http://www.asyura2.com/15/senkyo194/msg/798.html
Tweet |
記者会見する共産党の志位委員長=15日午後、東京・有楽町の日本外国特派員協会
【共産・志位委員長会見】 (1)「国民連合政府「本気で日本の政治を立て直す」
http://www.sankei.com/premium/news/151015/prm1510150005-n1.html
2015.10.15 18:42 産経新聞
日本共産党 志位和夫委員長「国民連合政府実現の呼びかけ、民主党などとの選挙協力などについて、強気の勢いで語る記者会見!」2015/10/15
共産党の志位和夫委員長が15日、都内の日本外国特派員協会で記者会見し、同党が提案している安全保障関連法廃止で一致した野党による連立政権「国民連合政府」の意図を説明した。連立政権が実現した場合、党綱領で廃棄を明記している日米安保条約は現行のまま維持し、自衛隊についても活用する考えを示した。会見の詳報は次の通り。
◇
「9月19日未明に安倍晋三政権、与党が安全保障法、戦争法を強行した。共産党は同日午後、第4回中央委員会総会を開催し、戦争法廃止の国民連合政府の提案を決定した。提案は3つの柱からなっている。第1は、戦争法廃止、安倍政権打倒の戦いをさらに発展させようとの戦いの呼び掛けだ。第2は、戦争法廃止で一致する政党、団体、個人が共同して国民連合政府を作ろうという政府の提唱だ。第3は、戦争法廃止の国民連合政府で一致する野党が国政選挙で選挙協力を行おうという呼び掛けだ」
「すでに提案は大きな反響を呼んでいる。私たちはこの提案をもって各界各分野との懇談を続けているが、これまでにない広範な方々から賛同、激励の声が寄せられていることは大変うれしいことだ。最近のJNNの世論調査では、共産党呼び掛けの選挙協力に37%が期待すると答えている。野党は協力をという声が一つの流れになりつつある。これを文字通りの国民的な流れにしていくことが、提案を実現していく最大のカギだ。そのためにあらゆる努力を続けたいと決意している」
「野党各党との話し合いも始まった。私は民主、社民、生活各党との最初の党首会談を行ったが、全体として良いスタートが切れたと考えている。維新の党とも党首会談が行われることになると思う。さまざまな困難もあるが、互いの信頼関係を大切にして粘り強く話し合いを続け、合意できるように誠実に努力したい」「メディアの報道では私たちが選挙協力を呼び掛けたことに注目が集まっている。しかし、私たちの提案の一番の要は国民連合政府という政府を提唱したことにある。もちろん国民連合政府という名称は仮称であり、みんなで決めればいい。なぜ国民連合政府か。一言で言えば、本気で日本の政治を立て直そうとすれば、いまどうしてもこうした政府を実現する必要がある。これが私たちの考えだ」
「私は3つの点を強調したい。第1に、本気で戦争法を廃止し、日本の政治に立憲主義と民主主義を取り戻そうとすれば、それを実行する政府が必要になる。すでに国会論戦で明らかになったように、戦争法は憲法9条を蹂躙し、海外で戦争する国へと日本をつくり変える違憲立法だ」
「それを進めたやり方も60年余にわたる政府の憲法解釈を一内閣の専断で覆すという立憲主義を乱暴に破壊するものだった。戦争法は内容でもやり方でも二重に憲法を破壊するものであり、この法律ばかりは与党の数の暴力で強行成立させられたからといって、それを許したままにしておくことは決してできない。私たちは戦争法廃止の新たな戦いを国民とともに大きく発展させていきたいと強く決意している。戦争法を廃止するためには何が必要か。廃止を求める勢力が衆参で多数を獲得し、廃止法案を可決させることがもとより不可欠だ」
「同時にそれだけでは足りない。それだけでは集団的自衛権行使を容認した昨年7月1日の閣議決定が残る。これが残る限り自衛隊の海外派兵の大きな火種が残ったままだ。でたらめな憲法解釈が続き、立憲主義がないがしろにされた異常事態が続くことになる。だから閣議決定を撤回することがどうしても必要だ。
