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岸田派(旧宏池会)がここまで情けないとは
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2015年10月12日 天木直人のブログ 新党憲法9条
岸田外相率いる岸田派の前身は宏池会である。
そしてその宏池会は、池田、大平、宮沢、加藤と続く自民党内の護憲・リベラル議員の集まりだった。
その宏池会が2000年の加藤の乱以来、分裂し、いまや谷垣、岸田
に見られるごとく、安倍政権の改憲路線に完全に迎合してしまった。
今の安倍政権がここまで暴走するのも、自民党内のリベラルの声が
すっかりなくなったからだ。
そう思っていたら、こんな情けない事件が起きていたのだ。
それを10月10日の日刊ゲンダイが教えてくれた。
すなわち10月5日に開かれた岸田派の研修会で岸田外相がこう言っ
たという。
「軽武装・経済重視政策は宏池会の本質ではない」と。
これは「防衛費に金をかけず、経済の繁栄に回す」という宏池会の伝
統的な考えからの方向転換である。
これに対し、同派の山本幸三衆院議員が次のように噛みついたという
のだ。
「違和感を覚えた」
「軽武装・経済最優先政策が宏池会の存在意義だ」
「国民生活を豊かにする政権なら大いに協力し、そうでなければ敢然
と対峙する覚悟を持たなければ派閥の意味はない」と。
これに対し岸田氏は、なだめるのに精いっぱいだったという。
こんな情けない人物が派閥会長になっている様では宏池会はおしまいだ。
しかし、私が失望したのはそれだけではなかった。
岸田外相は同じ派閥の研修会で「憲法9条の改正は考えていない」と
語ったらしい。
そこまではいい。
問題はその後だ。
これを聞いた安倍首相が激怒し、あわてて岸田外相は謝りに行ったと
いうのだ。
ここまで岸田外相は情けないのか。
自民党がここまで悪くなったのは宏池会の消滅と、それを引き継いだ
岸田外相の保身である(了)
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