http://www.asyura2.com/15/senkyo194/msg/870.html
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大東亜戦争に突入して行く日本について述べたチャーチルの演説があります。
「広大な、陰惨な舞台を出来るだけ冷静に見渡して見ますと、日本国民が全く不必要に世界的闘争の渦中に飛び込んで、殆ど人類の四分の三に及ぶ人口をもつ太平洋諸国を敵に持つということは、まことに無謀な冒険のように思われます」(1941.11.10、ロンドン市長午餐会、於ギルドホール)
この「太平洋諸国」という所を「イスラム諸国」に置き換えたら、またヒョットコアソーがシタリ顔で語る(「中国包囲網」としての)アジアから中東に至る「自由と繁栄の弧」は又「イスラムの弧」であることも考え合わせたら、そのものズバリ、まさに今日、「対テロ戦争」に参加しようとしている日本に向けられたものとなるのが分るでしょう。
こちらではそれ程多くはないとは思いますが、アベの掲げる「積極平和主義」やそれを翼賛する連中の言う「平和の為に」を鵜呑みにし、それをオウム返しするしかノォのない、例えば真相の道とか4153の如き特Bについて言うなら、それは78年前の国民の意識と何ら変わりない、それこそ「歴史認識」が全く欠格していると言いうしかない。 何故ならそれは、78年前に何が有ったのかを知らない、という事なのだから。 その頃の流行った歌の文句に在った様に、「東洋平和のためならば」(『露営の歌』)と、平和を積極的に創り出す為に軍隊を送り出す−今日で言う、イワユル「積極的平和主義」によるものであり、78年前の「日華事変」もそのようにして始まったのです。 その際の大義名分が「討匪戦」(匪賊を討伐する)ー即ち「悪漢退治」ということですが、あくまでもそれは此方側からみた悪者であり、現地或いは客観的に見たら丸で違っていた事は、70年経った現在では、『正論』や『WILL』など、歴史及び事実の捏造を生業とする手合いを除いたら、明らかでしょう。 そうして、78年前の「匪賊」が今日の「テロリスト」ー丁度、旧タリバン政権やフセイン政権残党勢力と殆ど変わらない位置付けになるーということも。 更に踏み込んで言えば、それは又、アメリカを意識した行動である、という点においても。 違いは、アメリカがこちら側に居るのかあちら側に居るのかですがーだから、真の問題は、果たしてそれが本質的な違いなのか?という処に在ります。 勿論、「対テロ戦争」への参加を志向するアベ等は、それこそが決定的な違いと思い込んでいることでしょう。
だが、果たしてそうか? 結局それは、日本が先の戦争をどのように総括しているのか?という問題に帰着します。
この前の「アベ談話」に窺われる様に、自ら疑問を呈した「東京裁判史観」を準えるしかノォのないところを見れば、依然として、自前の総括は出来てはいないのは明らかですが、過去に何をやったのか解らないから、これからやろうとしている事(の意味)も解らないのでしょう。 ま、もしかしたら、逆に、アベ等は、アメリカは「対テロ戦争」と「討匪戦」を同類と見てくれるかも知れないと淡い期待を掛けているのかも知れないし、あわよくばそういった昔の負債をチャラできると考えている、のかも知れないけど、もちろん、それは有り得ないことなのです。
戦後世界の支配体制であるヤルターポツダム体制ですが、新クリミヤ戦争というべきウクライナ紛争(ヤルタがその中に在る意味を考えよ)に現れている通り、ヤルタ体制(その真の標的はドイツ)は終わったーそれが欧州諸国が「記念」を地味にした意味だろうし、東欧を中心に、ドイツに替わって、ロシアが標的となった処にもそれが現れています。 その一方、ポツダム体制は続いていることを示したのが「70年談話」を巡る軋轢であり、北京で行われた「対日戦勝記念」に国連事務総長が登場したことです。 国連と言うから正確に認識出来ないのでしょうが、連合国事務総長と正確に記せば、その意味も解るはずです。
では何故、かって日本は「全く不必要に世界的闘争の渦中に飛び込」むという「無謀な冒険」に駆り立てられたのか?
そうして、今回、何故、前にもまして「全く不必要に世界的闘争の渦中に飛び込」むという「無謀な冒険」に踏み込もうとしているのか?
単にアメリカから言われただけではないし、そのように見ては判断を誤ります。 言うならば内的必然と外的必然、かってもそのような視点からしか把握出来ないし、今回はより以上に、しかもかってとも絡め合わせた複合的な視点を持たなければ把持出来ない、と思います。
その辺の所を書き込んでおきましたので、興味、関心のある方は覗いてみて下さい。
「人質殺害事件」に纏わる点と線 そしてその先に有る事
http://www.asyura2.com/13/dispute31/msg/299.html
亡国をアメリカとかく三代目
http://www.asyura2.com/13/dispute31/msg/298.html
“レジーム・チェンジ”と「承認」の関係
http://www.asyura2.com/13/dispute31/msg/297.html
承認」を巡る闘争 ーヤルタとポツダムの齟齬
http://www.asyura2.com/13/dispute31/msg/296.html
アメリカの帰還ー冷戦の意味
http://www.asyura2.com/13/dispute31/msg/295.html
“コミュニスト”が“テロリスト”に替わっただけで、アメリカの(地政学的)戦略は変わらないー「欲求」に支配された
http://www.asyura2.com/13/dispute31/msg/294.html
承認を巡る闘争 ー「脱亜入欧」とは、西欧に(仲間と)「承認」されること
http://www.asyura2.com/13/dispute31/msg/293.html
何故日本が「必要もないのに世界的な闘争に飛び込もうとしてる」(W.チャーチル)のか?2
http://www.asyura2.com/13/dispute31/msg/300.html
歴史と現在がどのように繋がっているのか?という視点が、他のどれ(書物)よりも得られるでしょう。
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