そして戦争法廃止、閣議決定の撤回という2つの仕事を本気でやろうとすれば、安倍政権のもとではもとより不可能だ。それを実行する新しい政府を作ることがどうしても必要になる」
「第2に、本気で安倍政権を打倒しようとすれば、それに代わってどういう政権をつくるのか。安倍政権を打倒した後の政権構想を野党が責任を持って示すことがどうしても必要となる。野党間に国政の基本問題での政策的一致が存在する場合には、本格的な野党連立政権をつくることが現実的な課題になるだろう。しかし現実にはそうした条件は存在しない。だからといって野党間で基本政策が一致するまで待つわけにはいかない。それでは安倍政権がいつまでも続くことになる」
「それではどうするか。私たちの提案は野党間で政策的な相違点があっても横に置いて戦争法廃止、立憲主義回復の1点で国民連合政府に一致する全ての野党が共同して連立政権をつくろうというものだ。よく「小異を捨てて大同に」という言葉がある。私たちの提案は「大意を横に置いて大同に」というものだ。この政府は、この一点での合意を基礎にした政府だから、その性格は暫定的なものとなる。すなわち、この政府は任務を達成した時点で解散・総選挙を行い、その先の日本の進路については国民の審判を踏まえて選択すべきだ」
「そのことを私たちは提案に率直に明記している。いま国民の中で安倍政権の退陣、安倍政権打倒という声は大きく広がりつつある。それでは、安倍政権を打倒した後にどのような政権を作るのか。それはそれぞれの野党に問われている問題だ。それはまた多くの国民にも問われている問題だ。打倒した後も自民党内の政権のたらい回しで安倍政権の亜流政権に交代するだけでは何の意味もない。私たちは国民連合政府という政権構想が現時点で安倍政権に代わる唯一の現実的で合理的な政権構想だと確信している」
「第3に、本気で野党の選挙協力を成功させ、自民党、公明党を打ち負かし、安倍政権を退陣に追い込もうとすれば、野党側が明確な国民的大義を掲げることがどうしても必要となる。昨年12月の総選挙で沖縄1〜4区のすべてで選挙協力を行い、すべてで自民党候補を打ち破って勝利を勝ち取った。なぜ勝利ができたか。その最大の要因は辺野古新基地反対というオール沖縄の声、県民的な大義を高々と掲げて戦い抜いたことにあった」
◇
【共産・志位委員長会見】(2)「国民連合政府「日米安保条約は現行の枠内で対応」
http://www.sankei.com/premium/news/151015/prm1510150006-n1.html
2015.10.15 18:44
「野党が選挙協力を行ったとしても自公に打ち勝つのが容易でないことは明らかだ。勝利するためには国民的大義をはっきりと示すことがどうしても必要だ。私たちは戦争法廃止、立憲主義回復、国民連合政府という国民的大義を明確に示し、そのもとに野党が結束して戦ってこそ、勝利を勝ち取ることが可能になると考える」
「野党が共同して政権を担うというところまで互いに腹を固めてこそ、そしてその本気度が国民に伝わってこそ激しい選挙戦を勝ち抜くことができるというのが私たちの考えだ。要は野党が本気になって日本の政治を変える志を持つかどうか。私たち野党に問われている問題の核心はここにあると思う。本気で立憲主義を取り戻そうとすれば、本気で安倍政権を打倒しようとすれば、本気で選挙協力を成功させようとすれば、国民連合政府の旗を掲げることがどうしても必要となるのではないか。これが私たちの提案だ」
「あるメディアの取材で、政策的に違う部分がある政党が、暫定的な政権であれ、政権をともにすることには無理があるとの批判にどう応えるかとの質問があった。こうした質問に対し、私はまず立憲主義の回復という課題は、あれこれの政策問題とは次元が違う。この国の根幹、土台を立て直す大問題だということを強調したい」
「どんなに国会で多数を持つ政権であっても憲法の枠組みは守らなければならない。これが立憲主義の要請だ。ところが現状はこの根幹、土台が崩されている。それをそのままにしておけば日本は無法国家になってしまう。独裁政治になってしまう。すなわち日本の政治はあれこれの政策を論じる土台そのものが損なわれかねない非常事態にある。立憲主義を取り戻すという課題は、政権を作る上で、これ以上の憲政上の大義はないといっていいほどの大きな国民的大義を持つ課題だと私は強調したい」
