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TPP交渉に首藤信彦氏「日本はイカサマ麻雀にハメられた」(日刊ゲンダイ)
http://www.asyura2.com/15/senkyo195/msg/157.html
投稿者 赤かぶ 日時 2015 年 10 月 19 日 08:00:05: igsppGRN/E9PQ
 

             TPP阻止国民会議事務局長の首藤信彦氏(C)日刊ゲンダイ


TPP交渉に首藤信彦氏「日本はイカサマ麻雀にハメられた」
http://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/166322
2015年10月19日 日刊ゲンダイ


■米、カナダ、メキシコはグル


 4日間も延長し、「大筋合意」したとされるTPP交渉。安倍首相は「国家百年の計」「国益にかなう最善の結果を得た」と悦に入り、大マスコミは〈巨大経済圏の誕生〉〈参加12カ国の経済活性化〉と手放しでホメちぎっているが、真に受けたらダメだ。衆院議員時代からTPPの危険性を指摘し、米アトランタで開かれた閣僚会合をウオッチした反対派の急先鋒、TPP阻止国民会議事務局長の首藤信彦氏は、「安倍政権はTPPの罠に見事に引っかかり、タヌキの葉っぱを買わされた」と断じる。


――甘利TPP担当相が行司役として「大筋合意」をまとめたと伝えられています。


 甘利大臣は行司すらやってませんし、日本は交渉なんかしていません。他国は2国間協議で丁々発止やりあっているのに、日本は蚊帳の外だった。日本の交渉団メンバーは所在なさげに街中をぷらついたり、近くのホテルでコーヒーを飲んで時間を潰すありさまだったんです。アトランタ会合は猿芝居、つまりヤラセだった。開催前から内閣府が自民党議員や農業関係団体などに「必ず決めますから、ぜひ現地入りしてください」と触れ回っていたんです。おかしな話でしょう。自動車の原産地規制をはじめ、新薬のデータ保護期間や農産品など、問題は山積みなのに。前回のハワイ会合から2カ月足らず、たった2日間でまとまるなんて考えられない。「大筋合意らしきモノ」をつくりたかった日本の強い働きかけで形式的に集まっただけだったんです。


――アトランタ会合前に話はついていたということですか。


 要するに“シャンシャン総会”だったんです。閣僚会見後に行われた渋谷内閣審議官によるブリーフィングで、内閣府と農水省が大量のペーパー資料を配布したことでも分かるように、東京でお膳立てしてあったんです。来夏の参院選での争点化を避けたい安倍政権は、一刻も早く「大筋合意」という形をつくって予算をバラまき、批判の矛先をそらそうと焦っていた。それで、7月に開催された前回のハワイ会合ですべてのカードを切って決着させようとしたんです。ところが、思わぬ誤算が生じた。乳製品の輸出拡大を狙うニュージーランドと自動車の原産地規制にこだわったメキシコです。日本から見れば、最後の瞬間に会合をブチ壊され、米国はそれを止めようともしなかった。結果、ハワイは見送り。9月21〜22日にサンフランシスコで日本、米国、カナダ、メキシコの4カ国が自動車をめぐって協議した。パニクった日本が折れて、部品の域内調達率を45%程度とすることになったのです。


――メキシコはなぜそこまで強硬姿勢を貫けたのでしょうか。


 日本以外の3カ国は裏で握っていたとみています。メキシコ政府の後ろにはカナダ政府がいて、さらにその後ろにはカナダ自動車労組(CAW)、全米自動車労組(UAW)、米国の民主党――とつながっている。つまり、メキシコの主張は米国案。日本はイカサマ麻雀に誘い込まれたようなものだった。だから、アッという間に決着し、アトランタ会合への流れができたんです。


――日本はカモにされたんですね。


 メキシコ、カナダにもメリットがありますが、最も利を得るのは米国。米国の中小企業から部品をどんどん買え、ということなんです。米国はアトランタ会合がスタートする前にキックオフパーティーを開いていたのですが、その席でUSTR(米通商代表部)のカトラー次席代表代行は「米国の中小企業のためには、世界の貿易協定に空白をつくってはならない」「われわれは死に物狂いでTPPに取り組んでいる」と強調していました。


