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組み体操でまた事故! 事故の背後に安倍政権と文科省の「正義」「感動」押し付け教育が(リテラ)
http://www.asyura2.com/15/senkyo194/msg/162.html
投稿者 赤かぶ 日時 2015 年 10 月 02 日 07:14:05: igsppGRN/E9PQ
 

                  内田良『教育という病 子どもと先生を苦しめる「教育リスク」』(光文社)


組み体操でまた事故! 事故の背後に安倍政権と文科省の「正義」「感動」押し付け教育が
http://lite-ra.com/2015/10/post-1546.html
2015.10.02. リテラ


 また、組み体操で事故が起きた。9月27日、大阪・八尾市の中学校で行われた運動会の組み体操で10段のピラミッドが崩れ、6人が重軽傷を負った。

 組み体操については、2013年に8000件以上の事故が起きるなど、以前からその危険性が叫ばれてきた。

 だが、この期に及んでも、下村博文文科相は「怪我をするとかあったとしても、それ以上の教育的成果・効果があるのであれば、それはやる意味がある」などと主張している。実際、この組み体操の相次ぐ事故の背景には、第一次安部政権以降の教育方針が見え隠れしている。

 ライターの武田砂鉄氏は本サイトで、内田良氏の『教育という病』(光文社新書)を紹介。組み体操の問題を指摘していた。ここに再録するので、ぜひ読んでほしい。
(編集部)

**********************************

 まずは具体的な数値を並べてみたい。1983〜2013年度の過去31年間に運動部の部活動で850人が命を落とし、同じ期間に学校柔道では118名が死亡している。運動会の花形種目である組体操では、2012年度の統計で6533件の負傷件数が確認されている。教育現場で繰り返されてきた事故はその都度精査されることなく、「(スポーツや運動会には)怪我がつきもの」という常套句で済まされ、次なる事故を呼び込んできた。

『教育という病 子どもと先生を苦しめる「教育リスク」』(光文社新書)の著者・内田良氏は、これを教育の世界に蔓延る「つきもの論」だとする。内田氏が、死亡事故が相次いでいた柔道事故を世に問うたときには「柔道に怪我はつきもの」と返され、巨大化・高層化する組体操の危険を訴えても「怪我はつきもの」が繰り返され、多様な家族形態に配慮しない「1/2成人式(10歳になった節目を親子で祝う学校行事)」の問題点を指摘しても、「どんな行事や授業も、それを不満に思う子供はいる」で済まされた。

 本書を読みながら、「ジャスティス・ハイ」という言葉を思い出した。「創作時事用語コンテスト2014」で優秀賞を獲った言葉なのだが、そのネーミングセンスに膝を打った記憶がある。その意味は「不祥事を起こした人を徹底的に叩くことで気持ち良くなり、歯止めが効かなくなっている状態」。今の世相を巧妙に掬いとったこの「ハイ」に、もう一つのベクトルを加えたくなる。つまり、自分達が行なっている行為が「ジャスティス」だと信じ込んで「ハイ」になっている状態において、そこで生じるネガティブな事象についてどこまでも鈍感になる、という意味だ。

「『感動』や『子どものため』という眩い教育目標は、そこに潜む多大なリスクを見えなくさせる」と内田氏は言う。教育課程での事故は「非教育的だからこそ生じるのではなく、まさに教育的だから生じるものである」と指摘するが、「感動」「気合」「我慢」「涙」という不安定な言葉を自信満々に連呼することで気付かないようにしてきた面々は「何でもかんでも危険視するな」と避ける。教育社会学者である内田氏は、ジャスティスでハイになるのではなく、エビデンス(科学的根拠)をクールに指し示し、問い質す。

「感動」を高め合うように巨大化・高層化が進む組体操、なんと人間ピラミッドは中学校で最大10段、高校で最大11段という記録が出ているというから驚く。組体操は、文科省が定める学習指導要領に記載がないが、記載がないからこそ、「感動」の巨大化に歯止めがかからない。人間が組んだ不安定な土台に、教師や親からの勢い任せの不安定な言葉が飛び交う。例えば12年度には、後遺症が残るほどの事故が小学校で3件ほど生じているし、過去には「8段ピラミッドの最下段にいた生徒が、ピラミッドの崩壊により頸髄損傷を負い全身不随に至ったケース」すらあったというのに、その規模は年々膨らんでいく。

