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主催者の中谷防衛相(右)と「安保法案」で紛糾する参院(C)日刊ゲンダイ
「安保法案」成立前祝いか 防衛政務官&防衛省幹部が“大宴会”
http://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/164203
2015年9月18日 日刊ゲンダイ
自民党の防衛政務官と防衛省幹部が「安保法案」の成立を祝って海上で打ち上げの大宴会!?――。国会で「安保法案」の与野党対決が激化する最中、こんな仰天情報が飛び込んできた。
霞が関関係者がこう言う。
「『海上パーティー』が開かれたのは16日夜。東京・晴海ふ頭沖に浮かぶ海上自衛隊の迎賓艇『はしだて』の中です。出席者は自民党の原田憲治・防衛政務官、武居智久・海幕長、審議官のほか、防衛懇話会関係者です。全部で70人前後で、酒もふるまわれました」
「はしだて」は海自が26億円を投じて約15年前に製造。長さ62メートルで、木材をふんだんに使った明るい内装が特徴だ。外国の要人を招いたり、海上パーティーを開いたりするための特務艇で、2011年には日米安保50周年を記念し、日米両政府の要人が出席した洋上懇談会が開かれている。いわば海上の迎賓館だ。
平時ならともかく、16日夜といえば、「安保法案」の総括質疑や採決の可否をめぐって国会で与野党議員が激しく衝突していた時だ。“渦中”の防衛省の政務官と幹部が海上パーティーに出席し、豪華料理に舌鼓を打ちながら酒を飲んでいたとは驚きだ。緊張感が足りなさ過ぎる。違憲法案で真っ先に最前線に送り込まれる自衛隊員だって、怒り心頭だろう。
「防衛省内でも『この時期に海上パーティーを開くのはいかがなものか』と呆れる雰囲気が漂っていました。中谷大臣の主催だったのですが、さすがに出席できないため、政務官が参加したようです」(防衛省事情通)
防衛省に聞くと、酒席の事実関係を大筋で認めた上でこう説明した。
「(洋上懇談会は)毎秋に行われているもので、今回が特別というわけではありません。防衛懇話会関係の方々に対して防衛省や自衛隊の理解を深めてもらうのが目的です。(法案成立の打ち上げとの指摘は)とんでもない。他意は全くありません。(中止しなかったのは)毎年、楽しみにしている方もいますので……」(広報課)
一方、何とも情けないのは原田政務官だ。事務所に出席理由などを聞いたが、「会議で忙しい」(担当者)と回答。後ろめたいところがないなら、正々堂々と答えればいい。大荒れ国会の中で海上パーティーには出席できても、報道には説明する気はないようだ。なるほど、国民軽視の“オレ様”安倍政権の政務官だ。政治評論家の山口朝雄氏がこう言う。
「数の力で何でもできると驕っているのですよ。そもそも所管している法案の成否について国会で紛糾している中で、酒席に参加することが果たしてマトモな感覚なのか。『どうせ成立するから楽しもう』と考えているのではないか。祝勝会に見えると非難されてもしょうがない。国民をバカにしていますよ」
やはり、こんな政府、役所に「安保法案」を握らせたらダメだ。
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