「それでは、その他の国政上の課題をどうするか。私たちは立憲主義の回復という国民的大義で大同団結がはかられるならば、その他の国政上の問題についても、相違点は横に置き、一致点で合意形成を図るという原則で対応していくことは可能になると考えている」
「例えば日米安保条約についてどうするか。私たちは廃棄という方針だが、国民連合政府の対応としては凍結するということになる。凍結とはどういうことか。戦争法廃止を前提として第1に現行の条約と法律の枠内で対応する。第2に現状からの改悪はやらない。第3に政権として廃棄を目指す措置はとらないということだ。野党間の政策上の相違点については、こういう精神で対応していきたいと考えている」
「もちろん一致点では前向きな仕事にも取り組んでいく。重要なことは野党5党には安倍内閣不信案を共同で提出したことに示されるように、安倍政権の退陣、打倒という点では政治的一致が常に存在するということだ。そういう政治的一致を基礎に置けば、安倍政権の民意を無視したさまざまな暴走を許さず転換を図るということでさまざまな一致点が見いだせるのではないか」
「一例だが、例えば労働法制の問題では、この政権のもとで前向きの回復が実行できるのではないかと考えている。こういう立場で政策的な調整を行えば、国民に責任を持った政権運営を行うことは十分に可能だと私は考えている」
「最後に国民連合政府が掲げる立憲主義を取り戻すという課題が国民の皆さん一人一人にとってどういう意味を持つのかについて述べたい。いま安倍政権が行っている政治の特徴を一言で言えば、国家の暴走によって個人の尊厳を踏みにじる政治と特徴付けることができるのではないか。それは戦争法でも沖縄問題でも、原発問題でも、労働問題でも、税と社会保障の問題でも、あらゆる問題で言えることだ。それはこの政権が突然持ち出した1億総活躍社会なるスローガン、菅義偉官房長官の『たくさん産んで国家に貢献』という言葉にも表れている。国家のために働け、国家のために子供を産め、GDP600兆円を達成せよ。国家と個人の関係がまさに逆立ちしているのではないか。国家のために国民があるのではない。国民の幸せのためにこそ国家があるのではないか」
「それは実は憲法13条が国家に命じていることでもある。この条項では、冒頭にすべて国民は個人として尊重される、とある。私は個人の尊重、個人の尊厳こそ近代民主主義の原点の中の原点にほかならないと考える。国民連合政府が目標とする立憲主義の回復とは、すべての国民一人一人の個人の尊厳を守り、大切にする社会を作ることに他ならない」
「この間、戦争法案に反対してたち上がった多くの国民は、まさに一人一人の意思で、個人の尊厳をかけてたち上がった。これらの人々が手を結んで作る国民連合政府は、文字通り全ての国民の個人の尊厳を守り、大切にする社会への歴史的一歩を踏み出す政府になると私は確信を持って言いたいと思う。ご清聴ありがとうございました」
◇
【共産・志位委員長会見】(3)「戦争法廃止」は日本の主権を取り戻す戦いだ
http://www.sankei.com/premium/news/151015/prm1510150007-n1.html
2015.10.15 18:49
−−どうやって他の野党と連携するのか
「まず各党の党首と会談を行ってきた。民主党の岡田代表との会談では、まず私から戦争法廃止の国民連合政府の説明をした。岡田代表からは『思い切った提案に敬意を表する』との発言があり、提案の内容について熱心かつ真剣な質問、意見が寄せられ、私が丁寧に私たちの考えを伝えた。両党首として引き続き話し合っていくことで一致した。大変よりスタートが切れたのではないかと感じている」
