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安保法成立の“A級戦犯” 中谷防衛相の政治資金ズサン使途
http://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/164496
2015年9月27日 日刊ゲンダイ
「分割」が疑われる領収書(C)日刊ゲンダイ
“戦争法”を成立させたA級戦犯のひとり、中谷元・防衛相(57)。国会答弁で度々、突っ込まれ、アタフタしていたが、政治資金の使い方もいい加減だ。日刊ゲンダイが中谷大臣の資金管理団体「育元会」の1件1万円以下の支出に関わる「少額領収書」(2011〜13年)の写しを入手して精査すると、怪しい支出のオンパレードだった。
■1万円超のタクシー代をなぜか添付
例えば、13年10月25日付の領収書を見ると〈11月2日リポビタンDチャレンジカップ2013 日本代表VSニュージーランド代表戦チケット代〉とあり、〈国会ラグビークラブ事務局〉に1万円を支出していたことが分かる。中谷大臣は「ラグビーW杯2019日本大会成功議連」の会長代理だ。学生時代にラグビー部に所属していたとはいえ、観戦代なんてポケットマネーで支払うべきだろう。他にも、ラーメン屋やコンビニの「1人分」の飲食代とみられる支出も続々と見つかった。
解せないのは、これらの支出が全て「組織活動費」に計上されていることだ。総務省は組織活動費について、「行事費や渉外費、交際費に関わる経費」と規定している。チケット代や“ひとり飯”の代金が果たして「交際費」として認められるのか。さらに、1万円超の飲食代を“分割”したような形跡もチラホラだ。東京・赤坂の和食店〈忍庭〉と印字された領収書は、3枚とも〈御食事代として〉とただし書きされ、それぞれ〈¥5400〉と記されている。日付は全て13年3月18日だ。計1万6200円の食事代を3分割したのだとしたら、大問題だ。
国会議員の政治団体は1件1万円超の経費は収支報告書に記載し、領収書を総務省に提出しなければならない。1万円以下の「少額」の経費と違い、総務省のHPで公開されるから、よほど隠したい事情でもあったのかと疑いたくなる。
疑惑はまだある。13年11月18日付の領収書にはタクシーの〈乗車料金〉として〈¥10310円〉と金額が印字されている。1万円超の経費を“少額”として処理すれば政治資金規正法に抵触する。
もろもろの疑惑を中谷事務所に問い合わせると、対応した職員は「担当者が不在」と言い電話を切った。ところが、「タクシー運賃の件ですが……」と改めて職員から連絡があり、こう話した。
「スタッフの単純なミスです。安保法案などで忙しく、ヒト桁少なく見間違えたのかもしれません。早期に修正します」
その他の疑惑に関しては返答はなかった。安保法案の答弁を巡っても「修正」を繰り返した中谷大臣。政治資金の使途までイイカゲンでは済まされない。
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