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ボタンをかけ違えた共産党の国民連合政府の呼びかけ
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2015年10月20日 天木直人のブログ 新党憲法9条
共産党の志位委員長が国民連合政府の実現を目指している。
きのう発売の週刊サンデー毎日(11月1日号)で大きなインタビュー記事が掲載されたかと思ったら、きょう10月20日の朝日新聞紙上にも大きなインタビュー記事が掲載された。
志位委員長は今後もあらゆるインタビューに応じ、その実現に向けて説明責任を果たそうとするに違いない。
それを読むと本気度が伝わって来る。
ここまでくれば失敗は出来ない、とまで言って覚悟のほどを見せている。
私はそれを信じ、奏功する事を期待する。
そしてそれが奏功すれば、私が新党憲法9条構想をすすめて競合する意味はなくなる。
しかし、残念ながらうまく行かないだろう。
なぜか。
それは共産党が順序を間違えたと思うからだ。
共産党が国民連合政府を言い出せば言い出すほど、アレルギーが強まるからだ。
どうすればよかったのか。
まず野党第一党の岡田民主党と秘密裏に協議し、合意を図り、そして岡田民主党がその他の野党と話し合い、うまく行きそうになった段階で、岡田民主党の提案として、それを公表すべきだったのだ。
いきなり共産党が国民連合政権を言い出したところに戦略ミスがあったのではないか。
そして志位共産党がメディアに露出し、国民連合政府をあたかも共産党の手柄のように呼びかければ呼びかけるほど、他の野党は腰が引けてくる。
もっとも、志位共産党が真っ先に岡田民主党に呼びかけて協議をしたところで、保守を自認する岡田・枝野民主党は乗って来なかっただろう。
そうであれば、そもそも国民連合政府構想は、最初からうまく行かない運命にあったということだ。
すべての責任は野党第一党の岡田・枝野民主党にあるということだ。
今度の共産党の呼びかけがうまく行かないなら、野党の選挙協力はうまくいかない。
選挙協力をバラバラに進めるなら上手く行くはずがない。
このままでは安倍自公政権を倒すのは無理だ。
既存の政党、政治家の野合ではどうにもならないということだ。
その時こそ新党憲法9条のようなものが必要だと皆が気づくだろう。
既存の政党、政治家が生き残りをかけて必死になっている今は、無理をして急ぐべきではない。
そして新党憲法9条構想は、私が実現しなくてもいい。
誰かがそれに気づいて、実現する時がくればいいのだ。
そのキーワードは政治に関わる事は特権ではないということだ。
それどころか政治などまともな者がすることではないという認識だ。
人間の営みには、政治よりもはるかに重要な事が人の数ほどある。
しかし誰かが世の中がうまく行くように政治をやらねばならない。
政治が正しくなる時は、無私の志と、官僚を使いこなせる能力を持った者たちが、奉仕の精神で立ち上がる時だけである。
それが無いものねだりというのなら、それまでである(了)
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