「社民党の吉田党首との会談では私の説明に対し、先方から『大変大胆で踏み込んだ提案をいただいた。前向きに受け止めて積極的な選挙協力ができるようしっかり議論を進めていきたい。さまざまな困難はあろうが、連立政権の方向性も賛同する』との発言があった。大変心強いスタートだ。生活の党と山本太郎となかまたちの小沢代表との会談では、私の説明に対し小沢代表から『従来の方針を大転換した共産党の決断を高く評価する。手を携え、選挙に勝ち、政権を打ち立てるという目標に向かって自分も努力したい』との発言があった。全面的に合意に至ったことは大変うれしい」
「維新の党の松野代表とは近く会談することになると思う。岡田代表について言うと、彼のブログの中で、共産党との政権協力はハードルが高いが、候補者調整は重要だと述べた上で、志位さんは政治家として、人間として私は信頼していい人だと今までの長い交流の中で感じている、しっかり話し合っていきたいと述べていた。私も長い交流の中で岡田さんに同じような信頼を感じている。互いに信頼感を大切にして誠意を持って話し合えば、合意できる可能性はおおいにあると考えている。いろいろな困難はあると思うが、話し合いがスタートしたところなので、どうか温かく見守っていただけるとありがたい」
−−安保関連法をめぐる動きについて
「この間、国民の中で安保法、戦争法に反対する戦後かつてない新しい国民運動が起こっていることに私たちは大変励まされている。その中でとりわけ若い皆さん、女性がすばらしい役割を発揮されていることは日本の未来にとって大きな希望だと思う。もちろん年配の方の大奮闘もあると思う。学生の皆さんと話していると、皆さんが言うのは、これまで自分の父母、祖父母の世代が守り、自分たちに伝えてくれた憲法の平和主義、民主主義、立憲主義をしっかり自分たちが受け継ぎたいと言う」
「主権国家ということへの質問だが、安保法、戦争法はもともと日米新ガイドラインの具体化として進められているものだ。この根源は米国からの要請に応えて、それに迎合して日本をつくり変えるという、日本の主権を事実上放棄する動きだと考えている。だから戦争法を廃止する戦いは、日本の主権を取り戻す戦いでもある」
「民主主義とは何かとの質問があった。国会前の抗議行動では若い皆さんが『民主主義って何だ』とコールをしている。彼らはこの問題を深く考えている。安倍首相は選挙でいったん多数を得たら、最後になんでも多数決で決めていい。国民の声がどうであろうが、選挙で多数を得たらなんでもやっていい。これが民主主義だといってはばからない。しかし、民主主義はそういうものではない。たとえ選挙で多数を得た者であっても、自分に対する異論や批判には真摯に向き合う。誠実に語り合う。そういう不断のプロセスが民主主義ではないか。いま若い方々が今の安倍政権のやり方は単に憲法の平和主義、立憲主義を壊すとともに、そういう民主主義のまっとうなあり方を壊すものだと批判しているのは非常に深い批判だと思う。だから国民連合政府をつくることは日本に民主主義を取り戻す第一歩になると考えている」
◇
【共産・志位委員長会見】(4)参院選32の1人区で選挙協力、勝利し、解散・総選挙に持ち込む
http://www.sankei.com/premium/news/151015/prm1510150008-n1.html
2015.10.15 18:53
−−国民連合政府のスケジュールなどについて
「日米安保条約については、共産党と民主党の立場は異なっている。どのように説得するかという質問だが、違いは違いとして互いに尊重し、横に置くというのが一番現実的なやり方だと思っている。この違いをなくしていこうと思ったら、いつまでたっても合意ができない。民主党とは日米安保条約については立場は異なっているが、民主党を含む野党5党が安保法、戦争法に一致して成立を阻止するために共闘して戦ったという事実がある」
「5党が一致して安倍内閣不信任案を提出したという事実がある。不信任案提出を決めた9月18日の党首会談では、どんな事態になっても憲法の平和主義、立憲主義、民主主義を守るために協力しようと確認した。私はこの席上で、もしも安倍内閣不信案が可決されたら、ここにいる野党5党と賛成した人たちで連立政権を構成することになりますね、と言った。不信任案を提出するというのは論理的にはそうなる」
