http://www.asyura2.com/15/senkyo194/msg/427.html
Tweet |
中国軍の近代化は目覚ましい(C)AP
中国軍の近代化で沖縄の米軍基地は機能不全に 永田町の裏を読む/高野孟
http://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/165388
2015年10月8日 日刊ゲンダイ
このごろ永田町の安保通や軍事専門家の間で話題になっているのが、米ペンタゴンに直結するシンクタンク「ランド研究所」の最新リポート「米中軍事スコアカード」である。台湾海峡と南沙諸島で米中が戦争することを想定して、それぞれの場合に、米中双方の敵基地攻撃、制空権確保、対艦攻撃、宇宙戦、サイバー戦、核兵器などの能力のバランスが96年以降どのように変化してきて、2017年にはどうなりそうかを10項目に分けてスコア化して予測したものだ。
400ページ近い報告書の結論を簡単にまとめれば、中国軍の目覚ましい近代化によって米軍との力の差は縮まりつつあり、このままでは「米国のアジアにおける支配圏は次第に縮小していくだろう」というのである。
17年段階で台湾危機が起きた場合、敵基地攻撃力と対艦攻撃力では中国が優勢、制空権確保や空中戦、宇宙戦などでもほぼ拮抗。南沙危機のケースでも敵基地攻撃、対艦攻撃、宇宙戦などで米中が拮抗する。現代の局地戦では航空優勢の確保が致命的だが、その点で中国が対等もしくは優勢になるのは、ミサイルの能力・精度と数量の目覚ましい向上のためで、とりわけ射程800〜1000キロのDF16と同2500キロのDF21Cという最新の中距離ミサイルが17年までに合わせて最大で274基、また巡航ミサイルDH10などが最大で1250基、実戦配備されると、中国は緒戦において前者で沖縄・嘉手納基地を(および岩国、三沢、韓国の群山、烏山も?)、後者でグアム・アンダーセン基地を、一斉砲撃するに決まっている。
嘉手納の場合、もちろん中国のミサイルの精度、発射の数とそれが米軍の防空網をくぐって着弾する到達率、米軍の修復能力などによって大きな違いがあるのだが、2本の滑走路に2カ所ずつ大穴をあけられると、最悪で43日間、基地機能は失われる。同時にアンダーセンもやられているから、米軍は戦闘機も偵察機も給油機も飛ばすことができない。従って「中国に近い固定した基地は防衛することはできなくなるだろう」と報告書は率直に述べている。
中国のミサイル能力の増強で沖縄の米軍基地はかえって危険だとは、ジョセフ・ナイ元米国務次官補もしばしば指摘している。だったら、米軍の安全のためにも、早く出て行ってもらったほうがいい。それでは沖縄が無防備になる? 米軍基地を撃つ以外に中国が沖縄にミサイルを向ける理由などありはしない。もし自衛隊が集団的自衛権で台湾や南沙の戦争に出て行くつもりなら、自衛隊基地も一緒に撃たれるかもしれないが……。
▽〈たかの・はじめ〉1944年生まれ。「インサイダー」「THE JOURNAL」などを主宰。「沖縄に海兵隊はいらない!」ほか著書多数。
投稿コメント全ログ コメント即時配信 スレ建て依頼 削除コメント確認方法
▲上へ ★阿修羅♪ > 政治・選挙・NHK194掲示板 次へ 前へ
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。