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「維新」分裂騒動に学ぶ 政党の離合集散、2つの決定要因
http://gendai.ismedia.jp/articles/-/45201
2015年09月13日(日) ドクターZ 週刊現代 :現代ビジネス
維新騒動は
2つの軸で読み解ける
■「維新の党」の成り立ち
維新の党の分裂騒動が勃発した。橋下徹、松井一郎両氏は離党し、今年11月の大阪市長、大阪府知事のいわゆるW選で改めて「大阪都構想」を問うだろう。
この維新騒動をよく見通すためのポイントはどこにあるのか。
まず、維新の党の成り立ちを振り返ろう。2008年2月に大阪府知事に就任した橋下徹氏は、既存政党に実現を阻まれていた地方分権を実行するために、'10年4月に地域政党「大阪維新の会」を立ち上げた。
'11年11月、橋下氏が大阪市長選、松井氏が大阪府知事選を戦ったW選があった。選挙論点は、地方分権策である大阪都構想や公務員制度改革であり、当時は同じ政策の「みんなの党」と蜜月状態だった。ところが、橋下−渡辺喜美両氏のケミストリーが合わずに、この良好関係は解消された。
'12年9月、地域政党「大阪維新の会」を母体に、自民党、民主党、みんなの党から離党した国会議員を加えて、「日本維新の会」を設立。この段階では、地方分権を柱としており、既存政党にない魅力が満ちていた。
さらに、橋下−石原慎太郎両氏のケミストリーが合って、同年11月には「太陽の党」を吸収。しかし、安全保障分野での方向性は同じだが、経済分野で既得権のしがらみがある勢力との野合という批判が出始めた。
結果、'14年7月に分党して次世代の党を切り離し、日本維新の会は再び純化路線に戻るかと思われた。
ところが、直後の9月、みんなの党から分かれた「結いの党」と合流し、「維新の党」へ。「結いの党」は、集団的自衛権でみんなの党と意見が合わなかった人たちだが、「維新の党」とも方向性が異なるのは明白だった。
■離合集散のカギになるポイント
政治集団では、キーパーソン間のケミストリーと安全保障・経済の価値観が重要だ。特に政策面では、経済より安全保障のほうが重要となるが、その観点から維新のパートナーを見よう。
「みんなの党」は、政策の価値観が合ったがケミストリーが合わなかった。「太陽の党」は、ケミストリーは良かったが政策の価値観が合わなかった。「結いの党」とは、ケミストリーも政策の価値観も合わなかった。結局、どこもベスト・パートナーになれなかった。
そこで、今年11月のW選を控えて、原点回帰で「日本維新の会」以前の状態に再び戻す——。これが今回の分裂騒動になっている。
この動きを政権への距離感で見る向きもあるが、より正確には民主党への距離感で見るべきだ。橋下グループは、ケミストリーと政策の価値観において民主党と組むつもりはない。松野頼久代表らのグループは民主党と合流したい人たちだ。
もっとも、松野代表は、'12年9月の「日本維新の会」設立前に、民主党を離党してきた。橋下氏から見れば、その人が民主党への合流を模索するのはありえない。
民主党に合流したいグループは、結いの党代表だった江田憲司氏が仕切っている。もともと政界再編論者であり、民主党が最適と判断したのだろう。これで、橋下グループとの分裂は決定的になり、そのきっかけが安全保障面における集団的自衛権の賛否だったわけだ。
キーパーソンの間のケミストリーと安全保障・経済の価値観で見ると、複雑に見える政治もすっきりと見えてくる。
『週刊現代』2015年9月19日号より
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