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TPP国会審議を逃げる安倍自民党とそれを助ける岡田民主党ー(天木直人氏)
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23rd Oct 2015 市村 悦延 · @hellotomhanks
TPP秘密合意の内容を政府が小出しにしてきた。
コメや牛肉などの特定重要品目の関税引き下げばかりが報道されて来たが、
野菜などその他の農産品の関税引き下げが報道されたのはついこの間だった。
そしてついに関税以外のルールづくりについても発表し、
これをきょうのの各紙が一斉に詳しく報じている。
著作権や食の安全や医療保険や、
そしてあの悪名高い投資家が国家を訴えることのできる「紛争解決条項」などがそれだ。
これだけ膨大な分野にわたるルール作りが国民にどれほどの影響を与えるか。
それは十分に国会で審議されなければいけない。
メディアが報じるだけでは国民は何のことかわからない。
書いているメディアの連中も十分に理解していないに違いない。
いや、安倍首相や甘利担当大臣ですら全貌を知らない。
なぜならば秘密交渉であり、
その意味するところを本当に理解しているのは担当の官僚だけだからだ。
だから国会で専門的観点から徹底追及して国民にその利害得失を知らせなければいけない。
安倍首相や甘利大臣を立ち往生させなくてはいけない。
そうすることによって、次々と国民が不安を抱く疑問点が出てくる事は間違いない。
TPP臨時国会の早期召集が必要な理由がそこにある。
安倍自民党が臨時国会を避ける理由がそこにある。
いや、臨時国会だけではない。
その後の通常国会でも、TPPは安倍自民党にとってやっかいな一大問題なのである。
その事をきょう10月23日の日経新聞で、二階俊博総務会長がはからずも白状した。
TPP承認は参院選に与える影響を避けるために通常国会で処理することにこだわらないと。
二階は言う。
農家の命がかかっていると。
自民党の命がかかっていると。
二階はそうしか言わないが、国民全体の命がかかっているのだ。
おそらくすべての国が同様の問題を抱えているに違いない。
秘密合意の全貌が議論されれば、すべての国の国会、議会で、議論が紛糾するだろう。
野党は、その他の国の国会、議会の議論を横目で見極めながら、
政府を追及していかなければいけない。
そうすることによって秘密合意の同床異夢が明らかになる。
どの国が有利で、どの国が不利か、日本は得をしたのか損をさせられたのか。
そのことがはっきりする。
特に対米関係においてどこまで日本が譲歩させられたがわかる。
これほどまでに重要なTPPの国会審議である。
野党第一党である民主党が本気で追及すれば安倍自民党政権は窮地に立たされることになる。
ところがである。
これから書くことがこのメルマガで言いたい事である。
きょう10月23日の読売新聞は小さく報じていた。
民主党は10月22日、
民主党の経済連携調査会(会長・古川元久元国家戦略相)の初会合を開いたと。
そこで古川会長は何と言ったか。
「我が党は経済連携を推進する立場だ」と述べたというのだ。
世論調査では国民の多くが大筋合意を評価する中で、
「TPPを正面から批判するのは難しい」(民主党幹部)というのだ。
これでは安倍政権を追及できないはずだ。
おりから岡田民主党は22日の記者会見で
安保法案廃止の提案を次期国会に提出する方針を明らかにしたらしい(10月23日朝日新聞)。
しかし、安保法制の全廃ではなく一部だという。
これはまさしく修正協議だ。
安保法案の是認だ。
TPPといい、安保法案といい、岡田民主党は第二の自民党であり、
安倍自民党政権の補完勢力ということである。
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