 内田氏の分析によれば、10段ピラミッド(約151人)で、最も負担の大きい生徒では約200キロもの負荷がかかることになる。これは「歪みのない基本形にしたがって算出したものであり、ピラミッドが歪みをもった瞬間」にはその値はもっと大きくなるという。仲間と一緒にひとつのことをやり遂げたくなる(やり遂げさせたくなる)気持ちも分かるが、誰か一人でもバランスを崩せば、その仲間たち全員がとてつもない危機に晒されるのである。

 厚生労働省「労働安全衛生規則」を引っ張り出しているのが切実だ。2メートル以上の場所で労働作業を行う場合には、安全確保のために「囲い、手すり、覆い等」を設ける規則が定められている。大人に対してこのような規則が強固に設けられているというのに、子どもの組体操は、体一つで自分の背丈の数倍もの高さに立たされるのである。組体操の成功法を指南する書籍を出している関西体育授業研究会の事務局担当者は、あるウェブマガジンのインタビューに「何度も失敗を重ねながら、何度も練習を積んでいくからこそ、その信頼がうまれていくのです。保護者たちも、子どもたちのその努力を知っているからこそ、感動してくれるのです。そして、私たち教員も、その過程を知っているからこそ、ピラミッドが完成したとき目に涙を浮かべるのです」と、事故のリスクを感動で乗り越えるのが組体操である、とその狙いを明かしてしまっている。

 本書では、柔道事故がこれまでいかに放置されていたか、精神論で片付けられてきたかについても細かに記されている。「しごき」「特訓」という名の元に、大きな身体の先生が、小さな子供を平然と投げ飛ばしてきた柔道の世界。たとえ「具合が悪い、頭痛がする」と申し出ても「気合が足りない」で済まされてしまい、不慮の事故をいたずらに積み重ねてきたのだ。

 先日、残念ながら福岡県の中学校で柔道による死亡事故が起きてしまったが、09年に4件、10年に7 件、11年に3件と起きていた柔道による死亡事故は、12年から14年まで1件も起きていなかった。著者は直接には記さないが、この柔道事故の急速な改善は、内田氏による警鐘の成果である。死亡事故を集積し発表したことが、柔道界が方針を改めることにつながった。06年版の全柔連『柔道の安全指導』では重大事故について「原因はほとんどが不可抗力的なもの」としていたが、11年版では「事故要因の分析は、指導者や管理者が安全対策を講じるうえで欠かせない」と改まった。確かな数値を提示されたことで、闇雲な気合を見直さなければならなくなった。

 先日、残念ながら福岡県の中学校で柔道による死亡事故が起きてしまったが、09年に4件、10年に7 件、11年に3件と起きていた柔道による死亡事故は、12年から14年まで1件も起きていなかった。著者は直接には記さないが、この柔道事故の急速な改善は、内田氏による警鐘の成果である。死亡事故を集積し発表したことが、柔道界が方針を改めることにつながった。06年版の全柔連『柔道の安全指導』では重大事故について「原因はほとんどが不可抗力的なもの」としていたが、11年版では「事故要因の分析は、指導者や管理者が安全対策を講じるうえで欠かせない」と改まった。確かな数値を提示されたことで、闇雲な気合を見直さなければならなくなった。

 本書では、組体操や柔道事故の議論の他に、「1/2成人式」「部活動顧問の過重負担」なども詳しく議論されている。著者は議論に持ち込んでいないが、本書で取り上げられた教育現場の諸問題を知るにつけ、18年度から教科化される「道徳」との絡みが否応にも気にかかる。ひとまずは、それぞれの成績表に5段階などの数値ではなく記述式で評価されることになる。昨年11月、中教審が下村博文文科相に提出した答申では「指導要領に『誠実』『正義』などのキーワードを明示して分かりやすく」(47NEWSより)してほしいと申し出たし、第一次安倍内閣が発足させた「教育再生会議(現・教育再生実行会議)」では、07年の報告書で「感動を与える教科書を作る」と本音が見え透ける言葉を入れこんでしまっている。

 つまり、道徳の教科化やあるべき教科書が議論されるなかで、「正義」「感動」といった言葉を機能させようとしているのだ。言うまでもなくこれらには、内田氏の「『感動』や『子どものため』という眩い教育目標は、そこに潜む多大なリスクを見えなくさせる」という懸念をそのまま向けたくなる。

 今やこの眩い目標は教育現場だけではなく、国家の最たるところでも使われている。例えば、4月、米国連邦議会上下両院合同会議における安倍内閣総理大臣演説は、「力を合わせ、世界をもっとはるかに良い場所にしていこうではありませんか。希望の同盟。一緒でなら、きっとできます」で締めくくられた。ロジックよりもフィーリング。なんとも「巨大ピラミッド的思考」ではないか。

