が売り手市場になって就職がしやすくなった程度。給料は増えていないので功罪相半ばといったところ。でも、これからは確実にマイナスにいくと思います」
森永氏は「安倍首相が言う“一億総活躍社会”はわかりやすい言葉で言うと、国家総動員なんです」として次のように指摘する。
「昭和16(1941)年1月、当時の近衛文麿内閣は人口政策確立要綱を閣議決定しています。内地人口を昭和35年に1億人にするため、1人の女性に子どもを5人産めという内容でした。銃後の守りを固める狙いです。新3本の矢はあまりにそっくりで、子どもの数が1・8人になっただけ。
女性は子どもを産み、働いて、なおかつ介護までしろというムチャクチャな要求です。ちなみに昭和16年の12月には太平洋戦争に突入しました。歴史は繰り返します。安保法と重ねると富国強兵策なんです」(森永氏)
たしかに、あまりに不気味な一致だ。
◇
菊池桃子さんら15人、1億総活躍会議の民間議員に
http://www.asahi.com/articles/ASHBR35XBHBRUTFK001.html
2015年10月23日13時42分 朝日新聞
加藤勝信・1億総活躍担当相は23日、安倍政権が掲げる「1億総活躍社会」の実現に向けた政策を協議する国民会議のメンバーを発表した。議長には安倍晋三首相が就き、関係閣僚13人が参加する。民間議員には、タレントの菊池桃子氏ら15人を選んだ。
菊池氏は、タレント業と子育てを両立させていることや、母校の戸板女子短大(東京都港区)の客員教授として雇用政策に詳しいことなどから選出。ほかには人口減で存続が危ぶまれる「消滅可能性都市」を指摘した日本創成会議座長の増田寛也元総務相や、経済界からは経団連の榊原定征会長、日本商工会議所の三村明夫会頭らもメンバー入りした。
初会合は、首相が海外出張から帰国した後の29日に開く方向。政府は国民会議の議論をもとに、11月中に緊急対策の第1弾をまとめる予定だ。
■1億総活躍国民会議の民間議員(敬称略)
飯島勝矢・東大高齢社会総合研究機構准教授
大日方邦子・日本パラリンピアンズ協会副会長
菊池桃子・タレント
工藤啓・NPO法人「育て上げネット」理事長
榊原定征・日本経済団体連合会会長
白河桃子・ジャーナリスト
高橋進・日本総合研究所理事長
対馬徳昭・社会福祉法人ノテ福祉会理事長
土居丈朗・慶大経済学部教授
樋口美雄・慶大商学部教授
増田寛也・元総務相
松為信雄・文京学院大人間学部教授
松本理寿輝・まちの保育園代表
三村明夫・日本商工会議所会頭
宮本みち子・放送大副学長
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