「そういう野党共闘の積み重ねの上に今回の提案を作った。だから日米安保条約そのものへの見解は異なっても、この提案の合意は可能だと考えている。スケジュールの問題は、提案では速やかな解散・総選挙を安倍政権に求め、それに追い込んでいくと述べている。これに安倍政権が応じない場合は、来年7月の参院選が非常に重要な戦いとなる。参院選に向けて、私たちの提案の方向で政治的な合意、政権合意、選挙協力の合意の3つをぜひ達成して、そのもとに選挙を戦いたいと考えている」
「特に32ある1人区の戦いが非常に重要になってくる。私たちとしては、32の1人区の全てで野党が相互に選挙協力を行い、自民党を全て打ちまかすぐらいの構えで臨みたいと考えている。勝利を勝ち取ることができれば、自公は参院で過半数を大きく割ることになるだろう。解散・総選挙に次のステップで追い込んでいくことになる。そういう流れを作っていければいいと願っている」
−−内閣への関与は
「国民連合政府がつくられた場合に、内閣にどう関与するかという質問だが、私の提案では閣内協力か閣外協力かという条件を最初から設定しているわけではない。提案では閣内協力でなければならないと最初から言っているわけではない。選択肢はいろいろあるだろう。その時点で最良の選択肢を取ることになると思う」
−−アベノミクスの評価や民主党政権などについて
「まずアベノミクスについて言いたい。日本の経済の現状はアベノミクスの失敗を証明していると思う。消費税を8%に上げてから日本のGDPはマイナスを続けている。消費税を上げてちょうど1年が経過した今年4〜6月期のGDPもマイナスだ。国民の実質賃金はマイナスを続け、所得が冷え込んでいる。国民の多数に景気回復の実感はない。安倍政権はまずアベノミクスの現状についてきちんと総括すべきだ。総括なしに新3本の矢と言っても国民の期待を集めることは決してできない」
「野党の教訓について。民主党政権については、いろいろ考えるところがあるが、今話し合っているパートナーなので、きょうはコメントを控えたい。ただ、私たちの提案している国民連合政府について言うと、国民の皆さんにはっきりと約束を示す。すなわち戦争法の廃止、立憲主義の回復。これはシングルイシューだが、非常に大きなイシューだ。この約束は必ず実行する。これは日本の政治の部分の問題だ。根幹、土台を立て直すという大事業だから、これをしっかりやり遂げたら、シングルの問題だとしても国民の政治に対する信頼は大きく回復することになるのは間違いない」
◇
【共産・志位委員長会見】(5)南京事件「虐殺があったのは歴史的事実だ」
http://www.sankei.com/premium/news/151015/prm1510150009-n1.html
2015.10.15 18:55
−−民主党の岡田代表は選挙協力は否定しないが、政権をともにすることは難しいという。共産党と政権をともにすることへの懸念があるようだが、志位氏はその懸念はなんだと思うか。国民連合政府は憲法の枠内でというが、政権に入ったら、有事が起きたら自衛隊在日米軍への出動要請をするか。共産党の民主集中性の問題については、連立を組む上でどのように対応するか
「まず岡田代表との会談で、岡田さんから民主党内に政権を共産党とともにすることにはハードルが高い、難しいとの議論があるとの話があった。私からは、なぜ連立政権が必要なのか。安保法、戦争法を廃止し、立憲主義を取り戻すにはどうしても必要になるという話をした。その上で共産党と政権を組むことにどういう懸念があるかまで話し合ったわけではない。これは今後の話し合いの中で率直にその点についても話し合っていきたい」
「一般に言えば、例えば天皇制をどうするのか、自衛隊をどうするのか、日米安保条約の問題をどう扱うのか。こういう問題への懸念はあるかもしれない。一つ一つ丁寧に考えを伝えれば、政権協力の障害にならないと理解いただけると思う」
