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2015年9月16日
安倍政権は2017年4月に消費税率を10%に引き上げる方針を示しているが、主権者はこの方針を覆すべきである。
その理由は以下の三点。
第一に、消費税増税の大前提であるシロアリ退治が何一つ実行されていないこと。
第二に、日本経済が消費税再増税に耐えうる力を有していないこと。
第三に、格差拡大が深刻化し、格差の是正が求められているなかで、消費税増税は格差拡大をさらに推進するものであること。
幸い、消費税再増税の前に来年7月の参議院選挙がある。
この参議院選挙の最重要争点の一つとして消費税再増税の是非が浮上することは間違いない。
日本のマスメディアは政府の候補機関と化して、財務省が発表する情報を、右から左に垂れ流している。
単に垂れ流すだけでなく、ひとつの情報に過ぎない政府提案に多大な紙面を割いて誇大報道する。
右から左に垂れ流すというのは、その情報に対する適正な論評も加えていないということだ。
財務省は2017年4月の消費税再増税を既定事実として取扱い、このなかで自民党と公明党との協議で検討している生活必需品等に対する軽減税率について、国民をなめきった提案を示す。
箸にも棒にもかからないような、下劣な財務省提案に対して、これを一笑に付し、小さく報道するとともに、徹底批判を展開するマスメディアは存在しない。
軽減税率の適用範囲が年間4000円を上限とするというような、主権者をなめ切った財務省発表を報道する必要などない。
こんな提案が通用するほど世の中は甘くない。
1000万円の支出(税込)をしたら、その2%は20万円である。
消費税は定率税だから、2%を軽減するなら、その率に見合う軽減がなければ
「軽減税率」
などと呼ぶことができない。
しかも、財務省提案がふざけているのは、この算出をするために、消費のたびにマイナンバーを使い、電算処理の上で税の還付をするというものだ。
消費税増税の悪事を推進した公務員のトップが
勝栄二郎
という人物だった。
この人物は、財務省を退職して、ある民間企業に天下りした。
この企業はIT関連業種に属する。
そして、政府はすかさず、IT関連業界に巨大な財政資金を投下した。
客観的に見て、完全な「汚職」的な構造が存在するのである。
たとえ、法的に処罰することができなくとも、その内実は、政府と民間企業の癒着、官僚機構が財政資金を私腹を肥やすために用いている事例と言って差し支えないだろう。
日本のような国が、マイナンバーなどの制度を導入することは危険極まりない。
年金情報の流出に象徴されるように、重要な個人情報の漏えいを防ぐ手立てさえ講じられていないのだ。
それだけではない。
政府にはモラルというものがなく、政府が個人情報を不正に閲覧し、特定個人を不正に監視下に置くことが広範に行われることは火を見るよりも明らかだからだ。
小沢一郎氏不正起訴事件、
厚労省村木厚子局長不正逮捕事件
などの空前絶後の巨大犯罪に手を染めた検察権力は、徹底的に弾劾され、
取調べ過程の全面、完全可視化が必要不可欠ななかで、政府の法制審議会は、取調べの可視化をほとんど実施せずに、捜査手法の拡大だけを決めた。
盗聴、通信傍受し放題の、警察監視国家の性格がますます濃くなろうとしている。
個人の消費データをマイナンバーに蓄積するなど、ヒトラーのドイツでも考えつかないことだろう。
こんなふざけた提案を行い、IT業界に巨大な利権事業を投下しようとしているのだ。
財務省は消費税再増税を主張するが、消費税再増税を実施しなければならない政府が、無駄なスポーツ競技場の建設費に2550億円もの予算をつけることなどあり得ない。
オリンピック組織委員会の事務局長は、これまた、財務省の事務次官経験者が務めている。
財務省の責任が一番大きいのだ。
立派な競技場は横浜市にもさいたま市にもある。
これを使えばいいわけで、新たに競技場を作る必要性など皆無だ。
いずれにせよ、消費税再増税は絶対に阻止する。
来年夏の参院選で、消費税再増税を粉砕しなければならない。
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