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ためらわずに言おう。この国は「バカ」に支配されている【まえがき公開】適菜収『日本をダメにしたB層の研究』
http://gendai.ismedia.jp/articles/-/45141
2015年09月20日(日) 適菜収 現代ビジネス
B層とは、グローバリズム、改革、維新といったキーワードに惹きつけられる層。あらゆることに「参加」したがり、「コスパ」という言葉を愛し、社会の「幼児化」を進めている人々。近代において発生した「大衆」の最終的な姿……。
このたび刊行された『日本をダメにしたB層の研究』より、「文庫版はじめに」を特別公開!
文庫版はじめに 参加したがる時代
もうダメです。
手遅れです。
わが国は完全に危険水域を突破し、崩壊への道を突き進んでいます。
あらゆる兆候がそれを示しています。
本書『日本をダメにしたB層の研究』が刊行されたのは民主党政権下の2012年。
民主党が下野したとき、「この3年間の暴政に対する根本的な反省がない限り、同じことの繰り返しになるだろう」と私は書きましたが、実際、民主党よりタチが悪い売国・壊国路線を突き進んでいったのが自民党安倍政権でした。
たとえば移民政策。
2008年、自民党の「外国人材交流推進議員連盟」(会長・中川秀直)は、50年間で1000万人の移民を受け入れる提言をまとめている。この議連は、安倍の政権復帰後に「自民党国際人材議員連盟」(会長・小池百合子)として復活。世界各国で移民に関するトラブルが噴出する中、「移民政策と誤解されないよう配慮しつつ」(安倍)、日本を多民族国家にするための工作に勤しんでいる。
外国人技能実習制度などの拡大解釈により、移民(主に中国人)受け入れのグレーゾーンを拡げる姑息なやり方ですね。
朝から晩まで「中国人は日本から出て行けー!」などと叫んでいるネット右翼みたいなのもいますが、そういう奴に限って安倍を支持していたりするのがマヌケなところです。
2013年に安倍は「(日本は)シンガポールに追いつき、できれば追い越したい」と発言している。要するに、外国資本と移民を呼び込み、外国人メイドに子育てをさせ、主婦を労働力として狩り立てるような社会を目指しているのでしょう。
かつては保守政党の要素を残していた自民党ですが、いまや完全に民主党よりデタラメな都市政党に変質してしまいました。家族の解体につながる配偶者控除の縮小・廃止を検討したり、農協に攻撃を仕掛けたり。口を開けばバカの一つ覚えのように「改革」を叫ぶ。
安倍は施政方針演説で36回「改革」と連呼しています。
改革すべきはその軽薄さである。
安倍はウォール街の証券取引所で「もはや国境や国籍にこだわる時代は過ぎ去りました」と発言。憲法については「国家権力を縛るものだという考え方はあるが、それはかつて王権が絶対権力を持っていた時代の主流的な考え方であって、今まさに憲法というのは、日本という国の形、そして理想と未来を語るものではないか」だって。
一体、どこのお花畑なのか?
要するに、民主党の3年間を誰も反省しなかった。
2010年1月、首相の鳩山由紀夫は、政治資金規正法違反事件で検察の追及を受けていた小沢一郎に対し、「どうぞ戦ってください」と述べている。
国家のトップが国家権力との闘争を唆したわけです。
2010年8月、首相の菅直人は「改めて法律を調べてみたら(総理大臣は)自衛隊に対する最高の指揮監督権を有すると規定されている」と述べています。
つまり、自分が自衛隊の指揮権を持っていることを知らなかった。
軍隊のトップが、その自覚がなかったわけです。
現実はすでにフィクションを超えている。
あらゆる寓話、不条理小説の域を超えている。
一番悪いのは、こうしたバカを政界に押し込んだ国民です。
やはり、ためらわずに言うべきだと思います。
わが国はバカに支配されています。
エイブラハム・リンカーン(1809〜1865年)の演説に倣(なら)えば、「バカのバカによるバカのための政治」が行われているのが現在です。
昔も今も人口に占めるバカの割合はそれほど変わらないと思います。ただ、バカが圧倒的な権力を持つようになったのが現在の状況です。
自我が肥大した幼児のような大人が、社会の一線で大きな口を叩くようになってしまった。
今はネット環境が整っていますので、誰でも声をあげることができるようになっている。要するに、バカが情報を発信するインフラが整ったのです。
こうして素人が玄人の仕事に口を出す時代がやってきました。
分をわきまえる、身の程を知る、恥を知る、一歩下がる……。わが国から、こうした美徳が失われて久しい。その一方で、マスメディアから自己啓発書まで社会全体一丸となって、「あなたは主人公だ」「もっと自信を持て」「もっと大きな声をあげよ」「社会に参加せよ」と素人を煽り立て、その気にさせている。
今は誰もが参加したがる時代です。
そして参加してはならない場所に参加してしまう。
こうした今の時代を象徴するような人々。
それがB層です。
本書ではこのB層の危険性について述べていきます。
なお、文庫化にあたり、文章の一部を削除し、修正を加えた。第三章に「安倍晋三が進める国の解体」「大衆社会とパッケージ」「或阿呆の一生」、第四章に「オーウェルと言葉の破壊」を『日本をダメにしたB層用語辞典』から組み込みました。
適菜 収
適菜収『日本をダメにしたB層の研究』
適菜 収
1975年山梨県生まれ。作家。哲学者。早稲田大学で西洋文学を学び、ニーチェを専攻。卒業後、出版社勤務を経て現職。著書に、ニーチェ の代表作「アンチクリスト」を現代語にした「キリスト教は邪教です!」(講談社+α新書)「はじめてのニーチェ」(飛鳥新社)「ゲーテに学ぶ賢者の知恵」 (だいわ文庫)「ゲーテの警告 日本を滅ぼす『B層』の正体」(講談社+α新書)「ニーチェの警鐘 日本を滅ぼす『B層』の害毒」(講談社+α新書)「世界一退屈な授業」(星海社新書)などがある。
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