「いわゆる共産党アレルギーとよく言われる。私たちもアレルギーをなくしていくための努力をしていく。しかし、過去のいろいろな問題を乗り越えて、アレルギーを乗り越えて未来に向かって団結しようという立場で話し合っていきたい。国民連合政府が安保問題にどう対応するか。私たちは、日米安保条約の問題について言えば、政権の対応としては凍結という対応をとるべきだと考えている。戦争法は廃止した上で、残ってくる法律が当然ある。例えば自衛隊法が残っている。だから当然、急迫不正の主権侵害が起こった場合には、この政権は自衛隊を活用するのは当然のことだ」
「わが党の民主集中性についての質問だが、私たちは特別のものではないと考えている。自由に民主的な討論を通じ、決まったことには従うという当たり前のことだ。この原則は近代政党として当然のことではないかと考えている。この問題はそれぞれの党の運営のあり方の問題で、党の内部事情に関する問題だ。連立政権をする際に障害にしてはならないし、障害にならないと思う。私たちも他の野党の内部的な意思決定に口を挟むようなことは一切しない。党のあり方は相互に尊重し合って、一点で結束することが大事ではないか」
−−中国がユネスコに「南京大虐殺文書」の登録を申請して話題になった。日本政府は拠出金の停止や削減などを検討しているが、共産党はどう評価するか。共産党の南京事件の立場は
「私は日本政府が自分たちの意見が入れられなかったからといってユネスコへの拠出金を減らす、あるいはなくしていくということは国際社会の理解を得ることはできないと考えている。ユネスコという大事な国連の機関に対して、自らの意見が通らないからと拠出金を減らすというのは強権的なやり方であり、とるべきではない」
「南京虐殺については、私たちは虐殺の規模、数、さまざまな推計がされている。だから党として何人というふうに認識を持っているわけではないが、虐殺という事実があったことは動かしがたい歴史的事実だ。当時の日本軍関係者のさまざまな証言を見ても明らかだ。それを否定することは許されないと考えている」
−−参院選で32の1人区が重要というが、共産党が1人も出ないことになるかもしれない。それでも選挙協力をして自公と戦う必要があるという覚悟なのか
「私たちが選挙協力と言っているのはまさに協力であり、相互的なものだ。ある選挙区では私たちが立てないで他の候補者を推す。ある選挙区では他の野党が立てないで私たちを推してくれる。あるいは、無所属の候補者を共同で推すということもあるだろう。いずれにせよ選挙協力だから相互的なものだ。相互の協力を本気になって追求してこそ一番力が出る」
−−TPPについて
「私たちはTPPについては厳しく反対する立場で一貫している。この間の大筋合意の内容を見ても、日本側が一方的に譲歩に次ぐ譲歩をやっているという内容だ。とりわけ一連の重要な農産物について関税の撤廃、輸入枠の拡大がはかられようとしているのは日本の農業に破壊的な影響を及ぼすことになるだろう。TPPについては国会決議が、自民党も含めてあげられている。重要農産物の5項目は適用外にするというような内容になっている。今回の大筋合意の方向は国会決議にも明らかに反するのではないか」
「他の野党も国会決議に照らして今回のような決着には賛成しかねるという方向で一致しているのではないか。米国内の状況を見ても、大統領選の過程で民主党のサンダース候補が全面反対、クリントン候補も反対を唱えている状況だ。TPPは日米を中心とする多国籍企業が各国を収奪する態勢だと考えている。関係各国でも反対の声が国内で起こるだろう。国際的連帯を強め、TPP交渉からの即時撤退、批准の阻止も含めて断固反対する立場で臨みたい。多国籍企業の利益を最大化する国際経済秩序ではなく、各国の経済主権と生活を最優先する新しい国際経済秩序が必要だと考えている」
◇
【共産・志位委員長会見】(6完)尖閣諸島は国際法上も歴史的にも日本の領有だ
http://www.sankei.com/premium/news/151015/prm1510150010-n1.html
2015.10.15 18:58
−−自衛隊の出動はかまわないが、日米安保条約の凍結とは、在日米軍の出動要請に反対するということでいいか
