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外交破綻が安倍首相を倒すことになる
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2015年9月23日 天木直人のブログ 新党憲法9条
日本の政治の不甲斐なさが安倍首相の暴政を許すとしても、安倍首相は自らの失政によって倒される事になる。
そう私は繰り返して書いてきた。
いま我々はその事を目の当たりにしている。
アベノミクスの行き詰まりについていまや皆が公然と語り出したから、いまさら私がここで繰り返す必要はない。
ここでは、どうにもならなくなった外交の行き詰まりについて、元外務官僚がである私が断言する。
安倍首相と安倍首相のご機嫌伺いを繰り返してきた斎木外務事務次官、谷内NSC事務局長の外交は、戦後70年の日本の外交史上、かつてない行き詰まりに直面している。
きょうの各紙の報道を見るがいい。
安倍首相が無理をして実現させた岸田外相とラブロフ外相との外相会談は北方領土交渉の完全な破綻を露呈した。
外相会談後に行われた記者会見はこれ以上ない衝撃的なものだ。
領土交渉について話し合ったと述べた岸田外相の発言をラブロフ外相は真っ向から否定した。領土問題など一言も話し合わなかったと。
そしてラブロフ外相は安倍首相がこだわった安保法案を批判した。
しかも日本が対米従属外交を続けているかぎり世界は不安定になるとまで言った。
こんな発言を世界の前でロシアの外相に言われるようでは日本はお終いだ。
きょう9月23日の朝日新聞は一面トップで書いた。
北朝鮮は拉致問題の再調査で、「8人は既に死亡、4人は北朝鮮に入国していない」という当初の調査結果を北朝鮮は日本政府に繰り返していたことが複数の日本政府関係者の証言で明らかになったと。
まさしく私が繰り返し書き続けて来たことだ。
一年前のストックホルム合意ははじめから八百長合意だったのだ。
安倍・菅政権は、拉致解決の努力をしている振りをして被害者家族や国民を騙し続けてきたのだ。
翁長沖縄県知事は国連人権理事会で辺野古移設を強行する安倍・菅政権を批判する演説をした。
しかも日本政府は沖縄の自己決定権、人権をないがしろにしているとまで表現して批判したのだ。
これに対し、日本政府代表の嘉治美佐子大使は、反論した。
世界の目の前で、県知事と政府が、日本は人権違反の国かどうかで応酬し合う演説を行うなどという事は、それ自体が国の体をなしていないということだ。
きょう9月23日の各紙が一斉に書いている。
ついに韓国で慰安婦問題が小学生から高校生に至るまでの教科書に使われるようになったと。
この事は、慰安婦少女銅像の設置とあわせて、慰安婦問題が日韓関係の負の遺産としてもはや固定してしまったということだ。
すべては安倍首相の対韓外交の失敗である。
習近平の中国が安倍首相の日本を相手にしないことは、もはや誰の目にも明らかだ。
残るは対米従属だけであるが、その対米従属外交のつけが、基地問題からTPPに至るまで、あらゆる面で国民生活を苦しめているのであるから、何をかいわんやである。
もはや安倍首相は外交で打つ手はない。
国民や野党が安倍首相を倒せなくても、政策の行き詰まりが安倍政権を倒すことになる。
外交政策だけでも安倍首相は倒れる(了)
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