 TPPは対中国戦略の側面もある。中国がAIIB(アジアインフラ投資銀行)を創設して攻勢を強める一方、米国の衰退は誰の目にも明らか。米国は何としても身内の仕組みが欲しい。内容はともかくとして、形だけはつくっておこうと。だからTPPは竜頭蛇尾で十分なんです。日本にとってTPPは農業には大ダメージだけれど、商工業は輸出増で潤うと思われているようですが、それは大間違いです。日本企業の輸出が増えるのではなく、米国の中小企業が日本にどんどん輸出してくるのです。日本政府が外国企業の活動を後押しすることも取り決められています。


■会見で「おめでとう」と言った日本メディア



TPP阻止国民会議事務局長の首藤信彦氏(C)日刊ゲンダイ


――日本の大マスコミはそうした情報を一切伝えず、お祝いムードに加担しています。


 閣僚会見の質疑で「おめでとうございます!」と切り出した日本のメディアにはあきれました。その時点ではロクに情報を得ていなかったはずです。政府は交渉内容を明かそうとしなかったし、会合の会場は出入り禁止だった。渋谷審議官のブリーフィング資料でようやく概要が分かった程度でしょう。そもそも、日本では「大筋合意」に達したと報道されていますが、それ自体も怪しいものです。〈大筋合意したのか?〉と問われたUSTRのフロマン代表はイエスともノーとも答えず、言葉を濁していた。共同宣言もありません。それもそのはずで、貿易協定が一変する重要な会合だったにもかかわらず、3カ国は代理出席だった。「大筋合意することに合意した」というのが真相に近いという感触です。


――日本からむしり取ろうとする米国も妥結を急いでいたのでは?


 一言で言えば、TPPは米国が周到に仕掛けた罠なんです。TPPは表部隊と裏部隊がワンセット。表のTPPと裏の2国間協議は一体化されていて、TPPが発効しなくても2国間協議の合意事項は効力を発する仕組みになっているんです。米国はTPPがどう転んでもオイシイ思いができる。渋谷審議官の会見で配布されたペーパーにも記してありますが、日米間はあらゆる分野で交換文書をまとめている。例えば、自動車の非関税措置はTPP発効までに実行することになっています。


――日米並行協議ですね。いつの間にそんな不平等条約を押し付けられたのですか。


 安倍首相は野党時代はTPPに反対していました。それなのに、政権に返り咲くと手のひらを返し、アベノミクスを進めるために米国にTPP参加を頼み込んだ。それで突き付けられたのが日米並行協議です。米国は日本との間に経済問題が持ち上がると、必ず安全保障問題で攻めてきます。50年代に起きた日米貿易摩擦は「糸と綱を取り換えた」と言われた。糸は繊維、綱は沖縄。繊維で譲歩して、沖縄返還に至ったのです。TPPでは中国の尖閣諸島進出や北朝鮮の核・ミサイル開発をネタに揺さぶられ、バンザイしてしまった。どれも架空の話で、まるでタヌキの葉っぱですよ。日本は米軍の力を借りなければ情報収集はおろか、自国防衛もままならない。軍事オンチだからシーレーン(海上交通路)の脅威をあおればたちまちヘタる、というのが米国の認識なんです。


――TPPはどこに向かっていくのでしょうか?


