http://www.asyura2.com/15/senkyo195/msg/229.html
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元々単純な理屈なのだが、この期に及んで、「財政出動か追加緩和か」というおかしな問いを発しているメディアはおかしい。
アベノミクスの第一の矢でもある黒田日銀の異次元量的金融緩和政策は、「経済はキタイだ!」という期待感の発露としてのコケ威しを排除すれば、たんなる「国債サイクル維持」(金利の上昇を防ぎつつ国債の追加発行・償還をスムーズに進める)政策でしかない。
バズーカとも言われた金融政策の結果は、日銀当座預金が300兆円に迫る勢いでカウントアップされてきたベースマネーの増大であり、肝心のマネーサプライ(貸し出し増加を反映)は緩やかに増加しているに過ぎない。
円安への転換も、日銀の緩和政策が始まる前、ECBの南欧諸国分を含む国債の無制限買い取り表明でユーロ銀行危機に終息が見え始めた12月10月から始まっており、金融緩和政策の“恩恵”ではない。
仮にだが、金融緩和政策で円安が進むとしても、現状の日本では、輸入品の価格上昇で消費者物価がアップする“弊害”しか生まれない。(昨年8月から始まった原油価格の大幅下落(100ドル超が50ドル前後まで)が日本経済にとって“救世主”になっている)
銀行の資金運用難に象徴されるように、日本が抱える問題は、カネ余りであってカネ不足ではない。カネ不足ではないのだから、金融緩和を行ったからといって景況が良くなるわけではない。
現在の日本で景況を少しでも良くする政策は、低所得者の可処分所得増大(バラマキでも可)策・非正規労働者を中心に将来不安を緩和する社会保障(社会保険補填)政策・またすぐに行われると怯えている17年4月の消費税増税の無期延期である。
財政出動といっても、活動力(人的資源)制約に陥っている公共投資ではそれほど効果が期待できない。
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中国減速、安倍政権に逆風 財政出動か追加緩和か…国内企業萎縮で模索
SankeiBiz 10月20日(火)8時15分配信
デフレ脱却宣言が視野に入っていた安倍晋三政権が、想定以上の逆風にさらされている。中国経済の減速が鮮明になり、国内企業が萎縮しているからだ。霞が関の官僚も「チャイナショック」を想定し、対応策を模索する。難局を打開する安倍政権の対策は大規模な財政出動か、日銀による追加金融緩和か…。
自民党総裁選を無風で再選した安倍首相は、総裁2期目も経済最優先路線を貫く。9月末の訪米中の講演では「一にも、二にも、三にも経済だ」と語り、国内外に経済再生への取り組みを進めることをアピールした。アベノミクスの新三本の矢で経済成長を再び軌道に乗せるシナリオだが、首相がことさら経済を強調する背景には強い危機感がある。
危機感の最大の要因は中国の景況感の悪化だ。英調査会社、マークイットが発表した9月の中国製造業購買担当者景況指数(PMI)速報値は47.0と、8月確報値の47.3から一段と下降。好不況を判断する分かれ目の50を7カ月連続で割り込み、2009年3月以来、6年半ぶりの低水準に落ち込んだ。さらに、19日発表された中国の15年7〜9月期の実質国内総生産(GDP、速報値)は前年同期比6.9%増と、6年半ぶりに7%を下回った。「中国景気の減速は明らかで、先行きには自信を持てない」(大手証券)との見方が大勢を占める。
中国からの“突風”に、国内企業は急速に萎縮しつつある。フジサンケイビジネスアイが9月23日にまとめた主要企業アンケートによると、中国経済の動向について「減速」と回答した企業は約9割に達した。“爆買い”と呼ばれる訪日中国人観光客の消費意欲の減退や輸出の減少が表面化すれば、企業活動に悪影響を及ぼす。これに対し、日銀は国内経済は全体として「緩やかな回復を続けている」との強気の姿勢を崩さない。だが、15年4〜6月期のGDP改定値は、物価変動の影響を除く実質で前期比年率1.2%減。日銀が今月1日に発表した9月の全国企業短期経済観測調査(短観)は、大企業製造業の景況感が3期ぶりに悪化。経済産業省幹部は「海外経済の減速など先行きが懸念されるほか、消費の伸び悩みも響いた」と語る。
麻生太郎財務相は否定しているが、政府内で景気刺激のための補正予算編成が視野に入ったのは8月だ。中国が3日連続で人民元を切り下げ、世界同時株安を招いた時期と重なる。財務省幹部は頻繁に首相官邸を訪れ、チャイナショックの説明を繰り返した。9月半ばには、同省をはじめ経済官庁の幹部が東京都内の和食店にひそかに集まり、現状分析と今後の展望を協議した。「下手をすれば、リーマン・ショック級の衝撃がくる」などの意見が飛び出し、「効果的な対抗策を検討すべきだ」との認識で一致した。
9月末、安倍首相は旧知の政界関係者からの電話に熱心に耳を傾けていた。「日銀は相変わらず動きが遅い。このまま何も手を打たなければ、恐らく株価は1万6000円を割り込むことになるだろう」。その言葉通り、日経平均株価の終値は同月29日、中国経済への不安から前日比714円安の1万6930円となり、約8カ月半ぶりに1万7000円を下回った。
「風邪が悪化する前に予防的措置を取るのがベター」。首相官邸には、日銀による追加金融緩和を期待する声は多い。日銀は昨年10月末、「原油安で企業や家計のインフレ意識が低下するリスクを未然に防ぐ」との理由で追加緩和に踏み切った。物価上昇率2%の目標達成が危ぶまれる中、黒田東彦総裁は9月下旬に安倍首相と会談。金融緩和を実施するための環境整備は整ってきているとの見方は根強い。黒田氏は「(中国は)財政・金融政策によって安定的な成長を続けていくだろう」と中国当局の政策対応に期待を示しているが、黒田氏を知る財務官僚OBは「『中国が効果的な対応をしなければ、こちらが動くぞ』と言っているようなものだ」とみる。中国経済の低迷という難局に立ち向かう安倍政権の次の一手に、国内外の熱視線が注がれている。
最終更新:10月20日(火)13時38分
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20151019-00000000-fsi-bus_all
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