 教育の場で繰り返される「ジャスティス」。今こそ、その「ハイ」をクールダウンさせるべきだろう。確かにスポーツに「気合」は大事だ。アドレナリンが出て、成果が突出することもあるだろう。しかし、その「気合」は時に人を傷つける。ならばそちらをケアしなくてどうする。内田氏の冷静な分析が、教育現場に蔓延る無自覚の病理をあぶり出している。

(武田砂鉄)

 

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コメント
 
1. 2015年10月02日 10:59:20 : UqWaetcv6M
「怪我をするとかあったとしても、それ以上の教育的成果・効果があるのであれば、それはやる意味がある」

ということを言い換えれば、「自らがカラ出張の疑いがあることがバレることがないように、部下の手柄を、自らの手柄とするなどして、それをごまかすために、パワハラやセクハラを繰り返すことになろうとも、会社の利益に貢献することになるのならば、それはやる意味がある」とでも?というのがキャリアコンサルタントから見た、本質的な見立てそのものを、この文部科学大臣が、自らボロを出したに過ぎないところは、統合幕僚長にせよ、官房長官にしても、全てが共通することであることはもうお見通しのこととしか言い様がございませんね。

このようなことを仕出かしたところで、出張旅費などの申請のために提出した書類を見て、総務課の女性社員にカラ出張の疑いがバレて、その上司に対して、五寸釘をぶち込まれることになり、自らが退職を余儀なくさせれしまったのと、この文部科学大臣も同じことをしでかしてくれただけのことではないのか、ということくらいのことは、もう誰が見ても明らかなことだし、中国外務省ではありませんが、「そりゃそうだろう。この文部科学大臣からして、五寸釘をぶち込まれるようなことを、自らしてくれたのだからな。だが、五寸釘でもぶち込まれたくなければ、涙を流しながらも、そっと静かに、歴史の闇の中でひっそりと泣き寝入りしながら、幸せに暮らすことしか、残された道は何処にもないということは、覚悟しておけ」なんてことで、そっと静かに腹の底で嘲笑うしかないことはもう当たり前のこととしか言い様がありませんね。

そもそも組み体操そのものについては、確かに教育的成果・効果があることは間違いないものの、怪我をするようなことがないように配慮することがあってこそ、教育的成果・効果がはるものの、怪我をするとかあれば、その責任が問われることになれば、教育的効果・成果と損得なしの状態となるか、それ以上の代償を払うことにより、全てが台無しになることになるのは、当たり前のことであるのではないか、というのが、キャリアコンサルタントから見た、この文部科学大臣の主訴に対する本質的な見立てそのものであり、「怪我をしたりすることがないように配慮することで、組み体操をやりたい人には、やらせてやり、やりたくない人には、その組み体操とは別のことをやらせるなりすることで、やりたい人もやりたくない人も、共に自己効力感に繋がることになるようにすることこそが、教育の基本ではないのか」というのが、解決すべき課題ではないかということで、この文部科学省からして、自らが、この本質的な矛盾と全面対決することで、どんどん引き裂き、自らが、どんどん悔し涙を流し続けることも誇りとして、どんどん国際社会に見せ付けて行くくらいのことならば「出来て当然のことだし、これくらいのことをするならば、国民全体としては、天皇陛下と共に、そっと静かに、暖かく見守りながらも、この文部科学大臣に置かれましては、どうぞ安心して、どんどん悔し涙を流し続けながら、安部首相と運命を共にして、どんどん全てを終わりにすることで、歴史の闇の中で、ひっそりと泣き寝入りをしながらも、幸せに暮らしていく道を選択して下さい、ということで応えていくしかございませんね。

ましてやこれが君が代斉唱ということになれば、歌いたい人に対しては、誇りを持って起立して歌いましょう、ということで構わないのだし、歌いたくない人に対しては、誇りを持って、起立だけをして、敬意を表することに致しましょう、ということだけで構わないのではないでしょうか。

これならば、歌いたい人にしてみれば、歌いたくなければ、歌わなくても構わないよ、と同時に、歌いたくない人にしてみれば、歌いたければ、歌っても構わないよ、ということで、起立だけをして敬意を表することにより、分かち合う雰囲気こそを、国際社会に対して、どんどん見せ付けて行くことにすれば、それでよいのではないでしょうか。