 17年に誕生する米国の次期大統領が新体制を敷くまで進展しないでしょう。TPPは「参加6カ国以上、GDP合計が85%以上」という条件をクリアしなければ発効できず、日米のどちらが欠けてもパーです。これから事務レベルで内容を詰め、2〜3カ月以内に最終的な協定案をまとめて署名する。その後、議会で批准する手続きを踏まなければなりませんが、米国は署名90日前に議会への通知を求められる。急ピッチで作業が進んだとしても署名は来年1月。経済効果などの調査もありますから、審議入りは2月以降でしょう。その頃は大統領選の予備選挙が本格化していて、TPPどころではありません。


――有力候補とされる民主党のヒラリー・クリントン前国務長官やバーニー・サンダース上院議員は反対派。共和党のドナルド・トランプ氏も猛批判しています。


 過去にも、国連の前身の国際連盟や40年代のITO(国際貿易機構)など、主導した米国が議会に拒否されて参加しなかった例はいくつもある。米国はTPPにこだわる必要がありませんから、発効しない可能性が高いとみています。しかし、日本は日米並行協議を背負わされてしまった。全産業がリスクにさらされ、国のあり方そのものが変容する危機に直面しているのです。


▽すとう・のぶひこ 1945年、中国・大連生まれ。慶大大学院博士号取得(経済政策)。伊藤忠商事、東海大教授、テレビキャスターなどを経て00年、民主党公認で衆院選初当選。12年まで3期6年務める。共著「私たちはなぜTPPに反対するのか」など。


 

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コメント
 
1. 2015年10月19日 08:49:15 : qpd25J8Ajs
えー、そうなんだ、TPP発動しなくてもFPAにはめられているのだ。では韓国の後追い確定ではないか。それも韓国以上に厳しい制約があるはず。どうしたらいいのだろう。アメリカ人になるしか生きる道はないかも。売国奴安倍、本当に日本を売ってしまったようだ。

2. jk 2015年10月19日 10:25:38 : QW.9qSn21uBt. : tceVB0iwr6
ゲンダイ紙はマスコミ界の山本太郎氏的存在ですね。大手マスコミが取り上げないTPP交渉の二元的交渉、安倍政権のTPPに対する考え方、それによる行動の経過を首道氏の談話を通して明らかにしてますね。

TPPが日米二国間協議交渉を同時に行っていたとの事実は、自分は恥ずかしながら初めて知りました。また、安倍総理がアベノミクスの為に自らTPP参加を申し込んだ事も初めて知りました。

また、安倍総理がTPPを来夏の参議院選挙での争点化を避けるために一刻も早く大筋合意という形を作って予算をバラマキ批判の矛先をそらそうとする事も良く分かりました。


3. 2015年10月19日 21:53:56 : lOuxOp9Rdk
アメリカの中小企業が日本への輸出で大儲けなら、アメリカに出稼ぎに行くよ、俺はねー

馬鹿な自公政権が牛耳る日本という国が嫌いだから


4. 2015年10月20日 02:29:59 : LY52bYZiZQ
Domestic | 2015年 10月 20日 02:00 JST

TPP重要5項目、3割関税撤廃

 環太平洋連携協定(TPP)で政府が関税を撤廃する品目の全容が19日、判明した。日本が保護を求めていたコメや牛・豚肉など農業重要5項目の586品目のうち、関税を撤廃する品目が約3割の174品目に上る。牛肉の牛タンや、乳製品のフローズンヨーグルトなどが含まれる。日本の農林水産物では2328品目のうち81%の関税を撤廃し、19%に当たる443品目を残すだけになる。

 政府は重要5項目について「聖域」と位置付け「関税撤廃の例外をしっかり確保した」(安倍首相)と説明している。だが、実際には多くの品目が自由化されることが確認され、TPPの影響範囲の広さが裏付けられた。


{共同通信}

http://jp.reuters.com/article/2015/10/19/idJP2015101901002316


5. 2015年10月20日 02:53:23 : Mz0XqnNMiM

巻き返しの希望

まともな言論が体をなしている健全な状態で生き残っている


6. 2015年10月20日 06:41:37 : ApE8e9gMWg
「注目の人直撃 首藤信彦」
安倍政権はイカサマ麻雀にハメられた。米、加、墨はぐる。裏で握っている。

