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国会前の反対派を指して「12万人でなにが民意だ」と言うなら「賛成派5百人のデモには民意のかけらもない」―T-ns SOWLの16歳タクヤさんスピーチ「安倍政権NO!☆大行進」
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/268699
2015.10.05 IWJ Independent Web Journal
「来年の参院選で安倍政権の独裁的な政治は、終わりにさせなければなりません!」
高校生による団体T-ns SOWLの中心メンバーであるタクヤさんが、サウンドカーの上から呼びかけると、デモの参加者から大きな歓声が上がった。
▲T-ns SOWLの中心メンバーのタクヤさん (2015年9月4日戦争法案に反対する国会前抗議にて撮影)
安全保障法案が強行採決されてから2週間余がたった2015年10月2日、集会「安倍政権 NO! ☆ 1002大行進 民主主義を取り戻せ!戦争させるな!」開催された。収容人数3千人の会場の日比谷野外音楽堂はすぐに満杯となり、入りきれない人々が会場の周りにあふれた。会場の外も含め主催者発表で2万人が参加した。
集会が終わると、参加者たちは日比谷公園を出発して、新橋や銀座の繁華街を練り歩き「安倍NO!」の声を上げた。
「安倍政権が行っているおかしな事に対して、なにがあっても僕は『おかしい!』と言い続けます!」
都立高校に通う高校2年生、まだ16歳のタクヤさんの若くて凛とした声が、銀座の街に響いた。
以下、タクヤさんのスピーチ全文を掲載する。
■国会前にいた反対派を指して「たかが12万人で民意とされては困る」と言うなら、「賛成派5百人のデモには民意のかけらもない」
「こんばんは、T-ns SOWLのタクヤです。今日はこの場でスピーチさせてもらいます。
T-ns SOWLは戦争法案に反対するという名目で立ち上がった高校生のグループです。それがこの間、戦争法案が国会で強行採決され、先日には公布されてしまいました。僕はこんな決め方をする今の政権のやり方には絶対に反対です。
強行採決された週、僕はほぼ毎日国会前にいました。そこには平日にも関わらず、同じ意志を持った人達が数えられないほどたくさんいました。国会前に来れなくて各地で声を上げてる人も大勢です。そういう国民の声を完全に無視して、国会内での総括質疑を飛ばし、最終討論の時間を制限してまで採決する、安倍政権のやり方は絶対に許せません。
安倍総理が出ていた番組で、国会前にいた反対派12万人を指して、『たかが12万人でなにが民意だ! 民意とされては困る』と言っている方がいました。それなら賛成派の方々のデモ500人には民意のカケラもないんじゃないですか」
■株価が1万7千円台を割り込んでも、「順調」などと嘘をつく安倍総理の言葉は一切信用できません
「この法案を本当にこのまま施行していいのでしょうか。様々な手段で廃案にするしかないと、僕は思っています。安全保障法だけではありません。安倍政権がずっと言っているアベノミクスは『第二ステージに入る』とこの前記者会見で総理は言っていました。
しかし、はじめに言っていた成長戦略も道半ば、そして株価は先月ついに1万7千円台を割り込みました(※)。それでも安倍総理は順調と言い張っています。僕には、そんな嘘をつく安倍総理の言葉は一切信用できません」
■今の日本は民主主義でも立憲主義でもなく、ただの多数決主義――そんな安倍政権のやり方に僕は「NO!」と言い続ける
「難民受け入れ、マイナンバーやTPP、現政権の行っていることは納得できないことばかりです。まだ高校生の自分からみてもおかしな事がたくさんで、漠然とした不安を抱えながら暮らしています。
そして、安倍政権の政策にも納得できないのですが、なによりも許せないのはその政治のやり方です。違憲の法案を、国民に対してしっかりとした説明もせず、数の力で強行採決したり、さらに国会内の野党に対しても、質疑を行わず時間制限をして無理やり通しました。
これでは、今の日本は民主主義でも立憲主義でもなく、ただの多数決主義になっているのではないでしょうか。この日本の状況は、このままでは絶対いけないものです。安倍政権は嘘をつき、国民をごまかし続けています。そんな彼らのやり方に僕は『NO!』と言い続けます」
■18歳選挙権は政治を当事者として考えるよいきっかけ――安倍政権が行っているおかしな事に対して、なにがあっても僕は「おかしい!」と言い続ける
「安倍政権の政策の中で唯一よかったと思えるのが18歳選挙権です。これのおかげで、今の僕達のひとつ上の高校3年生の先輩方や、同じ学年でも誕生日が早い友だちは来年の参議院選挙に行けるようになります。
これは政治のことを考えるよいきっかけになるし、自分たちが当事者として学ぶことができます。実際友達の間でも来年の選挙の話になり、自分達で少しずつ考えています。
僕も安倍総理の独裁的な政治によって、いまの日本のおかしさについて、きちんと考えることができるようになりました。自分が政治の主人公なんだという事を踏まえて、意見を言えるようになりました。
安倍政権が行っているおかしな事に対して、なにがあっても僕は『おかしい!』と言い続けます。民主主義国家の日本では、国民一人一人が主権者だからです」
■来年の参院選で安倍政権の独裁的な政治を終わりにさせなければならない――自分達の未来を守るために「安倍NO!」
「友達と討論になること、きっとあると思います。それでも僕は声を上げるのをやめません。草の根のレベルで声を上げる、それによって民主主義は作られていくと思うし、将来自分達が大人になった時、よりよい国になっていると思うからです。そのためにまず、来年の参院選で安倍政権の独裁的な政治は終わりにさせなければなりません。
これからも僕は、日本が独裁国家にならないように、自分達の未来を自分たちで守れるように、『安倍NO!』と言い続けます」
(取材:佐々木隼也、阿部洋地、沼沢純矢 写真:城石裕幸 記事:青木浩文)
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