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民主党本部が入居する三宅坂ビル(「Wikipedia」より/Lombroso)
民主党支持者への嫌がらせ続発 カバンで殴打や爆破予告も
http://biz-journal.jp/2015/10/post_11924.html
2015.10.13 文=片岡亮/ジャーナリスト Business Journal
9月12日、民主党の松原仁衆議院議員の支持者であるプロレスラー・セッド・ジニアス氏の自宅に、以下のような貼り紙がされた。正確には、ジニアス氏の自宅に掲示された松原議員のポスターに、である。
「民主党のマニフェスト。全てが嘘でした。これじゃ信頼失くすのも当然ですね。」
こんな文言で始まるA4サイズの紙には、「民主党マニフェスト一覧」として、民主党が過去に掲げた政策が列記されている。
「埋蔵金60兆円を発掘します」
「公共事業9.1兆円のムダを削減」
「天下りは許さない」
「公務員の人件費2割削減」
「増税はしません」
「沖縄基地は最低でも県外に移設」
「ガソリン税廃止」
「消費税は4年間議論すらしない」
「日経平均株価3倍になります」
そして、これらの項目の横にすべて「→嘘でした」と書かれ、最後に「この政権をつくったのは、平和ボケした日本国民です。馬鹿げた嘘を見抜けない日本国民です」と記載されている。
松原議員は3月、自身を批判するビラについて「敵対する陣営から組織的に配布された」と、田園調布署に刑事告訴している。都内の民家に配布されたという問題のビラには、「松原氏の庶民と“ズレた”行動」として、同議員が自民党の世襲議員を批判しながら、長男の元氏が大田区議会議員選挙に出馬したことへの批判などが書かれており、「大田区選挙監視オンブズマン」という署名がされていた。
今回は松原議員を名指ししたものではなく、民主党全体への批判だが、2012年12月に自民党に政権交代してから、すでに3年近くたっている。ジニアス氏は、「こういう嫌がらせは、民主党の応援をするようになってから、ずっと続いてきた」と語る。
「11年4月、大田区議会議員の選挙活動を手伝っていた時は、見知らぬ男にカバンで殴られました。これは、池上署に被害届を出して犯人の似顔絵も作成しましたが、担当刑事がしっかり捜査する様子はなく、検挙されていません。その1年後、携帯電話に公衆電話から着信があり、コンピュータ処理されたような声で、『お前の家に爆弾を仕掛けた。6時に爆破する。さようなら』という犯行予告もありました。これも、犯人はまだ捕まっていません」(ジニアス氏)
■批判は拉致問題解決への妨害行為?
ジニアス氏は「松原議員は拉致問題担当大臣を務めたこともあり、批判ビラが貼られた翌日には、日比谷公会堂で、『北朝鮮による拉致被害者家族連絡会』主催の集会がありました。拉致問題解決への妨害行為ということも考えられます」と語り、過去の嫌がらせとの関連性は不明だ。
ただ、批判の内容自体は、民主党にとって耳の痛い話である。ビラに書かれたマニフェストの中には、実際に途中で断念した「公務員の人件費2割削減」や、後にマニフェストから削った「ガソリン税廃止」があり、「沖縄基地の県外移設」や「消費税増税」に至っては、「嘘だった」と言われても反論の余地はないだろう。
ビラの内容を民主党関係者に見せたところ、「党の見解ではないが、長い自民党政権の間に発生した、さまざまな負の問題の後始末は、3年あまりで解決できるものではなかった」と語った。
また、ジニアス氏は「私は、知人の議員の応援をしたが、民主党の党員やサポーターではない。政策の中身については、関係性がない」としている。事の真相が明らかになるのは、いつなのだろうか。
(文=片岡亮/ジャーナリスト)
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