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「青山繁晴氏「平和安全保障法制はアメリカの支配からの独立のチャンス。自国の防衛を国民の手に取り戻す時」」
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あの青山繁晴とガンディーを一緒にするってどういうこと??!!という声が聞こえそうだが、それほど荒唐無稽な比喩ではない。
(日本が米国の保護国で独立していないと認めたことで、青山繁晴氏はまだぎりぎり救いがある?と思っている)
18世紀中盤から20世紀にかけて、暴力と対立分断統治を活用しながら、貪るようにインドから富を収奪した英国だが、経済的利益にとどまらず、世界各地にある英国植民地の治安維持や頻発する戦争のためにもインドを活用した。
英国は、第一次世界大戦の前にも、ボーア戦争や義和団の鎮圧にインドから軍隊(インド帝国軍)を派遣している。
粗衣を羽織り糸車を回す写真と「非暴力・非服従」の理念でインドを独立に導いたとされるイメージからは信じがたくほとんど触れられることもないエピソードだが、ガンディーは、第一次世界大戦時、宗主国英国の求めに応じてインドで志願兵を募る仕事をしていた。
ガンディーは、「自叙伝」で志願兵を募った意図を次のように綴っている。
「私は、インド人は戦争に協力すべきであると思った。英国の危機をインドのチャンスに変えてはいけない。戦争が続いているあいだ要求を突きつけることなく大英帝国に協力した方がかえってインドの利益になる。だから私は人々に志願兵に応募するように呼びかけた。大英帝国を通じて自分の民族の現状を改善しようと期待していたのだ」(NHK「映像の世紀」より)
非暴力主義者と思われているガンディーだが、ある時期、自国(自民族)とは直接関わらない戦争に参加して殺したり殺されたりする活動に志願するようインドの人々を駆り立てていたのだ。
息を吐くように嘘をつく英国支配層は、WW1にインドから兵員を得るために、戦争協力の見返りとして「自治権付与」を約束した(独立までほのめかした)。
ガンディーをはじめとするインドの知識人は、英国の言動が嘘であることを承知のうえか騙されただけなのかはわからないが、積極的に英国に協力した。
WW1には、インドから、下士官及び兵士を100万人、雑役などで20万人の合わせて20万人ほどが派遣されたとされる。しかもその費用はほとんどがインドの負担であった。
しかし、WW1後の英国は、自治権付与の約束を果たさないどころか、逆に、令状なしの逮捕や裁判なしの投獄を可能にする「ローラット法」を制定し、権利拡大や独立の動きを厳しく弾圧した。
WW1に関連した英国のデタラメぶりは、今なお世界政治の重い負の遺産であり続けている中東の「三枚舌外交」が有名だが、インドに対してもその場限りの口約束を行っていたのである。
英国とインドの財政的関係は、「思いやり」予算という名で日本が米軍駐留費の一部を負担するというレベルを超えて、インドを支配するための役人給料や軍事費、そして様々な利子負担をインドに求める「本国費」をインドが英国に支払うというものだった。
インドは、英国から大量に流入する綿織物や茶畑拡大さらには“塩専売”(それがガンディーの「塩の行進」を生む)によって従来の経済社会構造がずたずたに破壊されるなかで、大きな財政負担を強いられていたのである。
第二次世界大戦(アジア太平洋戦)でも英国はインドに戦争協力を求めた。ガンディーが関わる国民会議派は協力を渋ったため、英国は、対立と分断の統治をうまく利用してイスラム組織(全インドムスリム連盟)に頼る。それでも、英国はインドに関係ない戦争については英国が費用を負担するという協定を結ばざるを得なかった。
インドは第二次世界大戦後の47年に英国からの独立を果たすが、英国がそれを容認した最大の要因は、インドに経済的利益を見出せなくなったことである。
インドの軍事的協力を得た第二次世界大戦で、英国はインドに多大な債務を背負った。さらにいえば、貪りくってしまったインドから今後得られるであろう収益を考えると、植民地として支配を継続する意味がなくなった(収益がマイナスで英国の持ち出しになる)のである。
“お利口”な英国は、植民地支配を続けようとして武力闘争を招き、多大な出費と犠牲を強いられたうえにインドから追い出されてしまうことになるより、穏便に独立を認めることで銀行などの経済的資産をインドに維持する道を選択したと言える。
このような経緯を知れば、ガンディーが今なお欧米諸国で称揚されているワケがそれとなくわかるのではないだろうか。
(英国支配層は、インドから得られる経済的利益が大きければ、「非暴力・非服従」をもっけの幸いと植民地支配を継続していたであろう)
クリミア戦争を通じて生まれた「ナイチンゲール神話」にも裏があると思っている(彼女は病院制度の研究はしていたが看護師そのものではなかった)。(クリミア戦争は、メディアが初めて大きく報じるようになった大戦である)
ハンドラーとおぼしきひとから得ると思われる情報を、シタリ顔やドヤ顔で事実のようにテレビ番組で語っている恥知らずでお人好しの青山繁晴氏だが、「平和安全保障法制はアメリカの支配からの独立のチャンス。自国の防衛を国民の手に取り戻す時」という言説は、世界史においてレジェンドともなったガンジーのそれと大きく変わるものではないのである。
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