「先ほど私は日米安保条約を凍結するというのは戦争法の廃止を前提にした上で現行の法律と条約の枠組みで政府としては対応すると言った。だから自衛隊の運用は現行の自衛隊法、戦争法が可決される前の自衛隊法で運用することになる。日米安保条約にかかわる問題も、現行の条約の枠内で対応することになる。現行の日米安保条約第5条に、日本が武力攻撃を受けた際には共同で対処することが述べられている。この条約で対応することに政府としてはなる。党としては日米安保条約を廃棄して日米の友好条約に置き換えるという大方針を変更するわけではない。この大目標を私たちは一貫して追求する。しかし、国民連合政府にそれを求めることはしない。凍結とはそういう意味だ」
−−沖縄問題や中国との関係について
「沖縄の米軍基地の問題だが、いま問題になっているのは名護市辺野古に海兵隊の最新鋭の基地を建設する問題だ。これに対しては沖縄県民の総意として拒否するとの審判が昨年下された。その総意のもとに翁長新知事が生まれた。翁長知事は勇気を持って公約の実行を今進めている。最近、前知事の埋め立て承認を取り消すという決定を翁長知事が行った。これを強く支持する。翁長知事は決定の際の会見で、日本の民主主義が問われていると言った。文字通り問われているのは日本という国の民主主義だ。いったい沖縄という県が島ぐるみで繰り返しノーを突きつけているのに、政権がこの声を一顧だにせずに強権をもって新基地を建設することは許されていいのか。私たちは決して許されないと考える」
「この問題を本土のわれわれが自らの問題としてしっかり受け止め、沖縄の決意に日本国民全体で受け止めないといけない。沖縄に連帯する戦いを日本全体で起こしていく必要があると強く呼び掛けたい。名護市辺野古の新基地建設は断固中止すべきだ」
「米軍普天間基地をどうするのか。普天間の固定化をしていいのかと安倍政権は恫喝している。しかし翁長知事は断固たる反論をしている。普天間基地はいったいどうやって作られたのか。沖縄県民がどうぞと差し出したものではない。沖縄の米軍による軍事占領とその後の米軍統治のもとで強権的に住民を押しのけて強奪した土地の上に作ったのが普天間基地ではないか。沖縄県民から無理やり取り上げておきながら、ほかに移設先がないから固定化するという恫喝は許し難いというのが翁長さんの反論だが、この反論こそ道理がある。普天間基地については世界一危険だというなら無条件の返還を求めて対米交渉を行う。沖縄県民に押しつけるのではなくて米国に返せと言うべきだ」
「次に沖縄県周辺の緊張について。尖閣諸島をめぐる問題だと思う。中国が尖閣諸島の日本領海内に公船を入れてくるという物理的な力をもってことを進めようというやり方には、強く反対している。こういうやり方はよくないと中国の程永華大使にも会ったときに、率直にわが党の見解を伝えている」
「ただ同時に、この緊張をもって自衛隊の海外での活動の拡大の理由とすべきではない。冷静に見る必要があるのは、中国は確かにコーストガードの船を了解に入れるという乱暴なことをやっているのは事実だが、軍艦を入れているわけではない。そのときに日本が海上自衛隊で対応するとなったら、相手は海軍で対応することになるだろう。だからこの問題は軍事対軍事にエスカレートしてはならないというのが私たちの対応だ」
「私たちは尖閣諸島の日本の領有権の主張には、国際法上も歴史的にも全く正当なものだという詳しい見解をすでに発表している。この問題な何よりも外交の場で日本政府が領有の正当性を中国政府に対しても、国際社会に対しても道理を持って説くことによって解決すべきだと考える。もちろん海上保安庁が対応することは当然だから、この対応を必要とあらば、しっかりするということは当然だ。繰り返して言いたいのは、軍事対軍事のエスカレーションを起こしてはならない。日本にとっても、地域の平和と安定にとっても一番危険なことだ」
投稿コメント全ログ コメント即時配信 スレ建て依頼 削除コメント確認方法
▲上へ ★阿修羅♪ > 政治・選挙・NHK194掲示板 次へ 前へ
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。