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「本気」を10回も(共産党の志位和夫委員長)/(C)日刊ゲンダイ
主張も“封印”し現実路線に 志位共産党「野党共闘」への本気度
http://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/166553
2015年10月16日 日刊ゲンダイ
共産党が呼びかけた「国民連合政府」構想は、民主党の岡田克也代表が「ハードルが高い」と難色を示したことで、世間の関心は下火になった感がある。だが、「違憲の安保法廃止」と「集団的自衛権行使を容認した昨年7月の閣議決定取り消し」への共産党の覚悟は、想像を超えるハンパなさだ。
いずれも国会で多数を取って、政権奪取しなければ実現できない。そのためなら、共産党は「日米安保条約の廃棄」や「自衛隊の解消」という従来からの主張を“封印”する、というのである。
共産党の志位和夫委員長が15日外国特派員協会で記者会見し、日米安保条約に関してこう言った。
「政策的に違いのある政党が暫定的であれ政権を共にするのは無理とメディアは言うが、『立憲主義の回復』は根幹の大問題で、あれこれの政策課題とは次元が違う。国民連合政府としては、相違は横に置いて、現行の法律と条約の枠内で対応する。日米安保条約については凍結する。廃棄をめざす措置は取らない」
これに対し記者が、「国民連合政府が政権運営している時に有事が起きたら、自衛隊と在日米軍の出動を要請するのか」と突っ込むと、志位委員長はこう強調した。
「(政府としては)『凍結する』と言っているのですから、自衛隊法がある以上、有事の時に自衛隊を活用するのは当然のことです。現行の日米安保条約の第5条で日本が武力攻撃を受けた際は共同で対処すると述べられています」
会見に出席していたジャーナリストの神保哲生氏は、共産党の本気度をこう見る。
「共産党は、これ以上ないほど譲歩しています。自分たちの政策をほぼ丸々封印してまで野党で共同戦線を張りたいと言う。志位さんは『必ずしも閣内協力とは限らない』とも言いました。政権に近づくのが目的だとか、うがった見方が出ていますが、そうではないという印象を強くしました。一点突破で安保法を廃止したら、解散して総選挙ですから、ついでに他の政策をやろうというのでもない。むしろ他の野党は、共産党と共同戦線を張れないのなら、あれだけ抵抗した安保法反対は本物だったのかが問われます」
30分間のスピーチで志位委員長は、「本気」という言葉を10回も使った。立憲主義を踏みにじり、民主主義を亡きものにする安倍政権を倒すため、民主党も、もっと現実的になるべきだ。
関連記事 ※記者会見の動画があります。
<共産・志位委員長会見> (1)「国民連合政府「本気で日本の政治を立て直す」 「戦争法廃止」は日本の主権を取り戻す戦いだ
http://www.asyura2.com/15/senkyo194/msg/798.html
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