米はTPPが発効しなくても日本との二国間協議の合意事項は効力を発する。
クリントンが大統領になって流れても平気。

カトラー、米国の中小企業のためには、世界の貿易協定に空白をつくってはならない。
米国は自国の雇用拡大のため輸出拡大のためにTPPを利用する。

一方、日本は「日本なんかどうなってもいい」という甘利大臣の下
米の使いパシリでなぜかTPPをまとめようと走り回り、自国の権益を完全放棄する。

そんな、甘利に、会見でおめでとうと言った日本のメディア、
日本の大手メディアは概ね売国民。ジャーナリズムからは対極にある御用メディア。
今回大筋合意したかどうか分からない。
NHKを始め大手メディアが言っているだけ。

TPPは農業という産業を潰す。農協も補助金で誤魔化されたらいかん。
生活が根底から破壊される。


7. 2015年10月20日 07:12:16 : VpqbKkIwFc
鴨が 葱と鍋を背負って 自分から 罠に飛び込んだ。                 
飛び込ませたのは、日頃から真実を報道しない マスコミのデマで本当のことが
見えなくなっている 日本国民・政治家・・・だから。

マスコミには 外国資本(グローバルな無国籍資本)が 法律の枠(20%)を超え、又は筆頭株主であることを、外国資本 ゼロのテレビ 東京MX 番組 木曜ダンディー で苫米地英人氏が述べていた。
 
日本国民は 知らず知らずに 外国資本(グローバルな無国籍資本)によって
創られている 10/20



8. 2015年10月20日 12:22:21 : LY52bYZiZQ
International | 2015年 10月 20日 11:41 JST 関連トピックス: トップニュース

TPP総合対策11月下旬、経済効果は年内とりまとめへ=甘利担当相

http://s2.reutersmedia.net/resources/r/?m=02&d=20151020&t=2&i=1088250449&w=644&fh=&fw=&ll=&pl=&sq=&r=LYNXNPEB9J034
 10月20日、甘利担当相は、TPP総合対策を11月下旬に、経済効果は年内にとりまとめる方針を示した。4月、フロマン米通商代表との会合の後で記者会見する甘利担当相、都内で撮影(2015年 ロイター/Issei Kato)

〖東京 20日 ロイター〗 - 甘利明経済再生担当相は、20日の閣議後会見で、環太平洋連携協定(TPP)総合対策を11月下旬に、経済効果は年内にとりまとめる方針を示した。

TPP関税交渉の全容がまとまり、関税撤廃率などを公表した。それによると、日本の関税撤廃率は、品目ベース・貿易額ベースともに95%。日本以外の11カ国は99%ないし100%となる。品目ベースの関税撤廃率では、農林水産品は日本が81.0%。日本以外の11カ国全体では98.5%。工業製品は、日本が100%。日本以外の11カ国全体では99.9%になる。

これを踏まえた総合対策などについて甘利担当相は「対策本部で対策がまとまるのは11月下旬あたりだろう。また経済効果については年内には説明できるようにしたい」と語った。

短期的な対策に伴う補正予算編成については「影響を精査し、どういう政策が必要かを検討したうえで、短期・中長期に何をすべきか浮かび上がってくる。総合対策がまとまるなかで、期間や規模が明らかになってくる」と述べるにとどめた。

http://jp.reuters.com/article/2015/10/20/tpp-amari-idJPKCN0SE04H20151020


9. 2015年10月20日 14:30:42 : EnkDMWnCbw
はめられたんじゃないと思うよ。
はじめから自民党は罠と知りつつ自ら蟻地獄にはまりに行ったって事でしょ。
だって、国民のほとんどがそんな事は百も承知していたのに、政権や議員が知らなかったわけがないでしょうが!
はめられたと言うより、アメリカ様に肩を抱いてもらって、頭なでなでしてもらって、安倍政権維持を許して貰おうと、日本をわざわざ差し出しに行ったんでしょ。
その道しかなかったんでしょ、安倍には。

10. 2015年10月21日 01:51:10 : oCbf3v71OQ
中国•ロシアVS日本•アメリカ…

経済的にも軍事的にも本格大規模衝突する日へ向けての
布石の一つなのでしょう。


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