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国会はアナタひとりのものじゃない(C)日刊ゲンダイ
首相のためだけに「200時間」の不毛 日本経済一歩先の真相/高橋乗宣
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2015年9月25日 日刊ゲンダイ
土砂降りの雨の中、ずぶ濡れになっても「今すぐ廃案」「憲法壊すな」と声を張り上げる人、人、また人。先週末、安保関連法案の強行採決に「絶対反対」と、国会前を埋め尽くした抗議デモの熱気は凄まじかった。
私自身、1960年の安保闘争をリアルタイムで知る世代だが、今回の「熱狂」のパワーは55年前を凌駕するほど。当時は学生運動や労働組合の組織的動員が目立ったが、今は顔ぶれがかなり違う。若者やお年寄り、幼子を抱えた母親、学者、アーティストなど従来なら政治活動と一線を画していた人々が、「今度ばかりは」と自発的に集まっている印象だ。
最初は都内の大学生ら数十人が始めた抗議活動が、瞬く間に数万人規模のデモに拡大したのは、ネット抜きには語れない。ツイッターやフェイスブックなどSNS(交流サイト)による参加呼びかけや情報交換が威力を発揮したようだ。
今やSNSを通じて、一瞬のうちに民衆の抗議の輪が爆発的に伝播する時代だというのに、衆参両院で安保法案の審議に費やした「200時間」の実にムダなこと。
最初から安倍政権サイドには実のある議論をしようとするつもりはみじんも感じられず、しらじらしいご託を並べただけ。不毛な時間をひたすら積み上げ、「十分に審議を尽くした」と言い張る欺瞞には本当にむしずが走る。形ばかりの議論に途方もない時間を浪費してきた国会議員たちは、高い歳費を得ながら、いったい何をやってきたのか。
審議の大詰めを迎え、3つのミニ野党を巻き込み、自公両党だけでなく「5党合意」だと安倍首相が得意顔だったのにも驚いた。3野党の参院議員の数は計14人に過ぎない。単純に数を比較できないが、国会周辺を囲んだ鉄柵の向こう側には数万人もの民衆が声を上げていたのだ。政権が聞き入れるべきは、彼らの意見ではなかったか。
参院特別委での採決強行の当日、自民党の稲田朋美・政調会長は都内の講演会で、「今国会会期中の安保法制成立が安倍政権と日本にとって必要なこと」と言い放った。この国に安保法制が本気で必要なら、今国会の成立を焦る必要はない。反対を唱える野党の意見に耳を傾け、聞き入れられる部分は積極的に取り込む姿勢を見せ、真の意味で「日本にとって」の法案にすべきだった。あくまで「日本」は付け足しで、今国会での成立は単純に「安倍政権にとって」必要なだけ。それも対米公約の堅守が主な理由で、自衛隊が米軍と一体化、他国の防衛にコキ使われるようになれば、もはや日本の「自衛」組織とは言えない。まごうことなき軍隊である。
“秘蔵っ子″である稲田氏の発言は恐らく、安倍首相の本音を代弁したものだ。これでは軍国主義の扉を開けたがる首相の野望のために、衆参の200時間が浪費されたようなものだ。国会は安倍首相ひとりのためだけにあるのではない。
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