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2015年09月28日 「ジャーナリスト同盟」通信
<安倍支援のカルト・宗教右翼人脈判明>
9月27日は旧暦8月15日、中秋節である。丸い月餅は家族団らん・家族円満を意味する。甘いアンは幸せの象徴だ。訪米中の習近平からは、北京の茶の間に明るいニュースが飛び込んで、人々の心を明るくさせていた。そこに偶然、インターネットに、さしずめ「月光仮面」が現れたらしく、筆者に日本の極右・秘密結社で知られる「日本会議」の正体を暴いてくれた。安倍支援の黒幕は、なんのことはない、カルトの宗教右翼だった。「ヤフーニュース」が極右を暴く貴重な記事を載せていた。安倍の黒幕たちの存在を、読売産経は決して報道しないため、筆者なりの分析をしながら紹介したい。中秋の名月に乾杯である。
<生長の家と神社本庁が主体の日本会議>
「谷口雅春の生長の家」をご存知の日本人は少ないだろう。本人は死んでいるが、彼を信じ込んでいる信者が、日本会議の主役であることが判明した。生長の家と靖国の神社本庁が結びついて、いまの不気味な日本会議が存在、安倍と自民党をコントロールしている。これ以外には石原慎太郎の霊友会など右翼教団もまとわりついているが、人脈上は生長の家が主体であることが明らかだ。谷口は、極右・天皇主義のカルト宗教で知られる「生長の家」の教祖である。
靖国参拝を使命と信じる安倍である。平和憲法破壊に狂奔する安倍の極右政治は、すべて日本会議のそれである。そこから「日本は天皇中心の神の国」という時代がかった主張が飛び出してくる。
民主も人権も形骸化する日本、暴力的国会運営が貫かれる日本国会、女性の尊厳が軽視されるやくざ社会、戦争法が実現した日本が見えてくる。
<村上正邦・玉置和夫・谷口雅春・中曽根康弘の不気味な極右人脈>
筆者が現役の政治記者のころ、極右の玉置和夫が国会の裏手のパレロワイヤルM内に広い事務所を構えていた。中央の金庫が玉置の政治力を誇示していたらしい。「らしい」とは、当時、玉置の複数秘書から聞いた話だからだ。
金庫は、常時官邸の金庫のように100万円、200万円の札束が高く積まれていた。そう、玉置は宗教政治研究会を立ち上げて、金と票で右翼的な教団を主体にして、議員の取り込みと改憲軍拡の右翼活動に専念していた。
政界では玉置が谷口の一の子分だった。村上正邦は今でこそ日本会議のボスだが、当時は玉置の、吹けば飛ぶような一介の秘書に過ぎなかった。宗教政治研究会の本体は、むろんのこと生長の家である。玉置はそこの信者議員であった。むろん、村上も、そして最近になって、突然自民党に復党した平沼赳夫も、である。
興味深いことに、創価学会からいずれも「邪教」のレッテルを貼られていた教団ばかりである。いま双方は肩を並べて、戦争法実現に突っ走て成果を上げた。残るは本丸・平和憲法の破壊が目の前に迫る。平和を愛する日本国民の、まさに正念場である。戦争法によって、アジアの平和と安定の基礎が激しく揺れている。
ところで、政治屋として最初に宗教団体の金と票に目を付けた人物が、筆者のいう平成の妖怪・中曽根康弘である。岸信介は統一教会と結びついている。極右は宗教利用に長けているが、彼は多くの教団のボスとひそかに会見、交流を結んできた。
たとえば、彼は東京の多摩地方に「日の出山荘」を所有、そこにレーガン米大統領を呼んだことがある。筆者も現場に行った一人である。いろりの周囲に積み重ねられた座布団を指して「これは池田大作さんの贈り物だよ」とさりげなく口走ったものだ。
政治と宗教?政治屋は宗教を利用する、宗教家は政治権力を利用する、これは歴史の示すところであろう。
中曽根は谷口とも親しかったはずだ。中曽根内閣のときに、玉置は初めて入閣している。谷口の口添えがあったと思われる。
<平成の妖怪が救い上げた日本会議のドン>
愚かすぎる安倍晋三を浮上させた人物は小泉純一郎である。小泉の背後に日本会議が控えていた。そうして安倍は、官房長官・自民党幹事長に就任、小泉の後継者になることが出来た。二人の共通項は靖国参拝だった。
小泉を靖国へと突き動かした勢力も日本会議だった。いまでは日本会議のメンバーにならないと、大臣になれなくなっている異様な官邸である。
「村上は玉置を裏切って政界に出てきた人物」と見られているが、そんなはぐれガラスのような村上を引き上げた人物が、ほかならぬ中曽根である。獄中生活を強いられても中曽根に食らいついた村上を、古い政治記者はみな知っている。
村上の事務所は、現在パレロワイヤルだ。玉置のあとを継承したかにみえる。事務所の正面に神棚と谷口の書いた字を額に入れて飾っている、ということが、今回のネット情報で確認できた。
<安倍の指南役は村上の子分だった!>
ネット上の見事な取材記事によると、安倍の政治指南役が生長の家出身の伊藤某という。安倍と同世代なのだろう。谷口かぶれの人物が、安倍路線に決定的な役割を果たしてきたというのだ。
そして一段高いところから、80代になった村上が「監視している」という極右・日本会議の単純すぎる構図が、中秋の名月に照らし出されて、くっきりと見えてくるではないか。天皇主義・靖国主義でもって憲法破壊、軍国主義復活を目的とする極右集団は、どうやら政界から地方議会、そして民間の極右学者を組織化して、ついには財閥・財界とも深く結びついている。
<財閥と日本会議の一体化と公明党創価学会支援で戦争法実現>
古来、中国では為政者に対して「礼義廉恥」の統治原理を求めている。国家の基本である。これを欠くと国が亡びる、と説いている。正義・廉潔・恥のない為政者によって、滅亡するというが、いまの安倍・自公内閣の姿をそのまま反映しているだろう。
侵略・植民地支配への直接的な言及を回避した安倍・70年談話と戦争法実現を、世界は「おかしい」と分析、非難を強めている。そんな人物の国連総会での演説に、価値などあろうはずがない。
腐敗と不正と過去を正当化する安倍・自公内閣は、礼・義・廉・恥という国家のあるべき基本を喪失している。日本会議にはこれが全くない。同じく財閥も同様である。もはや忠君愛国で日本を動かせる時代ではない。
<哀れ!谷口理念に屈した池田理念>
暴利にめざとい財閥と極右の結びつきが、戦前の日本へと回帰させて、21世紀の日本を国際的に孤立させている。財閥が、電通という広告会社を使って、新聞テレビから言論の自由を奪い、権力批判を封じ込めている日本が、果たしていつまで続くのであろうか。
谷口主義によって形成された日本会議が暴走する日本、その配下となって自民党を支援する公明党創価学会という異様な政治構造を、来年の参院選で民衆が容認・支持することはない。この悪しき構造の最大の功労者が、太田と山口・北側・井上ら公明党幹部だ。これをとことん支援する公明党員と創価学会員なのだろうか。
「右翼の街宣車が姿を消した信濃町」のツケは、途方もなく大きい。
2015年9月27日の中秋節は、日本会議の正体を暴いてくれている。
2015年9月28日記(武漢大学客員教授・日本記者クラブ会員)
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