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(回答先: 国民欺く新たなゴマカシ 安倍政権「官民対話」設置の異常事態(日刊ゲンダイ) 投稿者 赤かぶ 日時 2015 年 10 月 14 日 16:45:15)
自由主義経済を標榜する日本の政権(中央政府)が、事業者に設備投資を促すための対話の場を創設するというのは、記事のタイトルにあるように“異常事態”である。
しかし、この20年間の日本を顧みれば、「失われた20年」という歴史的経緯のほうがずっと“異常事態”である。
とりわけ、08年を境として、日本経済(マクロ)の設備投資は、減価償却(古くなった設備を更新する)レベルを下回る規模でしか行われなくなった。
これは、日本経済が徐々に供給力を失っていくことを意味する。
日本の長寿命(高齢化)社会はさらに深化し(30年代まで)、さらに少なくなる現役世代の活動成果で、多くの国民がせめて従来レベルの生活を維持できるようにしなければならなくなる。
設備投資こそが、供給力増強(少ない労働力で多くの人が暮らしていける)の源泉であり、国際競争力強化(経済成長ができる唯一の条件)の源泉である。
年金や生活保護といった財政支出の規模が増大するなかで、供給力が減退すれば、日本経済は悪性インフレに見舞われることになる。
見通せる今後の日本を考えれば、是が非でも設備投資の拡大を実現しなければならないのである。
日刊ゲンダイは、労農派系マルクス主義経済学者の鎌倉氏を引っ張り出してきてアベノミクス批判を行わせているが、アベノミクスは「国債サイクル維持」政策であって、経済成長政策そのものではない。
(むろん、安倍首相は、アベノミクスで経済を立て直すと説明してきたわけだから、経済成長に結び付いていない責任は問われる)
鎌倉氏は、「安倍政権が今、やることは『3本の矢』という施策の何がいけなかったのか――を検証し、間違いを修正することです」とあるが、統制経済体制や社会主義国家ではない日本の中央政府が実施できる政策は限られている。
企業が活動するための前提的な条件を用意するのが関の山で、実際としては、企業が知恵と力(活動力と資金力)を駆使して経済活動を拡大するほかない。
GDPは、そのような個々(ミクロ)の事業者の奮闘の集積として拡大していくのである。
それとも、鎌倉氏は、新自由主義者や市場原理主義者が主張しているように、本気で“規制緩和”して戦後的日本社会をずたずたにしたほうがいいとでも思っているのだろうか?
鎌倉氏は、「何の反省もせず、また新たなゴマカシをつくって国民をだまそうとしている。来夏の参院選向けの思い付きでしょうが、つくづくデタラメです」と語っているが、設備投資を企業経営者に求めることのどこがゴマカシやダマシだというのだろうか?
日刊ゲンダイは、「法人税減税のさらなる上乗せを引き出すため、政府に面従腹背しているのだろうが、減税分は内部留保に回ってオシマイ。ひたすら増税される庶民だけが苦しむことになる」とまとめているが、できるだけそうならないようにするための施策の一つが今回の対話とも言えるのである。
安倍政権が失政を認め反省すべきは、14年4月に消費税増税に踏み切ったことであり、低所得者の購買力向上に資する政策を実行しなかったことである。
「新安保法制」には対案は要らないが、今回の問題についてケチを付けるのなら対案を出す必要がある。
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