いずれにせよ、歌うのを強制したり、歌わないのを強制したりすること自体が、天皇陛下にしてみれば、「強制するようなことは望ましくはありませんね」というのが主訴なのだとするならば、この主訴に反する反日愛国者どころの騒ぎではなく、邪魔者以外の何者でもないのだということを見破れば、このような強制主義者に対しては、天皇陛下と共に、そっと静かに暖かく見守りながらも、どんどん涙を流し続けながらも、ひっそりと幸せに暮らして下さい、ということで、そっと静かに無視をするということもまた誇りとして、国際社会にどんどん見せ付けてまいりましょう。
それで、このような幼稚で傲慢な強制主義者だけを、どんどん泣き崩し、全体主義そのものだけを、どんどんぶち壊して、歴史の闇の中にひっそりと葬り捨ててしまうことで、これを乗り越えて、日本社会をどんどん良いものにしていくことで、共に幸せに暮らしていくことこそを、究極の自己実現に繋がる目標に置き換えることで、国際社会に対して、どんどん誇りを持って見せ付けて参りましょう。


2. 2015年10月02日 11:51:08 : LgFcKFdcuo
>下村博文文科相は「怪我をするとかあったとしても、それ以上の教育的成果・効果があるのであれば、それはやる意味がある」などと主張している。
 
 
 安倍内閣は、人間社会はピラミッド型の階層構造であることを子供たちに教育したいのだろう。
 
 それならば運動会では、ヒラの教員が再下段、その上に学年主任、その上段に教頭、そのまた上に校長、そして最上段に来賓の政治家先生が乗っかり、生徒たちに
組み体操の模範演技をすれば、よろしいのではないか。
  
 父兄たちも年収や職業や勤務先に階層の順番をつけて組み体操をおこない、子供たちに社会での人間の上下関係を教えてあげたら、よろしいのではないか。
 

3. 2015年10月02日 13:32:35 : iYN4HTwZok
マスゲームで喜ぶ高官か

4. 2015年10月02日 18:57:19 : tHIVKuZsdo
>>3
https://twitter.com/kojochoo/status/122651815450918912
児童虐待マスゲームの最たるものですわ

5. 2015年10月02日 19:48:25 : qR018y1gQY
『“棒倒し”や“騎馬戦”を禁止して、“組み立て体操”を奨励する、<ヘドロ悶蚊省>。』

“体操”は一人でやるもの。
“組み体操”は、基本的に二人でやるもの。
ルーツも、普及過程もはっきりしている。

が、この“ピラミッド・組み立て体操”はルーツも普及過程もはっきりしない。
オイラの拙いリサーチでは、ルーツはどうやら19世紀の<ドイツ・ハンガリー帝国>の“軍事教練”の一つであったらしい。
日本に最初に取り入れられたのも、陸海軍の“軍事教練”としてであり、<海軍兵学校>の“ピラミッド・組み立て体操”は、夙に知られ、ある意味“ショウ化”されていたのである。まぁ言ってみれば“軍事パレード”みたいなもんさ。

だからねぇ、「“棒倒し”や“騎馬戦”を禁止して“組み立て体操”を奨励する」根拠を論理的に述べよ!ってことなの。、


6. 2015年10月02日 20:33:44 : Gml50uxUzo
植えつけろ 偽の正義と 感動を

7. 暴論有理 2015年10月03日 01:27:10 : Lhw6YrhSkkinE : kweXWAFyeA
スポーツ庁設立で戦死する子供が増えるだろう。そう、学校のスポーツとは軍事教練の代替物だ。

8. 2015年10月03日 01:29:41 : kweXWAFyeA
学校教育は軍事教練。だから子供は「戦死」してもやむを得ないと言う理屈。
日本は滅びるね

9. 2015年10月03日 08:00:10 : 94cf2nbD0Y
スポ−ツ全廃せい そうすればスポ-ツ事故はなくなる。
i

10. 2015年10月03日 08:37:35 : 94cf2nbD0Y
家で じっとしてなさい、事故の確率は減るはず、 外にでると自動車事故とか

色々事故にあうので、だれもいないところで じっと してなさい。


11. SIN27321JI 2015年10月03日 10:19:53 : 5uNhHsz.Cx2C. : 1gnCuDKxmw
人間ピラミッドに反対した教師を除いて、黙認した教師も含めて、教師全員を業務上重過失傷害罪(罪名?だが)で告発すべき。

12. 2015年10月03日 10:28:16 : mTOgjOQD6I
体育の授業時間は子供の好きなように遊ばせる。これでいいじゃん。
昔と違って子供が好きに外遊びできる場所も時間もなくなっちゃったんだからさ。

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